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ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

鳥取雛送り殺人事件 内田 康夫

2005年12月23日 | 内田 康夫
1991年02月 
中央公論者 
浅見光彦は花園神社で死体の第一発見者となる。
その死体は、雛人形をのせて川へ流すときに使用するわら製の船、サンダラボッチを枕のようにして無くなっていたのだ。
しかも、その男は、雛人形を作成する人形師であった。
そして、サンダラボッチの謎を追っていた若い刑事の松山が鳥取で消息をたつ。
光彦は、殺害された人形師の娘と共に鳥取で捜査を開始する。
雛人形の盗作と女の執念、悲しい結末なのだ。

十三の冥府 内田 康夫

2005年12月22日 | 内田 康夫
2005年7月 
実業之日本社(ジョイ・ノベルス) 
容子が本来なら知るはずの無い歌が記憶の中にある。
その歌を、歌うお遍路にであう。そして、そのお遍路さんが青森大石神ピラミッドで死体として見つかった。
光彦は都賀留三群史の取材中、事件を知り捜査を始める。
歴史の改竄疑惑と、一人の女性の絶望感すべてが一人の人間につながっていく。

貴賓室の怪人 内田 康夫

2005年12月20日 | 内田 康夫
2002年10月
カドカワ・エンタテイメント
今回、浅見光彦は豪華客船「飛鳥」で世界一周クルーズの取材依頼を受ける。
しかし、スポンサーは300万もの費用とさらには原稿料も破格の金額であったにもかかわらず、名前を知らせないのだ。
そして、出航直前には「貴賓室の怪人に気をつけろ」という、謎の手紙を受け取る。
その意味がわらないまま、同室の男が他殺死体として発見される。
光彦は、兄に連絡をして警視庁から岡部以下2名を飛鳥に迎えて、事件の解明に挑む。
殺された男は実に素行の悪い人物で飛鳥の乗客の中には、その男のをうらんでいる人間が沢山乗船していたのだ。
そこで、光彦と岡部が選んだ解決方法とは・・・実に、後味の悪い終わりかたで私的には嫌いな部類である。
そして、作者自体が作品の中にでてくるのも大嫌いだ。

朝日殺人事件 内田 康夫

2005年12月18日 | 内田 康夫
1995年3月 
実業之日本社 
光彦の母親である雪江が電車の中で、実に不愉快な男と出会う、しかしその男がホテルで殺害されるという事件が起る。
雪江がその男が電話のあいてに”アサヒ”という言葉を話していた事を、光彦に告げ、光彦はその”アサヒ”の謎を追うこととなる。
その頃、「旅と歴史」の編集者である宮崎が自分の住んでいる女性専用アパートのちょっと不思議な出来事について調べていたとき何者かに殺害されてしまう。
二つの事件を追っていくと、ある女に辿りつき、建設会社とエリート官僚の癒着と更なる殺人の謎をといていく。

日蓮伝説殺人事件 内田康夫

2005年12月17日 | 内田 康夫
1992年11月 
実業之日本社(ジョイ・ノベルズ) 
「日蓮」をテーマに取材をすることになった光彦が、たまたまテレビで放映されていた山梨の装身具メーカーの番組を見たのだ。
そして、日蓮の取材のついてでに、そのメーカーを尋ねようとするが、どこに行ってもそのようなメーカーは無いと言われる。
町そして、宝飾業界全体でそのメーカーについて、口を閉ざしているのだ。
メーカーを探して行くうちに、伊藤木綿子という女性と出会うが、彼女が勤めているところが光彦が捜し求めていた装身具メーカーのユーキであった。
ユーキでは、あきらかにグレードの低い宝石を使用したユーキブランドの指輪の流通経路を探っていた、ユーキの専属デザイナーが殺害されるという事件が起っていた。
木綿子の恋人、塩野がのこした「日蓮の生まれ給いしこの御堂」という言葉から事件の真相を導き出していく。
指輪の偽造で手に入れたはずの、本来のグレードの宝石と塩野の行方を日蓮伝説を紐解きながら追っていく。

不知火海 内田康夫

2005年12月16日 | 内田 康夫
2002年11月
講談社ノベルズ
人目を避けるように暮らしていた男、米村が失踪し桐の箱を坂本に託す。
ところが、米村の失踪と坂本が米村に紹介したモデルの千恵が一緒に行方をくらましてしまうのだ。
そして、その桐の箱を開けると中から出てきたのは、石炭を噛みしめた髑髏だった。髑髏をもてあました、坂本が光彦のもとへ相談に行き桐の箱からモナザイトという放射性物質を発見する。
モナザイトと桐の箱ももとの収容物である壺から、米村の過去が明るみになる。そして、米村の父親の死の原因である炭坑の事故と同日に起った列車事故で祖父をなくしている千恵が米村との運命を感じ、不知火に魅せられていくのだ。
モナザイトをめぐり、米村を追う男達の影がちらほらする中光彦がとった、解決方法は・・・・

藍色回廊殺人事件 内田康夫

2005年12月16日 | 内田 康夫
2000年10月
講談社ノベルズ
今回の浅見光彦のルポの題は「四国八十八ヶ所」である。
その取材中十二年前にあった車の転落事故について不思議な話しを聞く。
男女1組が車の中から発見され、車の天井には「殺される」の文字があったのだ。地蔵寺であった女性とその姉、かずら橋であった十二年前の事故で亡くなった女性の妹、そして、十二年前の事故でなくなった男性のフィアンセの女性と出会い、吉野川の第十堰問題に行き着く。
河口堰の工事に関連する、建設会社の原沢が別荘で不審な死を遂げる、原沢とそれを取り巻く女性達の関係、そして、話は十二年前の車の転落事故の真相へと導かれていくのだ。

記憶の中の殺人 内田康夫

2005年12月15日 | 内田 康夫
1997年11月
講談社ノベルズ
内田家の墓前に不審な花が供えられていた。
隣の財田家の墓にあった物ではないかと推理するも、そこで、軽井沢のセンセから花を内田家の墓に置いた犯人を見つけてほしいといらいされる。
ところが、その一ヵ月後当の財田家の当主が殺害されたのだ。その現場でみつかったカップには三年前に自殺した財田家の長女の指紋がついていた。
一連の事件の真相を知るには27年前の軽井沢での事柄が引き金になっていたのである。しかし、兄の陽一郎、そして光彦自身も係っていた事であるにもかかわらず、光彦にはその記憶が抜け落ちてしまっていたのだ。
ある光景を見たためのショックで記憶を失っていたのだが、今回の事件の解決は自身の喪われた記憶を呼び戻すことにもなる。謎が解けたとき、黒い出生の青年の悲劇と、利己主義な男のエゴが引き起こした事件で後味の悪い解決となるのだ。

箱庭 内田康夫

2005年12月13日 | 内田 康夫
1995年12月
講談社ノベルズ
兄嫁のもとに「キジも鳴かずば撃たれまい」という謎の脅迫文のようなものと、中学時代の写真が送られてきた。
光彦は、その写真をもって調査を開始する。写真をもとに厳島神社にたどり着くがそこで、二年前の死亡事故の話を聞くことになる。
岩国の紅葉谷公園での殺人事件をしり、安芸の宮島の紅葉谷公園と岩国の紅葉谷公園、そして、二つの死体・・病院、元総理、ゼネコンと話は大掛かりなものとなっていたのだ。
そして、兄嫁に送られてきた写真に写ってた女性は一番幸せであったであろうこの写真を大事にしてきたのだ。そして、その幸せの象徴である、厳島神社がある町で生活をしていた。
不幸の中で生きてきた女のささやかな幸せ、それが箱庭のようなものなのかもしれない。

蜃気楼 内田康夫

2005年12月11日 | 内田 康夫
1998年6月
講談社ノベルズ
今回の浅見光彦のルポの題は「富山の置き薬」である。
取材の為に富山にむかうが、埋没林博物館で蜃気楼について説明してくれたインフォメーションの女性、梶川優子と出会う。
その後、置き薬メーカーより一人の配置薬販売員を紹介されるが、家に向ってみるとその販売員は舞鶴で殺害されていたのだ。そして、その販売員の孫が梶川優子であると知って、なにか因縁のようなものを感じ事件の真相を知るための調査を始めるのだ。
優子とともに、優子の祖父の顧客をめぐる置き薬屋を始めるが、
そこで思いがけず、服飾デザイナー「ミキセ」につながり、その御曹司のフィアンセが薬科大学の教授へとつながっていくのだ。
すべての人の幸せを願う女と自分の為なら人を殺す事もいとわない男の、ある意味寂しい結末であった。

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