徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

工事を知らせる黄色い紙

 東京国際空港の Runway 04/22 (通称B滑走路)が工事のため閉鎖です。

確かに現在のB滑走路は、Runway 22 に着陸後は十分に滑走路上で減速する必要があるため B-7 Twy から離脱するには、急減速を強いられることが少なくなく、次の B-5 Twy から離脱するにもやや強めの減速が必要であり、お客様の快適性もさることながら、運航する側も管制する側からも決して使いやすいとは言えないかもしれません。
B滑走路に High Speed Taxiway 高速離脱誘導路が備えられてないことが、このような着陸後の運用と着陸機のセパレーションに影響しているわけで、今回のこの滑走路を閉鎖しての工事は、その“高速離脱誘導路”を設置するためのものです。

【高速離脱誘導路】HIGH SPEED TAXIWAY:速やかに滑走路から離脱するために着陸後比較的高速(60哩/時以下)で滑走路から出られるよう浅い角度で作られた誘導路。ICAO では RAPID EXIT TAXIWAY (RET) と呼ばれている。設計速度は ICAO-93km/h,FAA-60mph。
(AIM-J 2005年後期版の用語解説より)

さて、この工事を通知する Jeppesen Airway Manual の差替えは、先月、9月23日付けのパケットに入っており、effective immediately ですから、既に Airway Manual のバインダに綴じられています。

国土交通省航空局が発行する航空路誌補足版( AIP SUPPLEMENT )では、先ず8月4日の日付で「 Nr168/05 東京国際空港における運用制限について」が公示されました。その2週間後、8月18日付けで「 Nr182/05 東京国際空港における運用制限について」が公示された、その Nr182/05 の中で Nr168/05 を取り消す旨書かれております。つまり、現時点では航空路誌補足版の Nr182/05 を基に関連 NOTAM が発行されています。

タイトル画像では解像度の問題で文章が読めないでしょうから、引用記事に関連する部分だけを書いておきます。

OPERATIONAL RESTRICTIONS AT (HANEDA) TOKYO INTL AIRPORT
Operational restrictions at (Haneda) Tokyo INTL Airport will be placed as follows due to construction.

9. Rwy 04/22 Twy B1, B2, a part of Twy B2N (between Rwy 04/22 and Twy B1N), B3, B4, B5, B7, B7N, B8, B8N, B10 and a port of L-TWY (between Twy B1 and B6, between Twy B6 and L7) will be closed as follows. (Diagram 6)
(1) Until mid OCT 2005, during hours between 1400 UTC and 2200 UTC on every WED, THU, FRI, SAT, and SUN.

(2) From mid OCT to mid DEC 2005, H24.
And it will be installed closed marking and unserviceability lights at the closed areas.

(3) From mid DEC 2005 to late MAR 2006, during hours between 1400 UTC and 2200 UTC on every WED, THU, FRI, SAT and SUN.

参照しなさいと言われている Diagram 6 は以下の通りです。

RJTT_10_8F_DIAGRAM_6_23SEP05

たかが“黄色い紙切れ”、されどとても大事なことが記されている“黄色い紙”なのでした。


羽田空港滑走路、3本のうち1本を短期集中工事で閉鎖 (読売新聞) - goo ニュース
 羽田空港に新滑走路を建設する再拡張事業を巡り、国土交通省は13日、現在3本ある滑走路のうち1本を全面閉鎖して誘導路などを建設する集中工事を開始した。
 作業は1日24時間休みなく続け、2か月後の今年12月に完了する。

 空港施設工事は定期便の離着陸が減る夜間作業が一般的だが、2009年の4本目の滑走路完成まで、工期に余裕がなく、国交省では異例の“突貫工事”に踏み切った。

 集中工事では、新滑走路と並行する予定のB滑走路(2500メートル)に着陸した飛行機が、素早く滑走路外に退避するための「高速誘導路」などを新設。南北に2本並行するA、C滑走路とほぼ垂直に交わるB滑走路は、主に強い南風時に使用しており、国交省では、集中工事にあたって南風が弱まる時期を選んだ。

 しかし、B滑走路が終日使用できなくなるため、悪天候時には、日本航空などの一部の航空機が羽田に着陸できなくなるケースも出る。また、B滑走路近くに格納庫がある海上保安庁は、緊急出動ですぐに離陸できないなどの不便もある。

 この日は、午前7時までに滑走路端には、誤着陸防止のために大きな白地の「×」印が付けられ、クイ打ち機などを運び込んで一斉に作業を開始した。施設工事は12月以降も続けられ、高速誘導路の使用開始は来年7月ごろになるという。

2005年10月13日 (木) 11:51
Comment ( 4 ) | Trackback ( 0 )
« 野村謙二郎選...KIROGI (キロ... »
 
コメント
 
 
 
国土交通省航空局のWEBにも情報あります。 (mmasuda)
2005-10-14 20:53:40
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/12/121011_.html
 
 
 
ご紹介ありがとうございます (PAX)
2005-10-14 21:46:37
「mmasuda」さん、こんばんは。

はじめまして。

国交省のページのご紹介、どうもありがとうございます。ご紹介いただいたページには具体的な日付も入っていますね。

また、ページ内の閉鎖区域図(PDF link)は空港全体をカバーしている上に建設予定の高速離脱誘導路まで図示してあり解りやすいですね。

良いページのご紹介をありがとうございました。
 
 
 
残念 (たまちゃん)
2005-10-15 02:20:30
PAXさん、こんばんは☆

R/W22は着陸前の眺めなどが好きな滑走路だったので、しばらく使えなくなるのは残念です。工事が終わるのを心待ちにしたいと思います。R/W34をよく使うようになると、冬が来た~という気になります。
 
 
 
暫らくのご辛抱? (PAX)
2005-10-15 03:00:20
「たまちゃん」さん、こんばんは

> R/W22は着陸前の眺めなどが好きな滑走路

おっしゃる通りですね。ILS 22は除外ですが、ASAHI ARRIVALでRadar Vectorされ、その後VOR DME Rwy 22 or VOR DME-Bで22に降りるときは、右側機窓からの眺めはディズニー・ランドが間近に見えるし、夜景など本当にきれいですからね。残念ですが、24時間閉鎖は12月13日朝までのようですから、暫し辛抱しましょう。

> R/W34をよく使うようになると、冬が来た~という気になります

同感です

Rwy34で冬を知り、Rwy16で春を知るですね。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。