goo blog サービス終了のお知らせ 

ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

QED 東照宮の怨 高田 崇史

2009年03月13日 | 高田 崇史
2001年
講談社ノベルズ
☆☆



今回は、東照宮とかごめ歌。

佐竹本三十六歌仙絵「斎宮女御の絵」を所持していた八重垣リゾートの社長が殺害され、その絵が持ち去られた。
さらに、別なところでも三十六歌仙絵が盗まれるという事件が起こる。

三十六歌仙の歌に込められた暗号と、東照宮に飾られている三十六歌仙の歌の違い、
北斗七星と妙見信仰と東照宮のつながり
さらには東照宮とかごめ歌のつながりから、謎を解いていく。
家康がなぜ、あの場所に東照宮を立て、自らが神となったのか、
なかなか面白い説である。

QED ベイカー街の問題 高田 崇史

2009年03月11日 | 高田 崇史
2000年
講談社ノベルズ
☆☆☆



めずらしく、日本史ではなく「シャーロックホームズ」についての謎である。

街で偶然再会した、大学の先輩からシャーロキアンのオフ会に誘われた。
歴史オタクの桑原崇と、棚旗奈々が参加するが、
そこで、殺人事件が発生する。

そして、題名の通り、シャーロックホームズの謎を解くことで殺人事件の謎もとくのだが、
ホームズが前半の作品と後半の作品では明らかに人格が変わっており、
それは途中からホームズの入れ替えがあったのか、
それともホームズはジギルとハイドだったのか・・・

改めて、シャーロックホームズの冒険を読み直しました。

カンナ 吉野の暗闘 高田 崇史

2009年03月10日 | 高田 崇史
2009年
講談社ノベルズ




はっきり言って、ヤケクソですな・・・
高田崇史のQEDシリーズは大好きですが、こちらはちょっと微妙である。
しかし、続けて読んでいるのでいまさら止められないというか・・・

伊賀忍者の末裔、鴨志田甲斐は、社伝を持ち去って失踪中の諒司を追って、
今度は奈良、吉野山へ向かう。
いつものように、甲斐、巫女の貴湖、甲賀忍者の末裔である竜之介、甲斐の愛犬でブルテリアのほうろくの3人プラスワンである。

そして、お決まりのように、現地につくとすでに諒司は消えていて、
事件に巻き込まれるのだが、今回のお題は
「吉野の山」と「役小角」である。
吉野の山にはなぜ桜がたくさん植えられたのか、
そして、なぜ役小角は悪役にされたのかという謎解きです。

しかし、毎度思うがこのシリーズには魅力的はキャラがいない、
しいていうなれば、ブルテリアのほうろくくらいか・・・

QED 六歌仙の暗号 高田 崇史

2009年03月08日 | 高田 崇史
1999年
講談社ノベルズ
☆☆☆



漢方薬局の薬剤師、桑原崇と処方薬局の薬剤師、棚旗奈々が活躍する第二段。

今回のテーマは六歌仙と七福神

崇と奈々の母校では「七福神」はタブーであった。
以前、文学部の生徒で七福神をテーマに論文を書こうとした学生が不慮の死を遂げた。
その妹が論文のテーマに七福神を選択したところから、
事件が始まっていく。

教授の毒殺事件から
七福神と六歌仙の謎を解く。
七福神とは
「大黒天」
「弁財天」
「毘沙門天」
「福禄寿」
「寿老人」
「布袋」
「恵比寿」
その七人がすべて、鬼や怨霊、きちんと祭られているので「御霊」(ごりょう)
であり、それが故、”7”という吉数で押さえている。
そして、この七福神たちは六歌仙へと繋がっていくのだが、
そこもまた「おお!!本当だ!すごい!」と、うなってしまう。

QED―百人一首の呪 高田 崇史

2009年03月06日 | 高田 崇史
1998年
講談社ノベルズ
☆☆☆



漢方薬局に勤める歴史オタクの薬剤師、桑原崇が活躍(?)するシリーズの一作目である。

資産家である真榊大陸が自宅で殺害された。
大陸は百人一首のコレクターであり、
殺害現場には、尾形光琳作の札の複製5枚が散らばり、
うち1枚は大陸の手に握られていた。

その札は
文屋朝康「白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける」
この札を手に握り
散らばった札は
貞信公 「小倉山峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ」
在原業平 「ちはやぶる神代もきかず龍田川 からくれなゐに水くくるとは」
左京大夫顕輔「秋風にたなびく雲の絶え間より もれいづる月の影のさやけさ」
大納言経信 「夕さればかど田の稲葉おとづれて 葦のまろ屋に秋風ぞ吹く」

警察は握り締めた札をダイイング・メッセージと考えるが・・・

しかし、この本の醍醐味は”事件”の謎解きではない。
もちろん、事件の謎も解くが、
今回のテーマは百人一首ということで、
百人一首に込められた謎を解きながら
事件の謎もとくのだ。

そして、本に閉じこまれた表に百人一首による曼荼羅が描かれていて圧巻である。

毒草師 高田 崇史

2009年02月22日 | 高田 崇史
2007年
幻冬舎
☆☆



Q・E・Dのスピンオフ作品というのだろうか、
本編Q・E・Dでは、漢方薬局に勤める歴史オタクの桑原崇が探偵役であるが、
その桑原にキャラがかぶる感じで歴史通の”毒草師”御名形史紋が出てくる。
この本は、その御名形史紋が探偵役として出てくる。

鬼田山家でおこる事件に伊勢物語を絡めている。
鬼田山家の先々代が一つ目の子山羊を撲殺したという逸話から、
「一つ目の鬼」というフラグがたち、
タルタロス、キュクロープスなどから
伊勢物語の謎解きと毒薬による”一つ目の山羊”の謎
さらには鬼田山家の謎を解いていく。

本編は棚旗奈々というヒロインと変人桑原崇というコンビがでてくるが、
こちらは、出版社の編集者・西田真規が”寅さん”的な感じでヒロインと恋の予感をちらかせつつも事件が起きて巻きこまれ史紋をひぱっり出すと言う図式となる。

カンナ 天草の神兵 高田 崇史

2009年01月19日 | 高田 崇史
2009年




前作、「飛鳥の光臨」でお腹いっぱいだったのだが・・
悲しいかな・・・今度はいいかもしれないと購入してしまった。

今回は、諒司が九州・天草で見かけたという情報を受けて、
現役東大生巫女の貴湖と忍者犬ほうろくと、
甲賀忍者の末裔竜之介とともに、天草に向かう。
ところが、天草の教会では殺人事件が起きていた。

そして今回の謎は、
天草四郎は、長男なのに”四郎”なのか、
島原の乱とは、なんだったのか?というのがテーマである。
歴史的な、解釈は面白いのだが、
やっぱり、登場人物に魅力を感じない・・・

おかわりしちゃって、お腹ぱんぱんだよ・・・って、感じである。

カンナ 飛鳥の光臨 高田 崇史

2009年01月18日 | 高田 崇史
2008年




出版社で殺人事件が起こった、現場は密室だった。
そして、フリーライターの柘植弘忠が行方をくらませた。

鴨志田甲斐は、出賀茂神社の跡取りである。
そして、この神社には「蘇我大臣馬子傳暦」という社伝があった。
ある日、この社伝が何者かに持ち去られてしまったのだ、
時を同じくして、甲斐が兄としたう諒司が失踪する。
出版社での殺人事件で行方が分からなくなった柘植と諒司が同一人物だと気づいた甲斐は諒司を追う事に。

アシスタントとして、現役東大生巫女の貴湖とブルテリアのほうろくとともに奈良へむかうのだが・・・

歴史ミステリーとうことで、
聖徳太子と曽我氏についての謎解きもからめてあるのだ。

厩戸皇子は存在していたが、聖徳太子は存在していないというはなしがある。
厩戸皇子イコール聖徳太子ではない!と言う話しである。
そして、曽我氏は実は・・・・・
といった、なかなか面白い解釈の本であったが、
いかんせん、甲斐は伊賀忍者の末裔で甲賀忍者の末裔がでてきたり、
ブルテリアのほうろくもしっかり忍者犬である。

基本的に、QEDシリーズのファンで、
同じ作家ということで期待したのだが、ちょっとお腹がいっぱいです!
って、感じだろうか・・・

麿の酩酊事件簿〈花に舞〉 高田 崇史

2009年01月11日 | 高田 崇史
2006年
講談社文庫
☆☆



家柄良し!容姿もバッチリ!の御曹司文麿31歳、花嫁募集中であるが・・・
出会いを求めて茶道にピアノ、ビリヤードなどさまざまシーンで
魅力的な女性に出会う。
しかし、その女性達に出会うと事件まで起きる。
普段は、頼りない文麿がお酒に酔ってベロンベロンになると、
いきなり頭脳明晰、快刀乱麻の推理を始める。
ところが、謎解きが終わるとタコのようになって、しばらくは腑抜けとなる。
そして、その間にヒロイン達は第二の人生に向けて旅立ってしまうのだ。

短編で、毎度毎度同じパターンなのだが、
その同じパターンが心地よい。
たぶん、水戸黄門がいつまでも人気があるように、
先が読めるというのも安心して読めるのだ。

ランキングに参加しました

人気ブログランキングへ