腐ってもt...もとい、別会社となって規模縮小しても、日本PCブランドの一角として注目され続けるVAIO社。 2021.2.18、そのVAIO社から待望の、"Z"の名を引き継ぐフラッグシップ新モデルが発表されました。
※ 当記事には使(試)用感の記述はありません。 全てweb発表、他サイト情報からの類推です。
■ 個人的注目点
・ 外装のほとんどがカーボン製に
・ CPUにi7 Hタイプ(最大@5GHz 4コア/8スレッド TDP35W)のプロセッサ
・ USB type-CがThunderbolt 4対応
・ レガシーデバイスが一掃
そのほとんどがカーボン製だという外装に感動!! 機体にカーボンを使った初のPC、X505所有だったひよこにとっても個人的注目度高しです。 カーボン製であることは、今や書くまでも無く、金属製に比べて重量比で剛性や衝撃吸収度が非常に高いコトが特徴。 機体軽量化や中身充実化に寄与します。 ちなみに、通信アンテナが仕込まれている部分の外装はプラスチック製となっています。
14インチサイズ&質量1kgそこそこのノートPCなのに、CPUにまさかまさかの熱設計35Wタイプを搭載。(i5、i7を選択可能) モバイルとしての使用が想定されているのに、そこまでするか!?ですね。 これも機体軽量化で廃熱機構が豪華に出来たことやVAIO True Performanceのノウハウが活きているとのこと。
Thunderbolt 4対応USB type-C端子が2口搭載。 Thunderbolt 4は同3と通信速度が同じ…ですので外部GPU BOX(フルサイズPCI BOX)を繋げてグラフィック性能強化・拡張性強化が行えます。 これで搭載グラフィックがiGPUである弱点を、コストを掛けつつも克服できますw ※USB-C、Thunderboltの機能対応はメーカー・機種・差し込み口によって差異があります。 詳細な対応については公式仕様をご覧ください。
外部接続端子がHDMI×1、USB-C×2、ヘッドホンジャックだけなのがデザイン的に良い!! VGAが無い!!VGAが無いぞー!!( ꒪⌓꒪) …しかしSDカードスロットすらない有様ですからね…、既存装備との接続のためにUSB-Cポートリプリケーターが必要、場合によっては新調が必要になるかもしれません…w
■ ほとんど言い掛かり、残念点^^;
・ ディスプレイを開いた時の印象が、SX14的…
・ 外装にカーボンを使う(etc.)ため基本的に高価
・ 2020感染禍を経て"モバイル"の価値が…
言い掛かりその1^^; VAIO Z coming soon時から公表されていた、ヒンジ部の三角形のオーナメント。 そのトリッキーな採用でその他外装デザインにも特段のモノを期待していたのですが…、同社従来機デザインの踏襲でちょっとガッカリ。 せめてディスプレイを開いた時にディスプレイ面とベゼルが無段差とかなら個人的プレミア感があったと思うのですが…。 様々な角度からの詳細画像ではまさしくレーシングカーっぽい曲面やディテールを持つものの、ぱっと見SX14と変わり映えしない点が少しガッカリ感。 と『やっぱりプレミアムなディスプレイはグレアでしょ!!』って思ってしまう貧乏性ひよこですw
貧乏ひよこの言い掛かりその2^^; 外装にカーボンを使う&コンパクトを突き詰めるためプレミア部材てんこ盛りのため、スペックを最小構成にしても高価であり、むしろ最小構成の方が割高感を持つという二律背反現象。 直販価格で、最小構成272,580円(+税)、最高スペック602,580円(+税)。 最高価格を見ると錯覚しますが、これはプレミアム?なSSDを積むからでもあり、一般的な構成で比較すると、国内他社類似スペックと比べても、目玉ひん剥き価格であることに変わりなしです。
言い掛かりその3^^; 2020感染禍のために増えたテレワークが今後も続くとしたら、"プレミアムモバイルPC"の今後はちょっと厳しいものがあるのではと妄想。 開発開始は2018年末とのことなのでこれは本当の言い掛かり…いや、むしろ危惧ですね…。 『いやいや、この習慣が続くとも限らないし、会社訪問やそこでのフェイストゥフェイスは重要だし、他の荷物もあるのだから軽量&高耐久であるほど良い!!』 …まぁ、そうなのですが、何事も規模・程度の問題であるので、そもそもが高価傾向な国内メーカー産の、そのプレミアムモバイルPCが必要とされ続けるかが本当に未知数になってしまいました^^; (もう所有欲だけの訴求かもと…コラw) そういう意味では不幸な時期の船出ではあります…。
■ まとめ
今回買えないながらも期待していただけに、見た目平凡・わかってたけど超高価なガッカリ感を吐露してみました(ФωФ;) 性能に目を向ければキチンとした"正統進化"ですし、『よくぞここまで詰め込んでまとめ上げた!!』と評価すべきです。
ただ、モバイルを重宝するようなユーザーにとってはこういった性能は既にオーバースペックであり、逆にクリエイティブ・エンタープライズ向けの"性能第一"なら据え置きPC/ワークステーションのほうが段違いのコスパの良さがあるので、昨今どうしてもそのチグハグさが目立ってきてしまうな~という点を感じます。 (もちろん、どんな場所でどのように使うかは個々人さまざまです)
VAIO Z 2021にはカーボンの使い方やプロセッサ冷却機構に意欲を感じます。 その意気が今後もフラッグシップ機開発に受け継がれることを願っています。 いち(元)ファンの感想と軽く取って頂けると幸いですw