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オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

2405のタイムアライメント評価1

2017-12-30 19:47:05 | タイムアライメント
 前回は、オール・アルニコ化を目的にヤフオクで落札した2405を軽く評価してみたのですが、今回タイムアライメント評価をして設置条件を決めました。

 2018.8.15追記 タイムアライメントについては、最終的には、マイクを聴取位置に変えて測定するのが正しいことが判った。これは、2018.6/15アップで説明しています。

 ■1)測定風景
 以下は、バッフル面に合わして置いたところ。

 2405は、高さ5cmの一合枡の上に置いています。22cm位奥がタイムアライメントが合いますが、以下のような位置です。

 三脚は、620Aから86cm離しています。

 ■2)マイク位置の決定 ~測定は、インパルス応答のオシロ波形で測定~
 同軸ではないのでマイク位置を決めのは難しいです。基本は、両方のユニットの波形が同じ位で且つ鋭い波形が出る位置がベストですのでオシロでそういう波形の出る距離・高さのマイク位置を決めました。2つのユニットの高さが違うので、マイクを近付けると角度の効果が強くなり波形が鈍る。逆に遠ざけると角度効果は減りますがインパルスはエネルギーが小さいので波形が小さくなる。それらをバランスできる距離と高さの落とし所を見つけるのが難しい。最終的なマイク距離・高さは、以下のグラフの最初に記載しました。

 ■3)測定結果1 ~R側の620Aへの個体Aのタイムアライメント~
 先ずは、620Aのバッフル面に2405を設置してワザとパルスを分離してそのディレータイムから奥に引っ込める距離を計算するようにしました。これは以下です。2405Hと同じく正相接続で行った。これで1st+パルスを得た。

 ①が2405をバッフル面に置いた時で、水色の〇が2405の1st+パルスで、赤色の〇が604-8Gの1st+パルスで時間差は、オシロから0.657msで距離に換算すると22.3cmです。計算上は、22.3cm奥に2405を設置すればいいことになります。②から⑤まで2405の設置位置を変えていきましたが、②が22.0cmで、3mmづつ増やしました。結果的に1stパルスの一番高いのは、赤字の④22.6cm奥の位置でしたが、③の波高値も同じですので22.5cmを設定値とします。計算との差は2mmです。⑥は、④の2405位置でのFFTです。マイク位置が近いので、6KHzから落ちていますが、これは聴取位置では無くなります。20Hzの低下も同様。

 ■4)測定結果2 ~R側の620Aへの個体Bのタイムアライメント~
 これも以下です。

 ⑦から2405の1st+パルスで時間差は、オシロから0.657msで距離に換算すると22.3cmです。計算上は、22.3cm奥に2405を設置すればいいことになります。⑧から⑪まで2405の設置位置を変えていきましたが、⑧が22.0cmで、3mmづつ増やしました。結果的に1stパルスの一番高いのは、赤字の⑨22.3cm奥の位置でした。今回は計算通りです。⑫は、⑨の2405位置でのFFTです。マイク位置が近いので、6KHzから落ちていますが、これは聴取位置では無くなります。20Hzの低下も同様。

 ■5)測定結果3 ~L側の620Aへの個体Aのタイムアライメント~
 これも以下です。

 ①から2405の1st+パルスで時間差は、オシロから0.652msで距離に換算すると22.2cmです。結果的に1stパルスの一番高いのは、赤字の④22.0cm奥の位置でした。計算との差は2mmです。⑥は、④の2405位置でのFFTです。これも上と同様。

 ■6)測定結果4 ~L側の620Aへの個体Bのタイムアライメント~
 これも以下です。

 ⑦から2405の1st+パルスで時間差は、オシロから0.638msで距離に換算すると21.7cmです。⑧から⑪まで2405の設置位置を変えていきました。結果的に1stパルスの一番高いのは、赤字の⑨21.7cm奥の位置でした。今回は計算通りです。⑫は、⑨の2405位置でのFFTです。これも上と同様。

 ■7)最適組み合わせの決定
 個体Aと個体Bでは、個体Bの方が、左右共にパルスのP-P高さが大きいし、FFTでも20KHzの落ちが無いので高域が伸びていると思います。上記4条件の内、測定条件1と4を選ぶか、測定条件2と3を選ぶかは次回お話します。
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2405Hと620Aのタイムアライメント改善~mm単位の追い込み~

2017-10-08 09:02:26 | タイムアライメント
 前回、10/1にTW3001のタイムアライメントを紹介した時に、最終的にはmm単位の追い込みをしましたが、その時リファレンスとした2405Hのー側のインパルス応答のオシロ波形がダブルピークになっており、これもmm単位で追い込みが必要と言っていました。今回は評価方法の見直し(マイク位置)も含めて改善してみました。
 2018.8.15追記 タイムアライメントについては、最終的には、逆相且つマイクを聴取位置に変えて測定するのが正しいことが判った。これは、2018.6/15アップで説明しています。

 ■1)評価方法の見直し(マイク位置)
 マイク位置については、水平距離と高さの2点があります。
 距離については、2405Hと604-8Gの高さが、125cmと82.5cmですので、42.5cmの差があり、ある程度距離を離す必要があり、1mとしています。これは変えれない。
 マイク高さについては、従来125cmと82.5cmの中間の高さの103cmとか104cmを計算で出して使っていました。しかし、高さによって波形のP-P値とか形が変わっていますので、これを変更して、P-P値が最大の高さに変更しました。良く考えると、2405Hは、620Aの天板の上に乗っていますので、音が天板で反射されたり吸収されたりするので、2405Hからの放射音はマイクに到達するのに減衰します。ですから、それを補うには、マイクは中間高さからは少し高くする必要があるはずです。以下のような状況でR側は測定。

 右にある三脚の上に置いたマイクで左側の620A及びその上に置いた2405Hの音を採っています。

 ■2)評価方法の見直し(距離を離した状態からの時間差による推定)
 これは、前回のTW3001で少しやり始めたのですが、先ず、ツイータをバッフル板の位置に置いて、2つのユニットのパルスをワザと離しておいて時間差を出して、距離を予め計算で出して、その位置近傍を詳細にmm単位で追い込む方法です。今回もそれを使いました。

 ■3)マイク高さの評価(R側で評価)
 これについては、マイクの高さを連続的に変えて行って、P-P値が最も大きくなるのが、106cmでした。以下2cm刻みのデータを載せますが、実際は連続的に高さを変えて106cmと決めています。尚、2405Hは従来の最適位置であるバッフル板から22cm奥です。

やはり、計算上の中間の104cmからは少し高い位置106cmが最適でした。以降は、106cmのマイク高さで評価しました。

 ■4)R側 インパルス応答によるタイムアライメント結果 mmでの追い込み
 結果は、以下。2405Hは正相接続。インパルス応答での評価でパルス周期は100Hz。

 先ずは、TWの時と同様バッフル板の位置に2405Hを持ってきたかったのですが、ケーブルを最短にしているので、そこまで持ってこれない。しょうがないので、バッフル板から10cmを基点として、そこの波形から計算することにしました。10cm奥のデータが、5.ですが、青〇が604-8Gで、赤〇が2405Hです。+側の1stピークの差で計算すると、0.36msで12.3cmです。-側の2ndピークで差を計算すると、0.39msで13.2cmです。これに10cmを加えたものが、バッフル板からの距離ですので、+側で22.3cm、-側で23.2cm奥となります、さてどちらが近いのでしょうか?
 6.が22cm奥で、以降2mm刻みで、奥に持って行きました。結果的には、8.の22.4cmでPーP値が最大で波形もTW並みの綺麗なパルス波形が得られました。更に奥に持っていくと、

 8.よりはP-P値が下がっていきます。
 また、左下11.に今回の最適条件、右下12.に前回のTW3001の最適条件を並べましたが、どちらも優秀なインパルス応答です。条件を最適化すると、パルスの鋭さは、2405Hの方が鋭い。前のダブルピークとは評価を最適化したとはいえ大きく違います。

 【結論】
 R側のタイムアライメントの合った位置は、620Aのバッフル板から2405Hを22.4cm奥に持っていった位置である。また、この推定は、+側ピークで行うほうが、-側ピークで行うより精度が高くなる。

 尚、最適化する前の6.の22cmと、最適化後の8.の22.4cmのパルスを比べてみると、22cmでは、+-共に段が付いていますが、22.4cmでは段はほぼ無く、ストレートですので、原音に近づいていると思います。(特に-側)
 また、注意深い方は、3)と4)でPCのヴォリューム値が5下っていることに気付かれたと思う。これは、PC Vr=80のまま4)のアライメントをやると、最適条件が22cm以外であった場合にピークがグラフのMAX線を超える可能性があるので5下げて75にしています。
 
 ■5)L側 インパルス応答によるタイムアライメント結果 mmでの追い込み
 結果は、以下。

 R側で行った1st及び2ndピークの差は、全く同じ値で、+側12.3cm、-側13.2cmでした。しかし、今回は結果的には、22.0cmがP-P値が最大となりました。以下、データ。

 ここから奥に持っていくと、以下P-Pが下がって生きます。

 【結論】
 L側のタイムアライメントの合った位置は、620Aのバッフル板から2405Hを22.0cm奥に持っていった位置である。

 尚、L側はR側に比べ、2405Hの波高値が小さいが、これは音響出力自体が小さいのか、測定条件(位置等)によるものかは不明。

 
 ■6)今回のタイムアライメント改善後の試聴
 まだ、フィ二アスの”ア・ワールド・オブ・ピアノ”と”ウィ・スリー”しか聴いていませんが、スピーカーから完全に音が離れて、演奏者が現れてくる、そんな感じです。
 
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TW3001と620A のタイムアライメント評価

2017-10-01 09:47:17 | タイムアライメント
 今回は、先日入手したTW3001(以降TWと記載)の音質評価の簡易版を先に紹介しましたが、タイムアライメントについてもR側の620Aに付けてやってみましたので、そのお話です。

 ■1)実験風景
 これは以下です。

 右側にある三脚の上についたマイクで左側にある620Aとその天板に置いているTWの音を拾いました。TWは2405Hと高さを合わせる為と、直に置いたら天板からの反射波が大きく又その為減衰すると思い、一杯枡の上に置きました。写真の状態は、620Aのバッフル板と同じ面に置いた場合で、これを0cmと以下記述し、ここから奥に持っていってタイムアライメントをしてます。又、TWには、2405Hで付けていた双信のビンテージ1.5μFを試聴時も含めて付けています。

 ■2)実験結果1
 先ずは、バッフル面から始め、5cm刻みで順に奥にもって行きました。勿論インパルス応答での評価でパルス周期は100Hz。

 ①は、TWをバッフル面に置いた時で、赤〇で囲んだのはTWからのパルス応答で、青〇で囲んだのは620Aのものです。オシロで時間差は0.69msで、距離では23.5cmですので、計算上は23.5cm奥に持って行ったら合うはずです。1.の0cmから4.の15cmになるのに従い、2つのパルスが近づいてきています。次は、更に奥に持って行った時です。

 ■3)実験結果2
 予想が23.5cmなので、19.5cmから刻みを0.5cmに細かくしています。以下データ。

 かなり重なってきました。でも、1.の0cmの時の最初の+パルス波(主応答)が、TWで高さ0.8Div.、620Aで高さ0.7Div.で合わせると1.5位ですので、タイムアライメントが合えば1は超えないといけないが、この中には超えたものが無いので、もっと奥ということになります。更に奥にしてみました。

 ■4)実験結果3
これは以下。

 これを見ますと、11.の22.5cmの場合の赤〇で囲んだのが、最初の+パルス波ですが、1は超えているもののまだ小さい。この辺りで、mm単位で追い込む必要があります。

 ■5)実験結果4
 mm単位での追い込みが、以下。(ここには載せて居ませんが、別途2~3mm置きのデータを採っています。)

 これにより、14.の23.3cm奥の場合が、最初の+パルス波が、1.6もあり、丁度1.の両パルス高を加えた値であり、次のー波も2Div.と大きく、ここがタイムアライメントの合っている位置と思います。最初に計算で予想した値23.5cmとほぼ合いました。参考で、2405Hでタイムアライメントを合わせた波形を下段右に載せますが、TWの合成波の方が全く1ユニットのパルス応答と言っても良いほど綺麗です。尚、注意して欲しいのが、時間軸が、TWは0.5ms/Div.、2405Hは1ms/Div.ですので、TWは2倍に延ばしていてこの鋭いパルスと言うことです。TWのハイエンドが延びている傍証です。又同時に判るのは、2405Hは、-波がわずかに2つに分離していますので、mm単位での追い込みが必要ということで、最適は、22cmより数mmずれていると言うことです。

 【結論】
 TW3001を620Aに付けた場合のタイムアライメントの距離は、23.3cm620Aのバッフル面から奥に持っていった位置である。

 ■6)TWの最適アライメント位置での試聴
 先ずは、フィ二アスの”ア・ワールド・オブ・ピアノ”を聴いてみましたが5db減衰させた2405Hより2db音圧が小さい関係か、少しおとなしい音にシンバルが聴こえます。でも、TWの方が原音に近いのかもしれませんが、2dbアップできたら同じになるのかは判りません。2405Hの方は、少し装飾が付いていると言うか、余韻がありますので、ジャズ喫茶で聴いたような音になります。シンバルが大きく入っている、キャノンボール・アダレイの”サムシン’エルス”も聴いてみましたが、同様で、TWは余韻が少ない、アタックを素直に出す感じ。2405Hの装飾を加えた華麗な音か、TWの原音に近いアタック感が良いか、どちらが良いかは、やはり好みの領域ですね。どちらも凄いレベルと感じました。
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620Aと2405Hの前回タイムアライメント測定時の残件 と現状の確認

2017-08-15 23:22:38 | タイムアライメント
 前回、L側を測定しましたので、今回は、R側も測定しました。測定法等は全く同じですので省きます。又、正相接続に変更したのでFFTを再確認しました。
2018.8.15追記 タイムアライメントについては、最終的には、逆相且つマイクを聴取位置に変えて測定するのが正しいことが判った。これは、2018.6/15アップで説明しています。

 ■1)620Aと2405Hの接続方法
 これは、以下の図の通りです。

 2405Hに使っているハイパスは、1.5μF(双信のビンテージのWTコンです)で、10KHz辺りでクロスしています。アッテネーターは、L型のR1/R2で構成されており、聴感で5.2dbに決めました。抵抗値は実測値で、その値でdbを推定しました。従って、2405Hの音圧は、ATT経由では、105-5≒100dbです。対して620Aは、103dbですのでカタログ値では若干2405Hを低くして聴いています。必ずしもフラットではなく、WG・WSのサインスイープ測定で高域が10db位落ちている位が私にとってベストな所です。今回見直して、この図のように620Aと正相接続にしました。聴取位置での測定の風景は下記。

 右端にある三脚上のマイクで斜め2m前にあるスピーカー(画面左側端)の音を採っています。写真に写る右側の620Aは、窓からセンター位置で1.6m離しています。こうすることにより、100Hz付近の定在波を防止しています。(1/12アップ参照)

 ■2)R側スピーカーのインパルス応答法によるタイムアライメント測定結果
 これは以下です。
 
 ①は2405Hが逆相接続の場合で、L側より+パルスが若干大きいようですが、これは無視します。次の青〇で囲んだーパルスが主応答と考えます。③で正相接続に変えると、青〇で囲んだ+パルススタートになります。②の620AはL側と同じです。ここまでが、超ニアーフィールドの測定です。④からは、少しマイクを離したタイムアライメントになります。④は、L側同様、ウーハー波に2405Hの主応答が突っ込んでいます。次は、2405Hをもっと奥に置いた場合です。

 これも、L側とほぼ同じで、奥に行くに従って、主応答の+パルスが大きくなり⑧がこの中では最も大きくなっています。更に奥に持っていくと、

 ⑨の22cm奥の位置でL側と全く同じで青〇で囲んだ主応答の+パルスが最大になりました。2405Hを22cm奥に置いた場合に604-8Gのツイーターとのパルスの位相が揃ったということです。従って、タイムアライメント位置は22cmです。

 【結論】
 R側も、2405Hの正相接続でのインパルス応答法でのタイムアライメント位置は、620Aバッフルから22cmとL側と同じ。

 ■3)現状の620A+2405HのFFT特性確認 R側
 これは、以下です。①~③は聴取位置でのサインスイープのF特です。

 先ずは、クロスを確認するために①で620A+2405HのFFTを、②で2405Hのみ、③で620Aのみを採りました。これから、クロスは、従来5~9KHzと考えていましたが、勿論その辺りも音圧はほぼ等しいのですが、明らかに2405Hが補間しているのが③の620Aで落ちている13KHz以上ということが判りました。これは教科書的な数式で計算した1.5μFのクロス13.5KHzにほぼ等しい。私のような年齢では13KHz以上はWGで出しても耳では直接聞こえないですが、パルスの立ち上がりの傾斜に影響するので、静止サイン波では聞こえないものの、パルス波の再現には、効きます。
 今、私が最も重視しているのが、④で測定しているインパルス応答(マイク距離50cm、高さ104cm)のFFTです。このFFTを見ていますと、20KHz近くまでフラットでパルスがほぼ20KHzまでの周波数を全て持っているということが実感できます。逆に言うと、高い周波数の音圧が欠けるとパルスの立ち上がりが鈍るということになります。赤線がピークホールドでこれがフラットなのが理想ですが、瞬時値の緑線もほぼピークの瞬間を捉えています。4KHz辺りにもり上がりがありますが、これが604-8Gの音色を決めています。面白いことに、4KHzの盛り上がりは、①のサインスイープでは見られません。インパルス応答でのみ見ることができます。

 ■4)現状の620A+2405HのFFT特性確認 L側
 これも以下です。⑤~⑦は聴取位置でのサインスイープのF特です。

 これも、R側とほぼ同じです。13KHz辺りから2405Hが効いているのが判ります。⑧のインパルス応答も似ていますが、サインスイープでは20KHzまでほぼフラットなのに、⑧で少し20KHz付近が落ちているのが気にかかります。もっとも、目標値は入力波形なのでパルス自体のFFTですが、これもWGの場合は、三角波ですので以下左上のように17KHzから落ちていますので、L側程度では大きな問題はないとは思いますし、R側は理想値に近い。尚、L側で20Hzが上がっているのはバックグラウンドノイズで、もう少しアンプのヴォリューム(評価時12時)を上げたらこれはフラットになります。


 ■5)現状での音楽の再現性
 フィニアスを聴いていましたら、楽器の位置、ピアニストの指やドラマーのスティックの細かい動きまで判るような感じに聴こえます。スタンリー・クラークの”AT THE MOVIES”の4曲目では各楽器の分離が半端ではない位くっきりしてきました。トレーンのロシアン・ララバイとか、ライク・サムワン・イン・ラブやラッシュ・ライフやラヴァー・カム・バック・トゥー・ミーも聴いてみましたが、演奏者の存在をビビッドに感じるようになりました。今までで最高の状態と思います。当面はこの状態で聴いてみます。
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620Aと2405Hの前回タイムアライメント測定時の残件

2017-08-14 22:15:14 | タイムアライメント
 7/1に上記タイムアライメントをインパルス応答を使って採ってアップした際に、唯一おかしいと思って残件として残した620A(604-8G)と2405Hの極性について今回L側のスピーカーで実験しましたので、そのお話です。
2018.8.15追記 タイムアライメントについては、最終的には、逆相且つマイクを聴取位置に変えて測定するのが正しいことが判った。これは、2018.6/15アップで説明しています。

 ■1)604-8Gと2405Hのインパルス応答
 前回7/1にアップした時 ■4)”空間中を進行する音波の波形変化” で記載していますが、2405Hと620A(604-8G)は、ボイスコイルの巻いている方向がJBLが通常とは逆になっているということから、2405Hを逆相接続していました。しかし、その状態で単体ユニットのインパルス応答を採ってみると、604-8Gは、+パルスで始まるのに対して、2405Hも逆相接続していたら+パルスでスタートするはずなのに、逆のーパルスでスタートしているように見えるのが、おかしいと思った。以下7/1の■4)のデータ

 この⑯では、2405Hが逆相接続されていますので、+パルスで始まるはずが、確かに青い〇は+パルスですが、これが主反応とは到底思えないので、1Div以上下がっている-パルスでスタートしているように見えます。一方604-8Gは、+の鈍ったウーハー波の直後に、同軸ツイーターのするどい+パルスでスタートしています。従って、逆相接続していることが、間違っていると解釈しました。でも、そうすると、JBLの2405Hが、ALTECと同じボイスコイルの巻き方向になっている?ことになりますが、そこは今は考えないことにします。
 ■2)実験風景
 基本的には、今までと同じです。先ずは、2405Hの10cm距離での超ニアーフィールド評価は、下記

 次は、604-8Gの10cm距離での超ニアーフィールド評価は、下記

 両方のユニットを採る時は、少し離しますので、マイク距離=50cm、高さ=104cmとしまして、下記。

 ■3)実験データ L側の620A+2405Hのデータ
 先ずは、以下のデータをご覧ください。

 ①は、604-8Gのインパルス応答で、+パルススタートです。②は、2405Hで逆相接続しているのに、青〇で示したようにースタートです。①②は、両方のユニットを評価する為の位置の波形を確認したいので50cmと少し距離を離して評価しました。そのため②の2405Hの波形が斜め方向入射のためもあり鈍っています。単体ユニットを評価する10cmの超ニアーフィールドで見ると、2405Hも③で示すように鋭い波形を示します。③の主反応は、赤〇のーパルスでその前にある青〇の+パルスは、小さいので主反応ではないと見ました。604-8Gを10cmの超ニアーフィールドで見ると、④のデータですが、確かに2つの+パルスでスタートしています。次は、2405Hを正相接続に変えてみた場合です。

 ⑤は、マイク距離10cmで正相接続の2405H単体ですが、赤〇の+パルスでスタートしています。(その前に極小のーパルスがありますが、これは前述の通り主反応ではない)⑥以降は、正相接続でマイクを50cmの距離に離して、タイムアライメントを評価しました。⑥が10cm2405Hを620Aのバッフル面から奥に引っ込めた場合です。これは、620Aのウーハー波に2405Hのパルスがかぶっていますので2405Hが前過ぎであることを示しています。⑦が、15cm奥に2405Hを置いた場合で、⑧が20cmですが、同様2405Hが前過ぎです。次は2405Hをもっと奥に置いた場合です。

 ⑨が、21cm奥、⑩は、21.7cm、⑪は、22cm、⑫が23cmです。この中で、①の604-8Gの単体波形の青〇で示した+パルスの主反応を最も2405H追加で強化していると思われるのは、⑪の22cm奥に2405Hを置いた場合です。尚、もっと2405Hを奥に持って行くと主反応がより下がっていくのは別途データがあります。また、620Aについては実験前に電池の+をスピーカーケーブルの+側に接続して、ウーハーが前に出ることを確認していますので、給電方向は確認済みです。
 【結論】
 620Aの604-8Gにツイーターとして2405Hを正相接続した場合には、2405Hの位置を、620Aのバッフル面から22cm奥に置くと、タイムアライメントが取れる。(逆相接続の場合は、20cm)

 ■4)何故、2405Hの波形が、正相接続で604-8Gと同じ+パルス出力になるのか?
 PE-20とJBL2420は逆相接続で同じ方向のパルスが出ました。620Aと2405Hの場合は、一般的に考えられているボイスコイルの巻き方が、JBLのみ逆になっていることから考えると、おかしい。しかし、実験データはそうなっている。従って、この状態(=正相接続)が、正常と考える。JBLの逆巻きは初期のD130から1989年に登場した Project K2 で正相になるまで続いたということですので、当然’82年頃からリリースの2405Hも逆巻きの筈である。まさか、リングダイヤフラム起因か三角形の クサビ状 イコライザーでの反射による位相逆転で通常とは逆のパルスを出すとも思えない。1.5μFの双信のパスコンで位相が90度は変わっているのでそこら辺の関係かも?う~ん。判らない。もし、この辺りのことで知見があるとか、お気づきの方はご一報下さい。

 ■5)2405H正相接続での22cm奥設置での視聴
 音自体は逆相+20cmの場合と比べ大きく変わるということはない。しかし、フィニアスの”ア・ワールド・オブ・ピアノ”とか、”ウィ・スリー”とかを聴いてみたが、中低音のクリアーさが増したというか、定位が更に鮮明になったような定位感の改善が感じられる。しばらくは、これで聴いてみよう。
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