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目の保養にナルのでジャケ写、デカくしておきまス。
原田知世
「Garden」(1992)
えー、驚きの一枚。
日常から異世界へのトビラな一枚。
時間と空間を飛んでシマイタイ貴方、必聴デス。
サウンド的には、無国籍、と言うか多国籍な感じ。
ルボップとかラワープみたいな中央アジアの撥弦楽器を擬した音から、ブルガリアン・ヴォイスの如きコーラス。「古き良きポピュラー音楽」のようなピアノとストリング。そんでミュゼットに、弦のカルテット。
アルバムのタイトルは「GARDEN」ですが、「お宅の庭は全世界ですか~」と言いたくなるアッチコッチな異国情緒。しかし、アッチコッチながら、アルバムを通してバラバラな感じはしない。全てに原田知世というフィルタが掛かっているからだと思いますが、一つ言ってみると「密室的世界旅行」な音世界といった統一感はアリマス。かなり凝った音作りデスね。
さて。
ソレまでの知世さんのアルバムは、あくまでも「女優・原田知世が歌ったアルバム」という感じがしましたが、このアルバム以降は「シンガー・原田知世」または「音楽家・原田知世」のアルバムになったという感じがします。
インタビュー記事や、ライナーを見ると、プリ・プロダクションからご本人が関わるようになったそうで、コトバの選択から音色の決定に至るまで原田知世の判断と好みが反映されているヨウです。というコトでまぁ、作詞、作曲、編曲を誰が行なっているかに関わらず、制作過程で「原田知世」というフィルタがかかるようになったワケですね。(それまでは、誰かが作った音と詩に「原田知世」というフレーヴァーがふりかけられていた、という感じデス。)
プロデューサーは鈴木慶一サンです。
コ・プロデュースに知世サン。
知世サンは数曲で作詞、作曲、そして二曲では編曲からプログラミングまでやってノけている。(驚き!)
あと、肝心のボーカルですが、その後の「技巧派全開」な歌い方ではなく割とストレートに歌っていますね。サウンドがストレートなモノでは無いだけに、コレはかなり合っていると思います。とは言え、ストレートと言っても、かなり意識的に声の響かせ方を使い分けているようで、やはり、原田知世というボーカリストはスゲェなぁと思うのでありました。どもども。
結婚してからもコマーシャルにはよく出演してますが、音楽活動はパッタリですね。新作出してほしいものです。
95年の『Egg Shell』になると、濃い~慶一サウンドと、知世さんも突き放すような歌い方で、かな~りマニアックなアルバムになりますもんね。(あのアルバムが好きなヒトはきっとMだ・・・
ともあれ、ワタシも新作希望です!