オリンピックの放送は、スポーツの実況なのか、芸能番組なのか区別がつかなくなってしまいました。
そういう区別は必要なしと言ってしまえばそれまでですが、スポーツの実況を見るつもりなのに、選手の紹介を通り越したどうでもよい私生活を、取材自慢のようにしゃべり続けたり、一人じっとしていたいときの選手をカメラで追い続けたり、そんな場面ばかり見せられてはかないません。
それぞれの生活での滑った転んだを克明にしらせながら、一方では、無法なやり口で転ばされたり走行を妨害されたりした状況は、都合の悪い実況として、放送から除外してしまいます。
ワイワイ気分の盛り上げだけが放送の力点にされた愚報山脈は、東京でのときにはその風景を一変させ、日本の美しい山なみに戻してほしいと願っています。