SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

HOD O'BRIEN 「I'm Getting Sentimental Over You」

2008年11月21日 | Piano/keyboard

このブログ、約半年ぶりの再開である。
気が向いた時にだけ書こうと思っているので、またすぐ消えてしまうかもしれないが何卒ご容赦願いたい。

今日は肩肘張らないオーソドックスなジャズを聴きたいと思い、このアルバムを取り出した。
ホッド・オブライエン。いいピアニストだと思う。
ジャケットを見てもわかるように、彼はシカゴやニューヨークの街が似合う。こんなピアノトリオを場末の小さなジャズクラブで聴けたらいいだろうな、と思わせるような演奏だ。
実はこういった楽しみを与えてくれる人が最高のジャズメンなのだとつくづく思う。
アルバムに収録されている曲は全曲いいが、特に「I Don't Know What Time It Was」なんか聴いていると、実にゆったりとした気分にさせられる。どちらかというと突っ込んで弾きがちな「C Jam Blues」も、彼の手にかかれば余裕たっぷりなスイング感を醸し出す。このへんが職人ともいえる彼の真骨頂なのだ。
ケニー・ワシントン(dr)や、レイ・ドラモンド(b)とのコンビネーションも自然で、決して派手さはないがトリオとしての完成度は高い。

このアルバムは日本のSpice of Lifeというレーベルから出ている。
以前ここでご紹介したマティアス・アルゴットソンもここからデビューした人だ。なかなか趣味のいいレーベルだと思う。
今後もがんばって良質な作品を出していただきたいものだ。