Chef's Note

『シェフの落書きノート』

パコジェット

2006-01-28 | 美味しいお話
パコジェット "PACO JET"って知ってますか?

スイスで生まれた冷凍粉砕調理機なんです。

オイラは、現在ジェラート中心に使っていますが、ムースやスープ等を作る際にも有効で、食材の栄養素を損なうことなく作る事ができます。

付属のビーカーで冷凍した食材を、凍ったまま、 ブレードの回転で瞬時に超微細(0.015mm)のピュレ状・ムース状に加工し、3回裏ごしした以上のなめらかな食感を生み出す事ができる機械なんです。

あのエルブジでも使っているのですが…
これは優れものです。

例えばジェラート(シャーベットやアイスクリーム)を作る場合…
今まで機械を使うとすればアイスクリーム・マシン(ソルベッティ)を使ってました。

アイスクリーム・マシン…買うと高いのですよ…
業務用のレストランで普通に使うサイズので定価は約60万円位なんです。

このパコジェットの定価は、35万円です。

ジェラートを作るのにアイスクリーム・マシンを使うと仕込んだ種を全部マシンにかける必要があるのですが…

このパコジェットの利点は、今必要な分量だけ粉砕して作る事が出来るのです。

1人前でも2人前でも作りたてのジェラートを楽しむ事が出来ます。

作ったばかりのジェラートは、やはり美味しい!

ムースにしても何にしても結果は同じ…
必要な分だけ新鮮なものが作れる。

これは、画期的な発想です。

アイスクーム・マシンには、冷凍機能が搭載されています。

パコジェットにはありません…
ビーカーに食材を入れて冷凍庫で凍らせる必要があります。

しいて欠点をあげるなら…
直ぐには凍らないという事です。
超低温の冷凍庫があれば可能ですが…。

アイスクリーム・マシンは、作ったジェラートの種を約15~20分でジェラートにする事ができます。

でも、ムースやテリーヌを作る事は出来ません。

エルブジのフェラン・アドリアは、パコジェットがカチンカチンに凍っているジェラートを削った瞬間にマシンを止めて、ジェラートの粉を作りました。

これは、1回の作業で少ししか作れないのですが…
この作業を何回も繰り返して…
超微粒子の状態のジェラートをデザートに盛り込んだのです。

マシンや道具の持っている能力を最大限に引き出す事も料理人の仕事ですよね。

このパコジェット…
ジェラートにこだわる僕の必須アイテムなんです。



ビーカー(中にメロンの果肉が入ってます)

ビーカー

ブレード(この刃で超微粒子にします)

パコブレード
 





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