「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

貴乃花親方の独り相撲とそれに踊らされたマスコミの愚報

2018-02-03 06:51:45 | 2012・1・1
相撲協会の理事選挙で貴乃花親方が自分が投じた一票を入れて僅か二票で、大方の予想を裏切って落選した。たかが相撲協会の理事選なのに、これをめぐるテレビの報道ぶりは、僕にいわせれば狂っているとしか言えない。僕もそれに踊らされた一人だが、昨日NHKの国会中継をきって、民放のチャネルに回したら、4局のうち3局までが同じようなワイドショーで、競馬の予想屋まがいの予想をしていた。将棋の駒みたいな札をあちこち動かし、評論家諸公ががもっともらしく解説していた。が、一人として予想は的中していなかった。

貴乃花親方は”罪つくりな”人である。昨年の日馬富士による暴行事件に端を発した不祥事は、貴乃花親方は弟子がケガを負い、被害者であるにもかかわらず、その後とった親方の言動で、逆に相撲協会から怒りを買い、理事を解任されてしまった。にも拘らず、今回、理事選に出馬したことは、勝算あると判断したからであろう。そのうえ理事選を前に一門と同調者を集め、会合を開いたりすれば、たとえ一門は同門の益荒雄親方にに投ぜよとの合意が出来たとわかっていても、マスコミからみれば何か”隠し玉”か”裏”があるのではないかと疑う。

理事選を前に書かれた貴乃花部屋のHPで、親方は部屋の10か条の教訓を述べた後、相撲協会は公益法人の立場を忘れるなと反省のない協会執行部を批判している。これを見れば、貴乃花親方が理事に当選して、協会の内部改革にやる気十分なことがわかる。なのに、勝算がない、というより勝算を避けて立候補したのであろうか。すべて親方の独り相撲である。何か親方には魂胆があって、マスコミへの露出度狙いが目的のように見えてきた。しかし、協会としては一応、内紛が回避されよかったのではないだろうか。