ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

ますます混迷する世界の中で「皇室・皇統を考える国民集会」で訴えた三宅博氏の話

2016年11月29日 | 政治

★ 今日は韓国の朴槿恵大統領が辞任の意向を示し、ニュースでも大々的に取り上げられており、日中韓の会談はどうなるのか今のところわからないが、世界の混迷は行く先が不明。

23日に東京で開かれた「皇室・皇統を考える国民集会」では、三宅博前衆議院議員のお話は「日本」がいかに世界の混迷の中であるべきか、三宅氏が政治の次元を広げた話をされた。
私は5月に<南モンゴル自由民主運動基金講演会>「覇権の終焉とアジアの黎明」での三宅博先生のお話を聴いて強い衝撃と感動を受けた。その時の感動は忘れられない。
そしてまた11月23日の「皇室・皇統を考える国民集会」で、異色のお話をされた三宅先生の心の境地を見せつけられた。
ここまで絡みに絡んだ世界に私たちは何ができようか、三宅先生はつい最近も「退廃した宗教界の問題点」を鋭く指摘されたばかりだったが、今回はそれとは別に日本の歴史・文化のルネッサンスを思わせるお話だった。


三宅博前衆院議員 11.23 皇室・皇統を考える国民集会 H28/11/23


三宅先生のサイトにこの動画の書き起しがあるのでご紹介します。

今日のこの集会は、日本にとっていかに皇室の存在が我が国の安定と安心、
そしてまた平和に繋がってきたかという部分をもう一度振り返ってみるべきじゃないかなと思います。  
それと復習の意味もあって聖徳太子のご存在をもう一度考えたいと存じます。
聖徳太子のことですが、実は私自身大学も『四天王寺大学』といいまして聖徳太子ゆかりの学校に在学しておりました。
そういった意味からも皆さんにお伝えしたいと思います。

聖徳太子は十七条憲法を作られました。これで国の基本的な姿というものを宣言・確立されたわけなのです。
それから次に「冠位十二階」、これは基本的な組織というものを整備されたのです。 
このふたつは非常に大きく注目されているのですけれども、もうひとつ「四箇院の制度」、これを振り返るべきと思うのです。
これは聖徳太子の大きな実績としてさっき言いましたように基本的な国家の精神と組織及び人事制度を作られた。
そして実践行として「四箇院の制度」を作り運営されました。
皆さんもよくご存知のように「施薬院」、これは今の薬・薬草、そういったものです。
それから「療病院」、これは今の病院のようなものです。
次に「悲田院」、これは孤児や身寄りのない方・お年寄り、こういった方々を収容するそういう風な施設でありました。
それから「敬田院」、これは仏教・学問の場でございます。
「四箇院の制度」によっていかに当時の多くの貧しい国民が救われたかということです。
今から千四百年前に「十七条憲法」「冠位十二階」それから「四箇院の制度」を作られたその凄さというものをもう一度振り返るべきと思います。
日本はこの当時から君民一如による民主政治の確立と社会福祉制度がしっかりと根付いていたのであります。

それから皇室の尊さを考える場合に、物部の守屋との戦いを経て聖徳太子が仏教を導入され、
神道と仏教の並存を融合されました。 これによって日本の基本的な諸制度が確立されました。
宮中祭祀はもちろん神道に則ってやりますが、聖徳太子以降、聖武天皇も含めて仏教というものによって人々の生きる寄る辺、よすがというものを作られました。
神道と仏教の並立するようなお姿はいろんな部分で尊いものがあったと思います。
これは言ってみれば「神秘的なものと現実的なもの」、或は「心と物」、そういったものの併立です。
それから先ほども申しました「権威と権力」の住み分けにも繋がります。
このように日本の歴史と伝統文化に対し、仏教と神道の並存というのは非常に大きな影響を及ぼしたのではないかと思います。
ご家庭に於きましては父と母の存在、或は天と地、そして男性と女性、このように自然に即した非常に大切なものが並存するという姿の中で
それぞれが融和をはかって日本独特の美しい文化というものが紡がれてきたように思えて仕方がないのです。
これは世界的に見ましても貴重な存在ではないかと考えられます。

今、ヨーロッパも中東も一神教と政治主義の世界で大きな血生臭い争いがずっと繰り返されてきています。
日本は皇室が先頭を切って神道と仏教の並存を実践されてきた。
そのおかげで日本国内において大きな対立や戦い、並びに宗教的な血生臭い事件もそんなに多く繰り返すことがなくやってこれたのではないかと思います。
このような歴史を我々はもう一度見直すべきではないかと思います。

それから今の世界の状態なんですけれどこれは本当に大動乱を前にしたような非常に危険な状況にある。
ここで日本の融和的で平和な文化が果たすべき役割が大きなものがあるのではないかと思います。
今世界中でカネやモノ、或は暴力の支配、
このような方向で世界の国々がこれからもつき進んでいきますと、本当に世界の破滅につながるのではないでしょうか。
かかる動乱の中で日本の文化の存在というものが世界平和に果たす役割の大きさというものを考えるべきであります。

その中心がまさに皇室の存在であったということを皆さんと共有したいと存じます。

以上です。ありがとうございました。(以上、三宅博氏のお話)http://blog.goo.ne.jp/yaonomiyake/e/6197a62127bf997fdc0c3b2841860c15・・・三宅博WEBサイト


★ このお話を聴いていて私は5月の「覇権の終焉とアジアの黎明」から続いている先生のいつもの大胆さのなかの「天上的ピアニッシモ」を感じた。
私が時々ヴェルディのオペラのことで書いている「天上的ピアニッシモ」というのは、大胆で劇的な聴かせどころのコンチェルタートで名歌手がオーケストラ・合唱・重唱の分厚いフォルテッシモをさらなるフォルテで圧倒するのではなくて、そこに透明なピアニッシモでそれらの上に位置し、一筋の光のように差し込むベルカントの歌唱であり、最強音の中で別の次元で透明な効果でより感銘を受ける名歌手中の名歌手が成しえる境地である。

と同時に、昨日「ブログのティールーム」でベートーヴェンのピアノソナタ「テンペスト」をご紹介したが、この音楽も強く訴えているのは実はうねりを示し上昇する旋律のピアニッシモの効果であった。


★ ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」より、ジェノヴァの総督シモンが国内の分裂に敵意方両方に訴える場面である。
シモンはもちろんカップッチッリ。(ヴェルディバリトンとして天下無敵だった。)
シモンは全身全霊で祖国への愛を訴える。
実在の総督シモンは海賊出身であったが正義と勇気で瀕死のジェノヴァを護り治めた。

Simon Boccanegra [4 of 7] "Plebe! Patrizi! Popolo!" - Aragall,
Cappuccilli, Tomowa-Sintow

・・・共演者はシモンの娘アメ―リアにアンナ・トモワ・シントウ、シモンを狙う若い貴族アドルノにアラガル、他


【民衆】
復讐だ!復讐だ!
凶悪な殺人者の血を撒き散らせ!


【総督シモン・ボッカネグラ】 
(皮肉に)
これが民衆の声なのか?
遠くでは嵐の雷鳴のようであったが 近くでは
女と子供の叫びではないか 

アドルノよ 、なぜ剣を振るう?

★ youtubeはここからです。
ジェノヴァの分裂と内乱を防ぎ、地中海周辺やアラブの脅威から護ろうとします。


【総督シモン・ボッカネグラ】
(力強く)
兄弟殺しよ!
平民たちよ!貴族たちよ!引き継ぐ者たちよ
恐ろしい歴史を!
憎しみの相続者よ
スピノーラとドーリアの
幸せに諸君を招いているというのに
この広い海の王国が
諸君はこの兄弟の地で
互いの心を引き裂き合っているのだ
諸君のために私は泣こう 穏やかな
諸君の丘の上の光のもとで
そこでは空しく芽吹いているのだ
オリーブの枝が
私は泣こう 偽りの
諸君の花の祭のために
そして私は叫ぼう 平和を!と
そして叫ぼう 愛を!と

(感動する市民となおも復讐を狙う刺客たち・・・アドルノは内心シモンを尊敬している葛藤がある。)




★ もうまもなく11月30日、敬愛する「麗しのさらりん」さまのお誕生日です。
暖かいお心と冷静な知性の両方で私にお優しいお言葉でお教えいただき、また曇りのない鋭く正しいご意見は、多くを学ばせてくださった。
お誕生日のお祝いに心をこめて次の音楽をお贈りします。

20世紀イタリアオペラ最高のソプラノ、レナータ・テバルディが歌っています。
これは映画で演じているのはソフィア・ローレンです。
ヴェルディ「アイーダ」~勝ちて帰れ!

Renata Tebaldi/Sophia Loren "Ritorna Vincitor" from Aida

まだもうひとつバレエを・・・少女クララは壊れかけた「くるみ割り人形」をかばい、そして素敵な夢をみたのです。幸福に満ちた音楽。

The Nutcracker – The Waltz of the Snowflakes (The Royal Ballet)

アンコールにファルヴォ作曲ナポレターナ「君に告げてよ」歌唱はフランコ・コレッリです。

Franco Corelli - " Dicitenciello vuje " Classica Napoletana

もう11月30日になりました。
さらりんさま、お誕生日おめでとうございます。
コメント (4)
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