「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          「11(いい)8(歯)」の日の入歯修理

2011-11-09 07:17:33 | Weblog
昨日は「11(いい)8(歯)」の日だそうだ。1993年(平成5年)に日本歯科医師会が語呂合せで選んだ歯を大切にしようという記念日である。まったく偶然だが、もう自分の歯がなくなりかけている僕なのだが、上の総入歯の歯が一本ころりととれてしまった。作って10年近くなる古いものだが、一本でも欠けると不自由である。早速歯医者さんのお世話になった。

僕は歯の質が悪いのか、それとも手入れが悪いのか、幼い時から歯医者さんへ行った想い出が多い。戦争中から戦後すぐの時代は、若い先生は戦争に狩り出され不足していた。僕は母親が探してくれた台湾出身のお医者さんの家の診療所で虫歯の治療を受けたが、いつも待合室は一杯で長く待たされ、婦人雑誌の漫画を読み耽った記憶が今も残っている。

その時代と今では日本人の歯についての考え方や手入れの方法はまったく変ってきた。今の若い人たちは朝昼晩三食の食事ごとに歯磨きしている人が多いが、僕らの世代は朝起きて一回だけの人が多く、せいぜい夜寝る前と二回だけの人が多い。歯磨剤も今はチューブ入りのペーストが主流だが、昔は歯磨粉で、戦争中はその歯磨粉さえなく、塩でゴシゴシ磨いたこともあった。

僕の場合さらに悪いことはサラリーマンの現役時代、歯の手入れをせず、飲んで深夜帰宅しても、そのまま寝てしまった。また歯痛になっても仕事にかまけて医者へ行かず、結局抜歯しなくてはならないまで放置していた。さらに歯周病についての知識などまったくなかった。これでは総入歯のお世話になるのは当然である。今になって歯の大切さを自覚したが”あとの祭り”の気がしないではない。