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オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

アッテネータ雑感 10.5Ω系

2018-02-13 20:41:34 | アッテネータ評価
 前回は、アッテネーターで今まで使ってきた8Ω系について4331Aに2405Hを付けていた12db中心のものから、620A+2405Hでの5dbのものまでの経緯をお話した。しかし、最近2405を手に入れてインピーダンス測定をして、使用域の6KHz以上で10~12Ωということが判ったので10Ω付近のアッテネータに変更する検討をした。

 ■1)2405の実測インピーダンス
 これは、前にも上げたが、

となり、これから使用域の6KHz以上で10~12Ωということになります。従って、アッテネータの出力インピーダンスも、同じ10Ω~12Ωの間になれば、インピーダンス整合して電力ロス及び反射波の無い伝送をすることが出来ます。もちろん、オーディオの帯域ではそこまで気にすることは無いと言う前に紹介したサイトの説明も理解してますが、合わせるに越したことはありません。

 ■2)L型アッテネータのインピーダンスの決定
 これは、以下のようにしました。

 狙い目の減衰量をー4.5db、ー4.3dbと決めてそれぞれについて11Ω、10Ω、9Ω、8Ωの場合のL型アッテネータのR1、R2を出したのが上の2表です。これを見ていると、R1は、4Ω付近、R2は、15Ω付近になります。手持ちの抵抗で、この付近になるものをテスターで測ってみると、4Ω付近は、4.2Ω(定格1.2Ω+2.7Ω)となり、15Ω付近は、15.4Ω(定格15Ω)が2セットありました。左上の表でこの値は、丁度11Ωと10Ωの中間になりますので、10.5ΩについてR1、R2を出してみると、左の中央の表に示したように、R1=4.2Ω、R2=15.5Ωとなりほぼ合致した値が得られました。これだと、抵抗3個と少ない個数でATTが形成できる。抵抗は音を汚すと言うことも言われていますので、なるべく少ない個数で形成できるのも有利と考えます。

 ■3)2405用 L型アッテネータ 10.5Ω系ー4.5dbについて
 以下にて説明。

 R1については、左側/右側がそれぞれ、テスター実測で4.2Ω/4.2Ωと同じ。R2については、実測で15.3Ω/15.4Ωとなります。設定の減衰量は、-4.5dbですが、以下のURLで再計算で出てくる減衰量は、左側/右側がそれぞれ、-3.7db/-3.7dbとなります。
 前回のアップで示したように、8Ω系で従来使っていた実際の使用抵抗では、ー4.3db/-4.5dbですので若干減衰量が小さい。しかし出力インピーダンスが、8Ω系の時に6.2Ωだったのが、10.5Ω系で8.9Ωと3Ω近く上がったので、2405の10~12Ωに近くなりマッチングが改善されていると思う。但し、上の【10.5Ω系の説明】の四角で囲んだ部分の入出力インピーダンスと減衰量の数値は、下記URLでR1、R2のみを入れて出した値ですので参考値です。以下が8Ω系のアッテネータを外したもの。


  http://www5.atpages.jp/gampf/calc/attcalc03.html

 ■4)2405用 L型アッテネータ 10.5Ω系ー3.7dbでの試聴
 2/10からこれで聴いていますが、例えば2405Hから2405に変えたような大幅な変更なら数%レベルの向上とかになりますが、ATTのインピーダンスを2.5Ω上げるレベルの変更は、変化しても0.数%レベルの向上というレベルになります。従って、例えば前者が、95%から98%への改善になるとすれば、今回は98%から98.5%への改善と言う感じになります。8Ω系でも十分演奏者がそこに居るような感覚にさせてくれましたが、10.5Ω系では更に瑞々しいライブ感が得られました。
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アッテネータ雑感 8Ω系

2018-02-09 13:46:15 | アッテネータ評価
 音作りは、一応一段落したので、細部の詰めに入ることにしたのですが、アッテネータ(以下ATTと省略)を少し詰めてみることにしました。

 ■1)4331A+2405Hで使っていた自作4段階選択ATTスイッチ
 これは、以下のアルプスの2回路5接点のロータリースイッチを4接点まで使って、4段階選択できるようにしていました。 

 ロータリースイッチの周りに1個当たり10本の抵抗を丁度ピストルの回転弾奏のように巻いていましたので芸術的な細工でした。今思えば写真を撮っておくべきでした。

  4331Aの能率   93db
  2405Hの能率  105db

 ですので、12dbを狙い目として、9db、12db、15db、17dbの減衰量を8Ωで設定しました。L型ATTの抵抗は、順に
 9db   R1=5Ω R2=4.7Ω
 12db  R1=6Ω(10Ω+15Ωの並列) R2=2.7Ω
 15db  R1=6.6Ω(10Ω+20Ωの並列) R2=1.7Ω
 17db  R1=6.8Ω R2=1.2Ω
の10本を半田付けしました。最終的には、12dbに落ち着いたので、固定しても良かったのですが、そのまま使用。

 ■2)620A+2405HのATT
 これは、ロータリースイッチを止めることにして、固定抵抗で3条件作り分けることにしました。

  620Aの能率   103db
  2405Hの能率  105db
 ですが620Aの音の傾向を考えて、3dbを狙い目として、3db、4db、5dbの減衰量を8Ωで2016年11月11日に検討しました。以下のURLで計算しました。
 http://gate.ruru.ne.jp/rfdn/Tools/AttForm.asp
 3db  R1=2.3Ω R2=19.4Ω
 4db  R1=3.0Ω R2=13.7Ω
 5db  R1=3.5Ω R2=10.3Ω⇒実際の使用抵抗換算で5.2db(R1=3.8Ω R2=10.5Ω)とした。
実際に周波数特性を取って、低音から高音に向かって若干の単調減少するようにするには、5.2dbが最適だった。これを、評価したデータは、纏めると

 ③が、5.2dbですが、低音から高音に向かって16db位落ちているのが理想ですが、そうなっています。聴感上も一番耳に心地よい感じでした。

 ■3)5.2dbのアッテネーターについて
 今まで減衰量5.2dbと書いてきましたが、設計では、R1=3.6Ω、R2=9.8Ωですが、実際の抵抗はその通りにはならず、以下

 となっています。この実物の抵抗値R1=3.8Ω R2=10.5Ωでインピーダンスと減衰量を計算すると、
 入力 インピーダンス  =10.1Ω
 出力 インピーダンス  = 7.0Ω
 減衰量        =-4.1 db
となり、従来5.2dbと言っていたのは、実は4.1dbでした。しかし、使用抵抗は、実は何故かR2が少し小さい値でした。これは、当時本命と考えていた4dbのATTと比較評価の為共存せねばならず、対抗の5.2dbはやむなくあり合せの抵抗を直列に繋いで、8.6~8.8Ωを確保していた為で、後で直そうとしてそのままになっていました。実際の今使用中の抵抗では、

 となります。つまり、テスター測定でR1=3.65~3.8Ω、R2=8.6~8.8Ωでした。その場合は、以下のURLで計算すると
            左側      右側
入力 インピーダンス =9.3Ω    9.4Ω 
出力 インピーダンス =6.2Ω    6.1Ω
減衰量        =ー4.3db -4.5db
となります。まあ、大きな差は無いですが、設計値5.2dbよりは、1db弱低いことになります。出力インピーダンスが6Ωと低いのが気になります。

尚、この■3)のインピーダンスと減衰量は、下記URLで計算しましたので、上記URLと計算結果が違います。インピーダンスと減衰量を与えて、R1、R2を出す場合は両URL共に同じ結果ですので、式は同じです。しかし、下のURLでは、R1、R2のみを指定することも出来るため、Zinを与えずに、R1=3.65~3.8Ω、R2=8.6~8.8Ωをぶち込んでみたのが、上の結果ですが、これはご法度なんでしょうね。第一Zinは入力必須と記載していますので。R1=3.65Ω、R2=8.8Ωをぶち込むと、Zin=16で減衰量-20dbが入力条件の方に再計算で出てきますので、R1,R2のみを入力するのはやはりダメのようです。従って、■3)の入出力インピーダンス値や減衰量は、参考値とします。

 http://www5.atpages.jp/gampf/calc/attcalc03.html
 このHPは残念ながら今は廃止されました。(@PAGES(アットページーズ)は’018年2月28日17:00をもちまして、サービスの提供を終了)

 今回は、ここまでとし、次回は2405の実測インピーダンスを考えたらどうなるか検討することにします。
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