「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

コタコタ.インドネシア(17)マナド 初の落下傘部隊降下地

2020-07-09 05:05:28 | 2012・1・1

スラウェシ島のマナドといっても僕ら銃後の小国民世代にはピンんとこない。やはりセレベス島のメナドだ。昭和17年(1942年)1月11日、緒戦の頃ダバオから飛来した海軍機が史上初めてこの地に降下した。しかし、軍事上の秘密から発表が1か月後の2月、スマトラのパレンバンの陸軍の「空の神兵」の降下と同時発表になったためか当時の国民への「初」の印象度は薄かったようだ。

今、一般にはマナドと呼ばれているが、昔からミナハサという独特の文化圏を持っており、キリスト教徒が多い。インドネシアでは西ジャワのスンダと並んで美人の産地と言われており、日本の化粧品会社も会社名にしているという説もある。今、マナドの地は70余年前の落下傘降下の地よりはマリン.スポーツのメッカ,ブカナン島への搭乗口として知られている。

残念なのは戦時下の記念碑が歳月とともに消えてゆくことだ。20年ほど前訪れた際、市民墓地にあった堀内豊秋落下傘部隊長を祀って現地の人が建てられた慰霊碑があったが、今その所在がわからないという話を聞いた。30年ほど前海上自衛隊の練習船がマナドを親善訪問した際は、「霊魂」の慰霊碑を訪れている。