理想国家日本の条件 さんより転載です。
幸福実現党
江夏正敏の闘魂メルマガ vol.153
2020年4月7日発行
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江夏正敏 幸福実現党
幹事長(兼)政務調査会長のオフィシャルブログ
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1、江夏正敏の「闘魂一喝!」
「新型コロナのワクチンはいつできる?」
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新型コロナが世界で猛威を振るっています。世界をパニックにしている理由は新しいウイルスだからとも言えます。
未知なるものに対する恐怖心です。先が見えないことに対する不安です。そこで、もし、新型コロナに対する有効な治療薬かワクチンが開発されれば、この問題は終息します。
では、治療薬やワクチン開発はどのような状態なのでしょうか。いつできるのでしょうか。
ということで、私は専門外なので、下手なことは言えないことを自戒しつつ、今回はワクチンに絞って、様々な情報をまとめてみました。
現時点のワクチン開発の状況を述べてみたいと思います。
●ワクチン開発は時間がかかる。
現在、日本も含めて様々な研究機関が新型コロナのワクチン開発に挑んでいます。
しかし、アメリカのアレルギー・感染症研究所のファウチ所長は「ワクチンを使えるようになるまでに少なくとも1年半はかかります」と話しています。
また、ジョージワシントン大学のアンドルス教授は「ほとんどのワクチンは市場に出るまでに5年から15年はかかります」と述べています。
ですから、1年半でできれば、「最短記録になる」と言われています
。実は、SARSやMERSに対してもワクチンは開発されていない事実から、開発は容易ではないのがわかります。
●ワクチンとは。
そもそもワクチンとは、感染症の予防に用いる医薬品のことです。
病原体から作られた無毒化あるいは弱毒化された抗原を投与することで、体内に病原体に対する抗体をつくり、感染症に対する免疫を獲得します。
もう少し簡単に言うと、新型コロナウイルスに似たようなもので、比較的に人体に害がないようなものをつくって、それを人体に注射し、体内に抗体をつくります。
抗体ができれば、新型コロナウイルスが入ってきても、撃退できるということです。
●ワクチンをつくる方法。
ワクチンを作る方法として、大きく2つあります。一つ目が「生ワクチン」、二つ目が「不活性化ワクチン」。
例えば「生ワクチン」は、微生物やウイルスを弱毒化する方法です。病原体を人間以外の細胞の中で、何世代にもわたって培養し、人間の病気の原因にならないように進化させます。
培養して大量の変異種をつくり、その中から病気を引き起こさない種を選ぶようです。
もともとの病原体とは違っています(弱毒化はしている)が、ただ、似ているため、体内にできた抗体が、もともとの病原体に有効ということです。
「不活性化ワクチン」は、死んだウイルスなどを使った方法です。
この「不活性化ワクチン」の説明は、専門的なので省きますが、副作用のリスクが少ない反面、効き方も弱いため、複数回の投与が必要のようです。
●候補となるワクチンを開発、選定する。
まず、候補ワクチンを開発し、選定する必要があります。これを「発見」というらしいのですが、普通は数年かけて実験台の上で慎重に進められるようです。
先述したようにウイルスを分離し、培養することになります。
●臨床試験に時間がかかる。
その次の臨床試験が大変なのです。候補ワクチンが人体にどのように作用するか慎重に試験をしなければなりません。この臨床試験に時間がかかるのです。
この臨床試験は3段階あり、第1段階は数十人の健康なボランティアで安全性を試します。3カ月かかります。
第2段階は数百人にワクチンを投与し、抗体をつくらせて病気を撃退するかどうかのデータを収集します。6~8カ月かかります。
第3段階は感染地域で数千人にワクチンを投与し、問題がないかを試します。6~8カ月かかります。
その後、当局がデータをチェックし、ワクチン承認の可否を判断します。ここに数カ月から1年かかります。
ですから、候補ワクチンの開発が始まったのが1月なので、最短でも来年の夏の終わりになるというわけです。
●慌てて作れない。
今まで読んでいただきましたが、非常事態なのだから、臨床試験をもっと短くしたらよいではないかという意見もあると思います。
しかし、慌てて不出来なワクチンをつくると、問題を解決するどころか、逆に危機を引き起こし、パニックとなります。
やはり、ワクチンの安全性と有効性を確認するためには、徹底した試験が不可欠のようです。
もし、「今回のワクチンには危険な副作用がある」とか、「このワクチンは効かない」となれば、元も子もありません。
「絶対に無理に急いで試験を行うべきではない」と専門家は述べています。
そもそも、ワクチンは健康な人を病気から守るためのもの。もし、ワクチンを打って、病気になってしまったら大問題です。
ですから、ワクチン開発では、接種によるリスクが、得られる利益よりも圧倒的に小さいことを証明してく必要があります。
●大規模に生産できるか。
安全で効果的なワクチンを開発できたとしても、ワクチンを製造し、全員に行き渡らせるまでには、さらに時間がかかります。
前出のアンドルス教授は「ワクチンが開発したとしても、開発者は大規模に生産できる能力をもっているかが問題だ」と述べています。
そして、その生産規模が小さい場合、もしくは生産に時間がかかる場合、ワクチンの配布先の選択が難しいという問題が発生します。
●製薬会社の体力。巨額資金が必要。
一般的に、1つの新薬の開発には、9年~17年の時間を要し、300億円以上もの費用がかかるようです。
例えば、数種類の有効な候補ワクチンを臨床試験したところ、すべての候補ワクチンが使い物にならなかったら、製薬会社は巨額の損失を被ります。
この辺が、巨大な製薬会社が有利ということの理由です。
SARSの場合、候補ワクチンの臨床試験が可能になる前に、感染自体が終息しました。
エボラ出血熱は1976年に発生して、その後数十回ほど、感染が流行ったにもかかわらず、ワクチンが承認されたのは2019年12月でした。
今回の新型コロナでは、ワクチン開発に逡巡することはないと思いますが、製薬会社の判断が難しいのもうなずける面もあります。
●30の企業と研究機関
ワクチン開発で、臨床試験に入れる研究機関は、まだ一握りのようですが、30機関ぐらいが開発に向けて研究中のようです。
先頭を走っているのは米モデルナで、米国立アレルギー・感染症研究所と協力して開発を進めている。すでに治験が始まっているとのこと。
●ビル・ゲイツ氏の支援。
マイクロソフト創業者であるビル・ゲイツ氏は、期待される7種類のワクチンを製造する工場を建設する計画に、財団から資金を投入することを表明しました。
最終的に7つのうち、1~2種類に絞り込むらしいのですが、それは建設資金のうち数十億ドルが無駄になることを意味します。
ゲイツ氏は「数十億ドルを浪費することになるだろう。しかし、数十億ドルの損失も経済的に何兆ドルも失われている状況では価値がある」と述べています。
社会に富を還元しようとするゲイツ氏には頭が下がります。
●日本勢は・・・。
ワクチン開発における日本勢として、大阪大学とアンジェスの共同開発を表明。また、田辺三菱製薬も開発に乗り出しています。
ただ、ワクチンや治療薬の開発は、中国を舞台に欧米のメガ会社が激しい競争を繰り広げているのが現実です。
ワクチン開発でノルウェーに本部を置く「感染症流行対策イノベーション連合」という組織が、
米モデルナ社、独キュアバク、香港大学など7つのグループとパートナーシップを結んで研究を進めていますが、残念ながら日本勢の名前はありません。
何とかしたいところですが、規模の違いが大きすぎるか・・・。
●ワクチンはまだ先なので。
ということで、世界中で新型コロナウイルスのワクチン開発は一斉に行われています。ただ、「すぐ」という訳にはいかないようです。
これは、治療薬にも言えるとのこと。ということは、根本的に、この新型コロナ禍は長期戦の様相を呈していくでしょう。
緊急事態宣言が出されている今、医療崩壊を起こさないようにしつつ、経済活動を継続するという、なかなか難しいバランス政治を行わなければなりません。
最後に、私たちにできることは、規則正しい生活、バランスの取れた食事、ストレスを溜め込まない、
そして心のバランスをしっかり取るために精神修養を行うことです。そうすれば、免疫力が向上し、新型コロナウイルスが来ても発症しない確率が高まります。
あまり不安や恐怖に振り回されることなく、明るく元気に生きていくことが解決策なのかもしれません。
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2、編集後記
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なかなか大変な2020年となっています。
日本が世界が、何か考え方を根本的に変えないといけない時期なのかもしれません。
よく、パンデミックの後は、世界が変化していると言われます。
その変化が、人類にとって良い方向でありますように。
いや、良い方向にもっていくことが私たちの仕事だと思っています。
ともに、乗り切っていきましょう。
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◆ 江夏正敏(えなつまさとし)プロフィール
1967年10月20日生まれ。
福岡県出身。東筑高校、大阪大学工学部を経て、宗教法人幸福の科学に奉職。
広報局長、人事局長、未来ユートピア政治研究会代表、政務本部参謀総長、
HS政経塾・塾長等を歴任。
幸福実現党幹事長・総務会長を経て、現在、幹事長(兼)政務調査会長。
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