長男とガンダム

金沢に住む大学4回生の長男。

小さい時から、合体ロボット系が大好きだった。

そして、意外と器用で、すぐに変身の仕方などをマスターしていた。

大きくなるにつれて、おもちゃのロボットからガンダムプラモへと進化。

大きいのから小さいものまで、様々なプラモが部屋に並んでいた。

だんだんと凝り性がエスカレートし、色塗りなど職人技的に。

本や主題歌ＣＤなど、部屋はガンダムづくし。

大学に行っても同じことだったが、アパート暮らしになり、何かと制約もあり

以前に比べて少しは落ち着いてきた。

しかし、大好き度は、変わっていないようで、

この夏、お台場に登場した等身大18メートルガンダムに

会いたくて会いたくて仕方ないと、以前帰ってきたときに言っていた。

今は、研究などで、深夜まで大学にいることが多く、

夏休みに入っても、忙しくて時間が足りないとのこと。

そんな中、長男の友達のお母さんから情報が入る。

「一緒にお台場まで、行っているらしい。」とのこと。

メールをしたところ、ハイテンションなテレビ電話がかかってきた。

当然そこはお台場。

そして、長男の後ろに写っているのは、等身大ガンダム。

もう、うれしくて、楽しくて仕方ないという話声。

22歳。大学4回生。親の気持ちも知らず、就職せず大学院進学をする息子。

それが、無邪気に喜んでいる。

「忙しいのに、よく行ったなぁ。」との問いかけに、

長男から一言、

「義務ですから・・・。」

ガンダムファンにとっては、どうしても行かなければならない聖地だったよう。

ガンダム馬鹿に、つける薬は無いようです。