エクトル・ラボー(Hector Lavoe)
「Comedia」(1978)
エクトル・ラボー(1946-1993)はサルサ界の最高のボーカリスト。
サルサに興味が無い人にも是非とも聴いて頂きたい歌い手。
ジャズ・ボーカルにビリー・ホリデイが居たのなら、それに匹敵する存在がサルサ界のこの人だと、アタシャ、三ベン回ってワンと言ってからでも言えますね。そんくらい、このヒトのボーカルはスゴい。凄まじいと言った方がいいかもしんない。
このヒトに興味を持って貰う為に、音楽と関係ない事も(関係なくもない)書きますが、トンデモナイ悲劇の人生を送った人です。
兄がドラッグで死に、義母は惨殺され、自身も強盗に遭い、自宅は焼け、息子が事故で射殺され、挙げ句に、ホテルで投身自殺を図りました。一命は取り止めましたが。
一人の人間にこれだけの不幸が与えられるって、あり得るのか?
と、思いますね。
しかし、一方でこの人はスターでした。
ウィリー・コローン(Willie Colon)のバンドで看板ボーカリストとして、60年代終わりから70年代初頭にサルサ界のスターとなり、75年にはソロ・デビュー。80年代初頭までの諸作はサルサ界に燦然と輝く、プレアデスの如き正に名盤群。
そのボーカルの魅力は、ギラギラとしてヌメリのある、強烈な色気とグルーヴと説得力。とにかく「歌」が本物なのだと感じさせる力。凄い。本当に凄い。
まずは、鳥肌、軽く30万回。
このアルバム「Comedia」は正に、全盛期の一枚。
コレが突出した代表作って訳ではない(この頃のは全部スゴいから)けど、確実にその説得力にはノックアウトされるでしょう。
代表曲の一つである「El Cantante」(英語でいうとThe Singer)は、10分を越える長尺曲ですが、決して、ドラマチックに構成された楽曲ではなく、ハッキリ言って平坦な変化に乏しい構成なんですが、エクトル・ラボーのボーカルがスゴ過ぎて、耳を離す事ができない。
この曲は「苦しみも喜びも、あろうが無かろうが、歌うのだ、私は歌手だから」という内容。(注:訳詞の要約なのでニュアンス全てブっ飛んでるかもしれません。恐縮。)
ジャケットはチャップリンに扮したエクトル。
コメディアンやピエロは実生活で悲しくても耐えて道化る・・・
というベタなジャケットですが、エクトル・ラボーだから、説得力が出てしまう。
まぁでも、これ以上、悲劇性を強調してもいかんね。
シンガーとしてのエクトル・ラボーは、楽園を歌う事だって得意な訳だからね。
ただし、ニューヨークからは遠い楽園(=故郷のプエルト・リコ)のコトですが。
あぁ、イカン、また悲劇になる。
まあ、どうしても影は付きまといますね。
そこらへんはビリー・ホリデイと共通するかもしれませんね。
いずれにしろ20世紀最高のボーカリストの一人であろうと思いますので、機会をみつけてお聴き下さい。
「Comedia」(1978)
エクトル・ラボー(1946-1993)はサルサ界の最高のボーカリスト。
サルサに興味が無い人にも是非とも聴いて頂きたい歌い手。
ジャズ・ボーカルにビリー・ホリデイが居たのなら、それに匹敵する存在がサルサ界のこの人だと、アタシャ、三ベン回ってワンと言ってからでも言えますね。そんくらい、このヒトのボーカルはスゴい。凄まじいと言った方がいいかもしんない。
このヒトに興味を持って貰う為に、音楽と関係ない事も(関係なくもない)書きますが、トンデモナイ悲劇の人生を送った人です。
兄がドラッグで死に、義母は惨殺され、自身も強盗に遭い、自宅は焼け、息子が事故で射殺され、挙げ句に、ホテルで投身自殺を図りました。一命は取り止めましたが。
一人の人間にこれだけの不幸が与えられるって、あり得るのか?
と、思いますね。
しかし、一方でこの人はスターでした。
ウィリー・コローン(Willie Colon)のバンドで看板ボーカリストとして、60年代終わりから70年代初頭にサルサ界のスターとなり、75年にはソロ・デビュー。80年代初頭までの諸作はサルサ界に燦然と輝く、プレアデスの如き正に名盤群。
そのボーカルの魅力は、ギラギラとしてヌメリのある、強烈な色気とグルーヴと説得力。とにかく「歌」が本物なのだと感じさせる力。凄い。本当に凄い。
まずは、鳥肌、軽く30万回。
このアルバム「Comedia」は正に、全盛期の一枚。
コレが突出した代表作って訳ではない(この頃のは全部スゴいから)けど、確実にその説得力にはノックアウトされるでしょう。
代表曲の一つである「El Cantante」(英語でいうとThe Singer)は、10分を越える長尺曲ですが、決して、ドラマチックに構成された楽曲ではなく、ハッキリ言って平坦な変化に乏しい構成なんですが、エクトル・ラボーのボーカルがスゴ過ぎて、耳を離す事ができない。
この曲は「苦しみも喜びも、あろうが無かろうが、歌うのだ、私は歌手だから」という内容。(注:訳詞の要約なのでニュアンス全てブっ飛んでるかもしれません。恐縮。)
ジャケットはチャップリンに扮したエクトル。
コメディアンやピエロは実生活で悲しくても耐えて道化る・・・
というベタなジャケットですが、エクトル・ラボーだから、説得力が出てしまう。
まぁでも、これ以上、悲劇性を強調してもいかんね。
シンガーとしてのエクトル・ラボーは、楽園を歌う事だって得意な訳だからね。
ただし、ニューヨークからは遠い楽園(=故郷のプエルト・リコ)のコトですが。
あぁ、イカン、また悲劇になる。
まあ、どうしても影は付きまといますね。
そこらへんはビリー・ホリデイと共通するかもしれませんね。
いずれにしろ20世紀最高のボーカリストの一人であろうと思いますので、機会をみつけてお聴き下さい。
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