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(旧:アヴァンの物語の館)ギリシア神話的世界観で人魚ナオミとヴァンパイアのマクミラが魔性たちと戦うファンタジー的SF小説

第三部闘龍孔明篇 第12章—1 夢魔の夢に入る

2019-04-15 00:00:00 | 私が作家・芸術家・芸人

「お兄様、夢魔たちの夢に殴り込むのは楽しそうだし不服はないわ。だけど、一つ教えて」マクミラがアストロラーベに尋ねた。
「なんだ、知りたいことは?」
「夢魔は何のために寝るの? 起きている時に人間の夢に潜り込むのが夢魔の仕事じゃないの?」

     

「女好きのサキュバスは眠らずに誘惑に精を出しているが、インキュバスは自分たちが望む世界を作るために眠ることがあるのだ」
「望む世界?」
「夢の中では不可能なことはないと言うではないか。インキュバスは自分の夢の中に人や怪物を呼び込んで、思い通りの変化や合体さえもさせてしまうのだ。それに、今回の闘いに際して、大事なことを覚えておけ」
「それはいったい?」
「夢魔にとっては、夜の夢こそまこと、うつし世は夢なのだ。夢魔はこの世界でも闘えるが、それは夢遊病者のようなもので恐れるに足らない。究極のアウエーだからな。だが、夢を見ている世界の中の夢魔ほど恐ろしいものはない。すべてを思い通りに作り替えることができるし、それを無意識のうちにやってのけるのだ」
「それなら、勝ち目はまったくないと?」
「フフフ、だからこそ我はフロイトの指輪を用意した。これをはめておけば、夢魔の夢の中に入り込んでも正気を保つことができるだけでなく、指輪の持つ能力を使って夢魔と闘うことができる」
「さすが、お兄様ね。でも、ついでにもう一つ聞いてもいい?」
「もちろんだ」
「夢なら覚めることもあるのでは? 闘っている途中で夢魔が夢から覚めたらどうなるの?」
「ほう、いいところに気づいたな」
「ほめてごまかすつもり? 一体、どうなるの」
「普通の夢と同じだ。夢から覚めた瞬間、すべては消えて無くなる」
「ということは・・・・・・」
「そうだ。夢の中での存在は消えて無くなる。だから、勝負には勝たなくてはならないが、夢魔を夢から起こさないように闘うのだ」
「相変わらず不可能にチャレンジするのが好きね。しかも、今回は私にそれを指揮させようとしているし」
「簡単なチャレンジなど意味があるのか?」アルトロラーベがニヤリと笑った。


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