南大沢5丁目の多摩ニュータウン通り沿いで見られる「ダンコウバイ(壇香梅)」。“梅”の名が付くが、梅の仲間ではなくクスノキ科クロモジ属の落葉小高木。“壇香梅”は、もともとはロウバイの一品種(唐蝋梅)の名前だったが、明治時代にこの樹の名前に当てられた。“壇香”は香木のビャクダンの漢名で、ダンコウバイの材や葉に芳香があることからそのように呼ばれるようになったのだろう。地方によってはダンコウバイのことを“タニコウバシ(谷香ばし)”と呼び、これが転訛してダンコウバイになったという説もある。ダンコウバイは雌雄異株で写真は雄花序。遠目に見るとサンシュユの花に似ているが、ダンコウバイの葉は先端が3裂する特徴的な形をしているので見分け易い。
尾根緑道の林縁で見られる「ガマズミ(鎌酸実・莢迷)」。ガマズミ科(←レンプクソウ科←スイカズラ科)ガマズミ属の落葉低木で、時折、古い樹皮が剥がれ新しい樹皮に更新される。写真は剥がれ掛けた古い樹皮が春の日差しを浴びて、燃えるように輝いていた。サンシュユなども同じような剥がれ方をする。