徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

どうしてこういうことするかなぁ…

 またこれで、空港が遠い存在になってしまいそうです。

22年間も生きてきて、世の中の常識とか、(こんなことすればどうなるか、といった)判断能力とか、全然備わっていないのですかね。呆れて言葉が見つかりませんよ。

青社の関連会社にお勤めらしいですが、航空関係に携わっているなら尚更のこと、こんなことすればどういう結果を招くのか解って当然だと思うのですが、それすらも“常識”として通用しない世の中になってしまったか....。

当該会社の社員管理・教育体制、採用体勢は一体どうなっているの?

(割合は増加しているとは言え、まだ)極々一部なのでしょうが、このような愚かな行為をすることで、『近頃の若者は…』と世間が若者を見る目がより厳しく、また一部の年長者はより偏見を持って若者全体を捉えるでしょうから、社会全体としては、どんどん悪循環に陥り社会が荒んでいくのでしょうね。

それもこれも源流を辿れば“政治の貧困”か....。

始発便を利用しようと早朝から羽田に出向いたものの、滑走路閉鎖の影響を受けて搭乗予定の便が大遅延では、利用予定だったお客様も怒り心頭でしょう。

朝一番からの遅延で、各社とも今日一日の機材繰りから他の空港でのスポット割り、乗員の乗務制限時間に引っかかってお座敷がかかるクルーもいるかも知れませんし、目茶目茶でしょうね。

また航空管制側も遅延便と定刻通りの便が混在し、ATFMC: Air Traffic Flow Management Center (航空交通流管理センター)もてんてこ舞いでしょう。

これらの経済損失をはじき出して、損害賠償を要求したらどうですかね。
“海が見たかった”という衝動で“滑走路を横断”してしまうお方に。


【追記:1048I】引用記事追加

共同通信の記事によると
 “航空機の地上誘導を担当する全日空関連会社の男性職員”
とありますので、どうもマーシャラーさんのようですね。
パドルもって誘導するだけで飽き足らず、自分で走ってみたのかねぇ。

この一件で、このお方、この先の人生がとんでもない方向に“誘導”されることになってしまうでしょうな。


【追記:1425I】引用記事追加

マーシャラーさんではなかったようです(ホッ)。
全日空から委託を受けて機内清掃をしている会社の男性アルバイトさんとのこと。
たとえアルバイトとは言え“ランプ・パス”は持っているのでしょ?
“ランプ・パス”、殊に厳しい管理下にある RJTT のそれの重みをちゃんと教育し、多分教わったのでしょうが、ご本人もそれを保持している責任の重さを自覚してほしいですな。
そもそも自覚できるくらいならこんなことしないか…。

先ずはつい直前まで一緒に仕事をしていた会社の仲間、ひいては、時間との闘いのなか一所懸命機内清掃に携わっている全ての方に詫びることですね。


羽田・滑走路をランニング男横断、約2時間閉鎖 (読売新聞) - goo ニュース
8日午前4時ごろ、東京・羽田空港でランニング姿の男性が突然、滑走路を横断、3つの滑走路が約2時間にわたって閉鎖され、午前8時現在、国内便計20便に最大1時間50分の遅れが出ている。

 国土交通省東京空港事務所などが調べたところ、男性は全日空の関連会社の男性作業員(22)で、「海が見たかったので、滑走路を横断して、海側まで行った」と話しているという。

 同空港事務所によると、午前4時5分ごろ、同空港の外周センサーが作動、空港の外周道路からC滑走路内に走って侵入し、突っ切る男性が監視カメラで確認された。男性は第2旅客ターミナルのスポット付近で姿が見えなくなったため、同空港事務所と警視庁東京空港署が車両9台で付近を捜索。しかし外部から侵入した形跡がなく、監視カメラの映像を分析した結果、空港の作業員と分かった。

2006年 7月 8日 (土) 08:58
職員が滑走路を無断横断 羽田空港、2時間閉鎖 (共同通信) - goo ニュース
8日午前4時ごろ、東京都大田区の羽田空港で、滑走路3本のうち最も海側のC滑走路近くにある赤外線センサーが反応し、監視カメラに滑走路を横切るランニング姿の人影が映った。

カメラで追尾したが第2ターミナルビル付近で見失ったため、国土交通省東京空港事務所はC滑走路を閉鎖して行方を捜したところ、航空機の地上誘導を担当する全日空関連会社の男性職員(22)と分かった。

羽田空港は7日深夜から8日朝まで、工事のためA、B両滑走路が閉鎖されており、C滑走路も閉鎖された午前4時半ごろから約2時間にわたって離着陸ができなくなった。午前8時半現在、羽田空港を発着する36便に、最大2時間の遅れが出た。

同事務所が、職員に滑走路を無断で横断した理由など詳しい事情を聴いている。

2006年 7月 8日 (土) 10:11
滑走路に不審者、飛行機に遅れ 羽田空港 (朝日新聞) - goo ニュース
8日午前4時4分ごろ、東京都大田区の羽田空港で、東京湾側にあるC滑走路付近に設置された侵入者を見つけるための赤外線センサーが作動した。国土交通省が調べたところ、全日空の関連会社が委託している機内清掃などの会社のアルバイト男性(22)が、休憩中に勝手に滑走路を歩き回ったためと判明した。

 この影響で、3本ある滑走路は午前4時35分からすべて閉鎖。点検後、午前7時前に再開したが、正午までに発着する航空機92便に最大2時間15分の遅れが出た。

 国交省東京空港事務所によると、男性は空港の作業に不慣れだったという。駐機場での作業の休憩中にC滑走路を横断して約500メートル離れた海近くまで歩き戻ってきた。「海のそばで体操しようと思った」という。同事務所は会社と男性に厳重な処分をする予定。

2006年 7月 8日 (土) 12:30
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コメント
 
 
 
勉強になります (maki)
2006-07-08 12:56:33
DIGITAL AVIATORさんのところから、こちらに来させて頂きました。非常に勉強になりますね。勝手にyahooブログにリンクをはらせて頂きました。と言っても、あまり誰も見ないブログなんですけど。(苦笑)また遊び来させて頂きます。



 
 
 
ようこそ (PAX)
2006-07-08 14:57:28
「maki」さん、はじめまして、こんにちは。



ご訪問ならびにコメント(及びリンク)をありがとうございました。

> 非常に勉強になりますね

とは恐縮です。

(※このエントリ引用記事でとりあげられている頓珍漢野郎はくれぐれも手本にしないよう....)



どうぞ、お時間のあるときにでも暇つぶしに遊びに来て下さい。
 
 
 
あの広大な敷地を・・・ (ssp)
2006-07-08 16:21:41
海を見に行くために、羽田のあの広大な敷地を横断しようとするなんて、なんとまあ途方もない事考えるお方でしょうか笑

聞くところによると、どうやら外国のお方のようで・・・どおりで発想が大陸的のはずだ。

でも最近は、機内清掃にも外国籍の方を雇っているのですね。知りませんでした。私も学生時代、同じバイトしてました。かなりハードな仕事ですから、日本人の若者は倦厭してるんでしょうかねぇ??。
 
 
 
Re: あの広大な敷地を・・・ (PAX)
2006-07-08 18:07:46
「SSP」さん、こんにちは。

コメント・追加情報ありがとうございます。

某ニュースによると、某国のお方のようですね。

> どおりで発想が大陸的のはずだ

某国のどちらのご出身は不明ですが、“海がみたい”も解らんでもないか…。

> 最近は、機内清掃にも外国籍の方を雇っている

小生もちょっと驚きです。

そう言われれも不思議では無い状況にありますが。あそことあそこと…は、パイロットも外国籍ですし、あそこなんて(体力に物言わせたのか)乗務の中断を含む連続勤務時間(レグ数)が凄いことになってましたし....。

今回の件、外国籍の方を雇用するのは会社の事情であれこれ言うことではありませんが、一旦雇用したら、自社社員にregulationを遵守させるのは国籍・雇用形態に関わらず、会社・所属長が責任を負わなければなりません。しっかりしてほしいですね。

> かなりハードな仕事ですから

ですよね。毎度毎度搭乗前にその姿を拝見し「よくもあの短時間で何百席もある機内をここまでクリーニングするもんだ」と関心しきりです。

今回は、overnight stayの機体だったようで、日中のTurnaroundならのこのこ歩き回る時間も無いでしょうし、第一、人目が多いので誰かは気付くでしょう。

最近たまたまFAAのRunway Incursionのdocument読んでいまして、この類のAirport Securityに関しても触れられていましたっけ。

P.S.

お天気、心配しています。お気をつけ下さい。

EWINIARは東シナ海の方に向かったようですが、前線が刺激を受けているようなので。
 
 
 
でた~っ!!!! (speedbird)
2006-07-08 23:36:15
今晩はPAX様。でちゃいましたね。PAGERO男の次はRunning男です!!(爆)。って笑い事じゃないです!全くどーなってんだか・・・。

 今回の一件、PAX様のご意見にもあるように彼を雇用した会社に大きな(それもかなり)責任があると思います。

 人間として、海を見て、”海でちょっと気晴らしに体操したい”っていう感覚を持つのは健全な発想だと思います。でもそれをしていい状況なのか悪い状況なのかを判断出来なかったとことに問題があるでしょう。

 なぜ彼はその判断ができなかったのか。出来るような教育体制はとられていなかったのか。その判断が出来なかった人を雇用した会社はその点を深く反省すべきだと思います。

 この問題、問題を起こした個人一人をせめてもなんの解決にもなりませんよね。

 さて、今月の月刊○アーライン、下地島の記事が載ってます。一度はいってみたいですね~。それにしてもB737NGのWINGSPANの長いこと(笑)、滑空比がよくなって操縦もしやすそうですね。

 
 
 
組織としてのセキュリティ (PAX)
2006-07-09 00:17:11
「speedbird」さん、こんばんは。

コメントありがとうございます。



仮に航空会社を頂点とすると、その参加には色々な会社や組織が協力をして安全・セキュリティを確保している訳ですよね。相互信頼関係は大切です。が、かと言って全面委託で完全に委ねるのも昨今の世の中を見ているとそうできる風潮でもない。お互いが良い緊張関係でそれがセキュリティ向上にも寄与すればベストなのでしょうが。国民性や“構造改革”と銘打った今日のお粗末な政治を考えると容易に出来ることとも思えません。

日々の飛行機のオペレーションに委託も含めどれだけの組織が関わっているのか、そのひとつひとつのセキュリティ管理体制を航空会社はどの程度把握・管理できているのかを想像するだけでゾッとします。空を支える皆さん方のモラールだけでは安全は確保できなくなってきています。

今回の事例、良い意味での試金石になってくれれば…、と。



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下地島、いいですねぇ。

DC10の訓練も迫力ものでしたが、B737NGの場周も絵になりますね。

> 滑空比がよくなって操縦もしやすそうですね

同感。

でも、Boeingの教官は「737NGはManualで飛ばす飛行機では無い」などと言いそうですね。

その分、下地島で存分に羽を伸ばす?
 
 
 
はじめまして… (ホネスティ)
2006-07-10 00:37:31
元成田空港グラハンマンのホネスティです。いつも拝見しております。さて、とんでもない輩が現れたものですね。中国籍の若造が羽田でキャビンクリーニングのバイトをやっていたそうですが、このような得体の知れない外国人労働者を空港関連企業が直接雇うような事はほとんどありません。日本語をまともに話せない外国人労働者を空港関連企業に派遣する、所謂「ブローカー」と呼ばれる連中が背景に存在します。最近の成田空港はどうなっているのかは存じませんが、日本語を話せないペルーやブラジル人をグラハン企業に派遣するブローカーを社員寮で見掛けた事があります。本来なら外国人労働者を就業前に日本語スクールに通学させなければならないのですが、このブローカーはそれを省略していきなりグラハン企業に派遣しているのです。教育ゼロでの派遣ですから、ある日突然無断欠勤し行方をくらます…なんてケースも少なからずありました。
 
 
 
はじめまして (PAX)
2006-07-10 04:39:31
「ホネスティ」さん、はじめまして。おはようございます。

貴重なコメントをありがとうございます。



> 直接雇うような事はほとんどありません

なるほど。それを考えると、尚更、関連企業の採用・指揮監督体制が機能していたのか、重要なポイントになってきますね。



このようなことが起こったことは紛れも無い事実なのですから、当該関連企業と系列だけにとどまらず、航空界全体が今一度、自社の体制に危険要素がないか、しっかりとレビューして欲しいですね。
 
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