保険は公認の陰謀だとTVで言った人がいる。
カネをかき集めておいて、パタンと倒れた振りをすれば、集めたカネはないことになってしまうかもしれない。保険会社の関係者が聞いたら髪を逆立てるだろう。
そんなことはないと思っている人、信用はできないが何かかけておかないと不安だという人、加入者の心理はさまざまである。
決して安くはないCM代を払って、毎日くどいように宣伝するのは、すればするだけ効果が上がるからだろう。
保険に限らず、CMの繰り返し回数の多さには、何か謀の臭いがただよう。
謀臭という言葉が頭に浮かんだ。
ボーシュー、防臭剤のボーシューと音は同じ。
まったく違うボーシューもある。近所に房州屋という薬屋さんがあるが、そこは店に入れば血圧、脈拍も測れ、薬と一緒に景品を何か袋に入れてくれる。
人間は、ちょっとしたこと、わずかなものでも、通常の交換価値以上のものが得られると悪い気はしない。
こういう連想を続けていると、いずれむかしのことにたどり着く。
保険に加入したらネクタイをプレゼントされ、自動車を買うなら紹介するとまで言われたことがある。
食事に誘われたがなんとなく気が差して断ったが、あの謀臭を嗅いでおけばどうだったのか。いまは確かめようがない。