「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「8050」やがて「9060」の問題

2019-11-19 05:15:20 | 2012・1・1
「8050」という言葉を最近、耳にしたり目にしたりする。早とちりから、80歳代の親世代と50歳代の子供世代との間の”介護”をめぐる問題だと思っていたら、それには間違いないが、最近増えてきた50歳代の”閉じこもり”と80歳との間に横たわる問題を特定しているようだ。内閣府の調査によると、現在50歳代の”閉じこもり”人口が61万人もおり2020年には100万人を超すというから驚いた。

子供が”閉じこもり"でなくとも高齢化社会、「8050」は老老介護が始まりである。昨日、新聞の社会面に痛ましい記事が載っていた。福井県敦賀市で93歳と95歳の労夫婦とその子供の足の悪い70歳のご亭主が老夫婦の嫁に当たる女性71歳に殺された。無理心中を図ったものと思われるが、原因は介護と看護疲れによるものだ。「9070」の悲劇である。

敦賀と同じような年寄りを巻き込んだ無理心中や死体遺棄が多い。急速な高齢化と共に「9060」の問題がすぐそこに来ている。百歳時代の到来はめでたいが、老老介護「9060」というバリアーが控えている。「桜を見る会」で政局遊びをしていては困る。