SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

SONNY ROLLINS 「NEWK'S TIME」

2007年03月29日 | Tenor Saxophone

ソニー・ロリンズ、満を持しての登場になる。
どうだと言わんばかりのこの表情、王者の風格たっぷりだ。
本場アメリカのジャズはイコール、ブルーノート・レーベルのイメージだといっても過言ではない。もちろんプレステッジやリバーサイドなどの有名レーベルもあるにはあるが、やはりブルーノートにはかなわない。こちらも王者の風格たっぷりなのだ。
このレーベルの親分はアルフレッド・ライオン。彼はカメラマンでありマネージャーでもあったフランシス・ウルフと組んで数々のヒットを生み出す。「ライオンとオオカミ(ウルフ)」という曲までできるくらいだから、この二人は業界の野獣コンビだったのだ。

このアルバムはそんな輝かしいブルーノート4000番台の最初を飾る記念碑的な作品だ。
アルフレッド・ライオンは、この重要なポジションにブルーノートのイメージを決定づける王者を位置づけたかったのだ。それにはソニー・ロリンズ以外には考えられなかったのだと思う。このアルバムの中の「Surrey With the Fringe on Top(邦題:飾りのついた四輪馬車)」を聴けば誰でも納得する筈だ。ドラムだけを相手に、延々6分以上も豪快にアドリブを吹き鳴らす。こんな芸当ができたのはこの時期の彼だけだ。しかもこの曲はジャズには珍しくフェードアウトしているところを見ると、おそらくロリンズはこの後もまだまだ吹き続けていたのではないかと思われる。何とも恐ろしいヤツだ。
ニュークス・タイム(ニュークは彼の愛称)、正に彼の時代だったのだ。


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