茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

2008年09月22日 | Weblog
武田双雲さんの門下生による書道展にくっついて、
お客様にお呈茶をしてきました。
主催者も予想外!という大入り満員。
何人の方に足柄のすすり茶のご紹介をしたか・・・

どあーと疲れた体を引きづって、
せっかくだから書道展を見て帰ろうと立ち寄りました。
最初のコーナーで、
なるほど、これが武田双雲なのか!と、納得しました。
展示されている書は、お弟子さんたちのものです。
プロでもなんでもない人たちの書の展示。
そのあちこちから、ういんういんとエネルギーが出ているのです。

そして、見ているうちにじわーと熱くなってきました。
筆を持ち、真っ白な紙に向かい合っている人の
自分を見つめる熱い吐息がすぐそこに感じられるのです。
和紙が鏡のようにその人を映しているのです。
みんな伝えたいことがあるんだ。
思いを伝えたいから言葉があるんだ。
言葉を伝えたいから文字があるんだ。
書道展というイメージが変わりました。

我が家の床(とこ)を思いました。
私はお軸が大好きです。
でも、立派なお軸などはありません。
イクスペンシブなのです。
それで、色紙をかけるお軸を利用しています。
禅語も利休百首も聖書の聖句もあいだみつおの言葉も、
いろいろな言葉を行書体で打ち出して色紙に張っているのです。

でも、今日はちょっとノックアウトでした。
自分の怠慢を突かれてしまった。
お茶の道を究めるというのは、ほんとーに大変で、
書も作陶もお花もお香もきものもお菓子も歴史も宗教も外交も建築も・・・
茶室に隠れている扉はいくらでも増えていくばかり。

墨をすって
白い紙に向かい合ってみるべし!
いつ・か・な・あ・・・・。
あああああ。