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(旧:アヴァンの物語の館)ギリシア神話的世界観で人魚ナオミとヴァンパイアのマクミラが魔性たちと戦うファンタジー的SF小説

第三部闘龍孔明篇 第7章−2 振り子の原理

2018-10-01 00:00:00 | 私が作家・芸術家・芸人

「マクミラ様、何かが気になるのではございませんか?」
「お前の目はごまかせないわね。ナイトメアランドから気になるデータが上がって来たの。これだけの好景気にもかかわらず、冥界時代に闘った魔性たちがヨダレを垂らして喜びそうな、分断、怒り、怨みが世界中にマグマのように煮えたぎっている。冥界の力で、魔界の蓋が開かないようには出来ても自らネガティブな感情に身をゆだねようとする愚か者たちを守ることはできない。でも、人間界の見た目は平穏そのもの。それがわたしをいらだたせる」
「おそれながら、私にも気がかりがございます」
「ほう、あなたが考える不安要因を教えてくれる?」
「最大の要因は湾岸戦争の後始末です。前任者ブッシュが起こした湾岸戦争は、独裁者フセインをイラクから取り除いた点では成功でした。しかし、独裁者除去後のカオスを統治するため、異教徒である米軍駐留が長引いています。これが現地人の神経を逆なでし、アメリカに対する反発を高めています」
「たいしたものね。明日からジョージタウン大学の教壇に立って国際政治学の講義ができそうじゃない」
「とんでもございません。学問の世界とは、実に保守的で実証的な研究ばかりがもてはやされます。私は在野にいるからこそ、大胆な仮説に基づいて発言ができますが……」

     

「なるほどね。もう少し具体的なシナリオを教えてくれる?」
「最悪、大規模テロがアメリカ国内で起こる可能性があります。サウジ最大手ゼネコンの御曹司オサマ・ビン・ラディンは、アフガニスタンのタリバン軍事政権と結びつきがあり、何かをしでかすわからない危険があります。大規模テロに対し、もしも二度とするなという警告を与えるため、アメリカがやり返すとしたら倍ではなく十倍の報復が必要です。そんなことをすれば遺恨が残るだけでなく、多大な軍事支出を伴う長期間の軍事作戦が必要になります。しかし、巨大産軍共同体を抱えるアメリカは、産業界には在庫一掃のために、軍部には昇進機会を与えるため、戦争を定期的に必要とする体質を持っています。いったん始まった戦争は単なる軍事的関与のレベルを超えて、それ自体が生命を持った怪物のように巨大化し、半永久的な生命を持ちかねないのです。始めるは易く、収めるは難しです」
「泥沼化というやつね。でも、なぜ大規模テロがアメリカ国内で起こるのかしら? 世界は石油資源の支配を狙った独裁者を排除した多国籍軍のリーダー、アメリカに感謝しているのかと思ったけど」


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