SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

WES MONTGOMERY 「ROAD SONG」

2007年02月21日 | Guiter

このアルバムを聴く度に、なぜか60年代のモダンインテリア雑誌の中にいるようだと感じてしまう。
50年代でも70年代でもない、きっちり60年代の白い室内にいる感覚だ。
私はその部屋のゆったりしたソファーに座って様々な出来事をテレビで見る。ケネディ暗殺、東京オリンピック、ビートルズ、ベトナム戦争、気取ったツイッギー、リング上の力道山、アポロ宇宙船、学園紛争、キング牧師の演説などなど、正に激動の時代を他人ごとで見ているのだ。
こんな感覚にさせてくれるのもこのウエス・モンゴメリーのオクターブ奏法によるところが大きい。複数弦の上を彼の指がスライドするたびに時代が動いていく。

クリード・テイラーとドン・セベスキーのコンビはジム・ホールのアルバムでも聴かれるが、同じ楽器でも全く違うイメージ世界が描かれていることに半ば驚いてしまう。どうやら彼らの催眠術は全曲を聴き終わるまで解けそうもない。
ウエス・モンゴメリーもこのアルバムを最後に亡くなった。


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