SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

JEAN-MICHEL PILC 「CARDINAL POINTS」

2008年03月22日 | Piano/keyboard

年度末ということもあって、もうメチャクチャな忙しさだ。
残念ながらゆっくりジャズを聴きながらこのブログを書いている暇がない。それはそれでストレスになるから厄介だ。ここは「エイヤッ!」とばかり仕事の手を止めて、今夜はじっくり良質なジャズを聴いてリラックスすることにした。
そこでCD棚から取り出したのがジャン・ミシェル・ピルクの「CARDINAL POINTS」だ。

私は最近このジャン・ミシェル・ピルクというフランス人にぞっこんなのだ。
軟弱なピアノトリオばかり聴いていると、こういうガツン!とくる作品がやたらと新鮮に思えてくる。
タイプはちょっと違うがエスビョルン・スヴェンソンやブラッド・メルドー、ヘルゲ・リエンなどを初めて聴いたときも同じような印象だった。
要するに「新しい」感覚なのだ。
では何が新しいのだろうか。
彼ら全員にいえることは、アグレッシヴな部分とリリカルな部分が絶妙な形で同居していることにある。その微妙なずれとギャップが心地いいのである。それに加えて彼らは独特のリズム感覚を持ち合わせている。緩急のつけ方も上手い。それと何より独創性のある曲の展開方法が斬新なのだ。
但しどなたにも薦められる作品かといえば、それはNOである。
プログレッシヴなフィーリングを素直に受け入れられる人にだけお勧めしたい。

ジャン・ミシェル・ピルクの演奏の特徴は、最初静かにメロディアスに入っていって徐々にハイテンションになっていく展開が多いように思う。ライヴではそれが顕著に出ているようだ。そこが彼の持ち味であり、観客をエキサイティングに盛り上げる最大の要因なのだ。
まだ聴いたことのない人は一度お試しあれ。私のようにやみつきになるかもしれない。





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