Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

サルサを聴いて地獄へ行こう!

2005-07-08 23:56:18 | Salsa / New York Latin
エクトル・ラボー(Hector LaVoe)
「De Ti Depende (it's up to you)」(1976)

エクトル・ラボー!
このヒトの歌声から迸るスサマジイ色気は狂気なの?
怖いとすら本当に思う。

「サルサの声」と言われた、天才シンガー。
ジャズ・シンガーで言えばビリー・ホリデイ、ロック・シンガーならばジョン・レノンにあたるような、シーンを代表する超大物。サルサを生んだNYラテン社会の悲劇を体現してしまったような悲しいジンセイを送ってしまったと言う意味でも彼らに似ている?

この、「De Ti Depende」は、ソロとしては二作目。恐らく、最高傑作と言われる一枚。
タイトル曲の「De Ti Depende」(貴方まかせに)や「Periodico De Ayer」(昨日の新聞)は、なんでこんなに哀しくも美しいのでしょうか?
「Hacha Y Machete」や「Felices Horas」のこのギラギラしたグルーヴは一体何なんでしょうか?
ココロ掻きむしる、この凄み!悪魔に魂を売って手に入れたんでしょ?そうとしか思えない!
こんな声と表現力を持ったシンガーは、ほんと、他にはどこにも居ない!唯一無二!
「サルサの声」なんて言われていましたが、全く典型ではなく、完全に個性派。そういう意味でもビリー・ホリデイに近いかも。
とにかく、その「歌」を堪能できる最高のアルバムです。

それにしても、ジャケットからも伝わってくるでしょう?狂気というか。
ヤバイ背景を背負っているオトコの色気っていうか凄み。

あぁ、恐ろしい一枚。
正にサルサ地獄の大正門。ココから始まるイモヅル式サルサ地獄。
音楽好きなら、ゼッタイに聴くべき一枚。
これ聴いてイッショに地獄に行きましょうね!
(御大エクトルは、1994年にアッチに行ってマス。ニコニコして待ってるワ!怖え~!)

(前年の「La Voz」(1975)から、「Que Sentimiento」(1981)までは、どれもが素晴らし過ぎる傑作で、実は甲乙つけ難いデス。何だか時代的には沢田研二御大と全盛期が重なりますね。)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« デマシタネ!CKB新譜!「Soul... | トップ | ロックに弦。ロックに笛。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Salsa / New York Latin」カテゴリの最新記事