文屋

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去年の思い出

2005年01月31日 17時48分58秒 | 紀行
いやあ、何度でも思い出す。思い出しては吹き出す。プフッ。
去年のこと。パリの「詩のマルシェ」で朗読したんだけど、それが終わった後のこと。
男三人が、「どこか行こう」ということになった。
一応、旅だけど、リーディングという仕事があったわけだから、0FFに
日帰りで、どこかまで。そういうことになった。
ガイドブックなどもあまりない。日帰りで行けるとなると限られる。
ロンドンという案もあった、リヨンというのも。
夜中まで考えて、まあとにかく「マルセーユ」ということになった。
突然、マルセーユ。
マルセーユに関しては、ほとんど情報なし。
朝、駅に行った。切符を買うのが一苦労。なんとか買えた。
一応、改札のようなものがあるが、ややこしかった。
とにかく4時間ぐらいかかって、マルセーユ駅についた。
そこからが奇跡のような体験。
なんのガイドブックももってない。駅の前にツーリストの案内書があったので
地下鉄が走っていることがわかる。駅は、山のてっぺんみたいなところ。
そんなことろから地下鉄走ってるのか、という疑問があったが
どんどん地下に降りると確かに地下鉄の駅があった。
それで、「えっ、どこへ行けばいいの」てな感じで
なんとなく、ターミナルっぽい「なんとかポート」というところまで行く。
観光の中心のような匂いがあった。駅名に。
さあ、今度は、その「なんとかポート駅」からどんどん上がって
地上に出た。
そしたら「絵に書いたようなマルセーユ」だった。一堂感激。
港へ出た。そしたら、「お猿の電車」みたいなのが停まっていた。
おもちゃのような連結された遊覧電車みたいなやつ。500円ぐらいだった。
とにかく乗ってみようということで乗った。
それがそれがびっくり電車。市内の道路をわがもの顔で猛スピードで走る。
おもちゃのくせに。30分ぐらい走った。そしたらなんと山の頂上の教会へ。
「マルセーユ一望」。
山の上からなにやら、白っぽい小島が見える。港から異様に近い。
変な島。で、売店で絵はがきを見たら、どうやらあの島は
昔本かなにかで読んだ「厳窟王」の島らしい。
「行こう」ということになって、今度は、普通のバスに乗って
あの「なんとかポート」という名のみを頼りにまたまた猛スピードで下る。
それから、とにかく船、ということで1500円ぐらい払って
船に乗る。どこ行きかもなにもわからない。
で、厳窟王の島へ。地中海だよ、感激だよなどといいながら
1時間ぐらい。で、また「なんとかポート」へ戻ってきて
こんどは、食事。名物の「ブイヤベース」。
これが名物かなにかももちろん知らず。
で、友は、地中海で海水浴。ぼくは、ワインとビールたらふく。
で、パリに帰って、夜十時から、また、酒。

これが去年の思い出。

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1 コメント

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地下鉄 (空中金魚)
2005-02-01 08:55:15
褄黄さんの、やみくもマルセーユ行きを読んで思い出しました。スッチー時代、パリでの休日をぶらぶらと過ごしていたんです。なんとなく地下鉄に乗って、適当な駅で降りようと思っていたら、突然停電したんです。客がぞろぞろと線路に降りていくんでついていきました。するとやがて前方に灯りが見え、駅だと分かりました。で、プラットホームによじ登り、改札から外へ。出たところにデパートがあったのでなんとなく入ってレインコートを購入。ところが、です、その後、そのレインコートのベルトを無くしたんです。同じものを買うにもあの、なんとなく入ったデパートの名前が分からない。そこで、パリの友人に説明してみると、ああそれは、と、すぐに判明しました。しかし、しかしですよ。果たしてベルトだけ、売ってくれるでしょうか。そこで、友人と共にデパートにおもむき、彼女に店員と話をさせ、その間に吊ってあった同じレインコートのベルトだけ抜き、そしらぬ顔で締め、悠々と出てきました。
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