小ブログで連載中の「大君に召されなば」の今沢栄三郎さんの99歳白寿をお祝いする会が昨日、目黒のインドネシア料理店「せでるはな」で催された。今沢さんの長年の日本インドネシア友好を反映して両国の友人知人30人が集まった。驚いたのは93歳、94歳の戦友3人も元気な顔を見せてくれた。
99歳白寿のお祝いなど昔は稀有だった。僕が子供だった戦前の昭和の頃流行した「村の船頭さん」の歌詞には”村の渡しの船頭さんは今年60の御爺さん、齢はとってもお船を漕ぐとき元気いっぱい櫓がしなる”とある。60歳でも御爺さんだったのである。
お祝いを仕切ってくれたのは、お父さんが元軍人で戦後インドネシアに残留したTさんの長女で、今は日本人と結婚して東京に住んでいる。今沢さんはTさんのような残留二世の団体にも関係しているので、昨日も3人が参加した。このほかインドネシアの元新聞記者で、在日30年、イスラム関係の日本語新聞を出しているM氏も参加してくれた。
会場では在京のインドネシア人女性が北スマトラの珍しいマレーの踊りも披露してくれた。90代の戦友の一人は戦争中、この北スマトラのアサハンでオランダの民間人収容所の所長だったために危うく戦犯になるところだったが、オランダ人への扱いが良かったため、逆に収容者からの釈放陳情で戦犯にならず無事帰国できたという経歴の持ち主だ。この従軍世代は皆大正、昭和、平成と三代、激動の時代をたくましく生きてきた先輩である。80代の僕なんか足元にもおよばない。
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