Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

7月のポトラッチ・カウント(10)

2024年07月29日 06時30分00秒 | Weblog
 以上のとおり、7月のポトラッチ・カウントは、「熊坂」が5.0、「星合世十三團」が37.0、「裏表太閤記」が20.0で、合計では62.0となる。
 ・・・と本来ならこれで終わるはずなのだが、その前に、兵庫県知事のパワハラ問題で、ポトラッチとしての自殺が起きてしまった。

 「亡くなった元県民局長は自死と見られ、知事が兵庫県上郡町の特産ワインを要求したとされる音声データを保管していたことも明らかになった。 そして新たに死亡が判明したのは、昨年11月のプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの業務に携わっていた職員男性だという。 
 「元県民局長の告発文書には優勝パレードの経費をめぐる不正疑惑が挙げられており、担当課長だった男性が業務によって疲弊し、療養中である旨が記されていました。今年4月に死亡したとのことで、自死だったと見られています。県はプライバシー保護などを理由に約3カ月にわたって情報を伏せていましたが、今月23日に県職員向けのサイトに訃報が掲載されたのです」(前出・社会部記者)

 自死した二人のうち、少なくとも、元県民局長の自殺がポトラッチ型であることは、残された資料などから明らかである。
 但し、7月大歌舞伎におけるポトラッチのほとんどが、「上位にある者を救うため自身又は妻子の命を捧げる」という自己犠牲型であったのに対し、兵庫県で起きたのは、「一生にわたって『(対価を支払うことが出来なくて)申し訳ない』という気持ちを相手に抱かせ、自分に従属させる」という純正ポトラッチである点が注目される。
 つまり、兵庫県で起きたのは、「人間の心の内奥に存する或るもの、心の中心を尊重しえない、ここを破壊する、行為一般を非難し、そしてまさに自分のその内面が完全に破壊された」 人が、究極の手段として行うポトラッチの一種であり、”メディア型”とでも言うべきタイプのものである(3月のポトラッチ・カウント(4))。
 いずれのタイプにせよ、ポトラッチが次々と起こるような組織あるいは社会は、間違いなく病んでいるはずである。
 なので、自分などは、歌舞伎に出て来るポトラッチを、遠い昔の出来事として眺めているだけではマズいと思うのである。
 亡くなった元課長に合掌。
 

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