新型コロナウイルスの医療現場で、活動されている医療従事者のニュースを見て、私のお医者様との出会いを思います。
最初の大きな病気は、乳がんでした。
自分で触って、しこりを見つけた時、その時代(2004年)は、乳房全摘手術が主流でしたから、インターネットで、温存手術をしてくれる病院を探しました。
そのうち、一番近い病院へ行くことにしました。そこは、私の住む地方都市の、主要な病院の一つでした。受診するには、医院の紹介状がなければ、初診料が高くなる病院でした。
でも、しこりがあるのだから、とにかく診てもらおうと行くと、その日は、乳がんの先生は一人もいらっしゃらず、消化器外科の先生に診てもらいました。(その頃は、乳がんは外科で診てもらっていました)
その先生が言われるには、「うちにはとてもいい乳がんの先生がいらっしゃるので、来週、その先生の予約を取りましょう」そして、看護師さんに「予約取ってあげてね」と言われました。
看護師さんが困って、「その先生の予約はいっぱいで、取れません」と、言われると、消化器外科の先生の、「そんなこといわずに取ってあげなさい」という鶴の一声で、予約してもらえたのです。
後で聞くと、その乳がんの先生は、とても信頼できると評判の先生で、とても人気(?)があったのだそうです。
そういうわけで、私は運良くその先生に見ていただくことができたのです。
入院している間も、お休みの日も必ず回診に来てくださり、「先生はいつ休まれるんですか?」と聞いたら、「患者さんが心配で、休むことができないんだよ」と言われました。
信頼して、すべてを任せられる先生でした。
その後、喘息になり、私の住む地域の呼吸器科の先生を、やはりインターネットで探しました。
夫が倒れて、家で介護しているときに、足に異常な痛みが出て、整形外科に行きました。そこで痛み止めなどをもらいましたが、胃が痛くて飲めないのです。
妹が、ちょっと変だから、近くの総合病院へ行って診てもらおうと、連れて行ってくれました。そこの救急で診てもらいましたが、胃の検査をしてくれて、異常なしなので、主治医と相談してみなさいと言われました。
それで、喘息を診てもらっている先生のところに、何も食べられないので、点滴をしてもらいに行きました。先生が、「いつもと何か様子が違うので、もう一度、総合病院へ行って、検査してもらいなさい。喘息の人がかかる珍しい病気があるから、それも書いておくからね」
そして、好酸球性多発血管性肉芽腫症、が分かったのでした。もしも、呼吸器専門の先生でなかったら、病気が分からないままに、命がなくなってしまったかもしれないと思います。
この先生を命の恩人と思っています。
他にも、いい先生や看護師さんにも出会っていますが、やはりこのお二人が、私の命を救ってくださったなーと思います。
人との出会いに、あまり期待をしなくなった私ですが、良いお医者様に出会えたことは、感謝の思いでいっぱいです。
それともう一つ、これは、24日に、夫の入所しているショートステイに、パジャマを届けに行った時のお話です。
私がいろいろなことをお願いするので、なかなか職員さんとの意思の疎通ができなくて、あまり親密な態度をする人がいません。どの人が出てきて、どんな態度を取られるのかと、いつも憂鬱な気分で行くのです。
24日に出てきてくれた人は、いつもはあまり愛想のない男性職員さんでした。それが、私たちの顔を見ると、ニコニコ笑って、「元気でいらっしゃいますよ。来たことを伝えましょうか。」と言ってくれたのです。
私は、ちょっとびっくりしたけれど、とても嬉しくなって、「お願いします。会いたがっていると伝えてください」と言いました。
心の中の温かい感情が、その人の態度に現れると、相手に大きな喜びをくれます。私は、ちょっと感動してしまいました。嫌なことばかり起こると思うけれど、いいことだって起こるよねと思ったのでした。