昨年の反省を含めて振り返ると…
自分が作った料理に対する総合評価の点数は?
こんな事をふと正月休みの休養中に考えてしまった。
自分が作った料理に対する総合評価の点数は?
いったい何点あげられるかな?
正直…48点といった所が無難な所。
95点なんていう点数は、あと2回ほど人生をやり直さないと無理だと思うし…。
100点なんて永遠に不可能だと思う。
ただ、料理や素材…
その他のことを知れば知るほど…
出来るようになればなるほど…
自分に与える点数は、不思議と下がっていく…。
20歳代の若い頃は、90点なんて簡単に与えていたような気がするし…。
知れば知るほど深い…
知れば知るほど広がる世界がそこにある。
初めてシェフになったのは、28歳の時。
あれから随分と時間が経ったけど、その時間の経過ほど自分の腕が上がったとも思えない…笑。
若い頃、慢心した時もあったと思う。
その慢心を諌めてくれた人達がいた。
その人達がいなかったら今の自分はない。
その時、世界が大きく開けたような気がした。
自分が世界で一番、腕もなく料理についても無知で何も知らないのだと…
そう自分を諌めた時に…世界は、大きく広がった。
凄く楽になって、物事に対する好奇心と向学心が湧き上がってきた。
自分が誰よりも一番出来ないシェフなのだと思うことで…
誰にでも自由に教えを乞うことができた。
常に謙虚に構えることができて、失敗についての反省が即時に出来るようになった。
いまでもそう思っている。
腕のある人なんて、いくらでもいる。
料理の知識のある人なんて、料理人でなくても沢山いる。
育つ環境が違えば、自分の知らない味を知っている人も沢山いる。
昨年の僕の料理の点数
「美味しい…」と言ってくださったお客様には、申し訳ないのだが…
これは、自分が自分自身の料理に与えた点数。
美味しいと感じて頂いて…30点位かな…
「美味しい…」と言われて当たり前。
これがプロの最低ラインの仕事。
僕は、単純にそう思う。
アウラに届く食材に塩をして焼くだけで十分に美味しいはず。
仕入れの段階で、おおまかな美味しさの基本ラインは、決まってるから…。
1月5日の市場開きの初荷の日。
朝、魚屋さんの谷やんから電話があった。
「今日、並んでいる魚は、良くないです。ハッキリ言ってシェフの所に持っていく魚はありません。どうしますか?」
「え!?マジか…。カルパッチョにする魚も全くないの?」
「縞鯵(シマアジ)が少しあります」
「じゃあ…それ入れといて…。それと活けのオマールを2本入れて、あとは明日入れるから…」
「わかりました」
うちの食材納品業者さんは、谷やんのような人が多いから、本当に助かる。
今年の目標は、60点
これは、なかなか高いハードルだと思うが…
それ位を目標にしてみたいと思う。
何故、48点と点数が低いのか…
経営面に時間をとられることが多すぎて、料理を作っている時間があまりない。
この時間を大きく効率化する必然性があるので、なんとかしたい。
作りたい料理が作れなかったことが、点数を大きく下げる結果となった。
話は変わるが…
店のパソコンは、未だにインターネットに繋がっていない。
これは、メールなどや調べもの等の面で不便を感じているが…
逆に僕がキッチンにいる時間が少し多くなった。
これは、良い事…と感じて、プロバイダーの契約を延期している理由。
作りたい料理をもっと作る。
時間のゆとりをもっと作らなければ…
そして、スタッフの補充。
スタッフの病気や諸事情で人捜しに時間をとられすぎる。
これもなくしたい。
僕が作りたくて仕方のない料理を色々作る。
それがもっと出来れば…
アウラという店は、もっと大きく変わってくると思う。
スタッフが呟いた。
「あと何ヶ月かたったら…。予約がとれない店になりそうですね」
「え?何でそう思うの?そんなのまだ夢でしょ?」
「シェフは、そうなると思いませんか?私は、そうなると思いますよ。場所が本当にわかりにくいし、思い立ったらすぐに来れるところではないから、すぐにはならないと思いますけど…。そんなお店になると私は思います」
夢は、叶えるもの…。
そうだよね…それを目標に頑張りましょう。
aura アウラ(伊語で『そよ風』)
そよ風のように心地よく…
そんなお店があったらいいよね…と思って命名したのだから…
もっとイメージに近づかなければ…。
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自分が作った料理に対する総合評価の点数は?
こんな事をふと正月休みの休養中に考えてしまった。
自分が作った料理に対する総合評価の点数は?
いったい何点あげられるかな?
正直…48点といった所が無難な所。
95点なんていう点数は、あと2回ほど人生をやり直さないと無理だと思うし…。
100点なんて永遠に不可能だと思う。
ただ、料理や素材…
その他のことを知れば知るほど…
出来るようになればなるほど…
自分に与える点数は、不思議と下がっていく…。
20歳代の若い頃は、90点なんて簡単に与えていたような気がするし…。
知れば知るほど深い…
知れば知るほど広がる世界がそこにある。
初めてシェフになったのは、28歳の時。
あれから随分と時間が経ったけど、その時間の経過ほど自分の腕が上がったとも思えない…笑。
若い頃、慢心した時もあったと思う。
その慢心を諌めてくれた人達がいた。
その人達がいなかったら今の自分はない。
その時、世界が大きく開けたような気がした。
自分が世界で一番、腕もなく料理についても無知で何も知らないのだと…
そう自分を諌めた時に…世界は、大きく広がった。
凄く楽になって、物事に対する好奇心と向学心が湧き上がってきた。
自分が誰よりも一番出来ないシェフなのだと思うことで…
誰にでも自由に教えを乞うことができた。
常に謙虚に構えることができて、失敗についての反省が即時に出来るようになった。
いまでもそう思っている。
腕のある人なんて、いくらでもいる。
料理の知識のある人なんて、料理人でなくても沢山いる。
育つ環境が違えば、自分の知らない味を知っている人も沢山いる。
昨年の僕の料理の点数
「美味しい…」と言ってくださったお客様には、申し訳ないのだが…
これは、自分が自分自身の料理に与えた点数。
美味しいと感じて頂いて…30点位かな…
「美味しい…」と言われて当たり前。
これがプロの最低ラインの仕事。
僕は、単純にそう思う。
アウラに届く食材に塩をして焼くだけで十分に美味しいはず。
仕入れの段階で、おおまかな美味しさの基本ラインは、決まってるから…。
1月5日の市場開きの初荷の日。
朝、魚屋さんの谷やんから電話があった。
「今日、並んでいる魚は、良くないです。ハッキリ言ってシェフの所に持っていく魚はありません。どうしますか?」
「え!?マジか…。カルパッチョにする魚も全くないの?」
「縞鯵(シマアジ)が少しあります」
「じゃあ…それ入れといて…。それと活けのオマールを2本入れて、あとは明日入れるから…」
「わかりました」
うちの食材納品業者さんは、谷やんのような人が多いから、本当に助かる。
今年の目標は、60点
これは、なかなか高いハードルだと思うが…
それ位を目標にしてみたいと思う。
何故、48点と点数が低いのか…
経営面に時間をとられることが多すぎて、料理を作っている時間があまりない。
この時間を大きく効率化する必然性があるので、なんとかしたい。
作りたい料理が作れなかったことが、点数を大きく下げる結果となった。
話は変わるが…
店のパソコンは、未だにインターネットに繋がっていない。
これは、メールなどや調べもの等の面で不便を感じているが…
逆に僕がキッチンにいる時間が少し多くなった。
これは、良い事…と感じて、プロバイダーの契約を延期している理由。
作りたい料理をもっと作る。
時間のゆとりをもっと作らなければ…
そして、スタッフの補充。
スタッフの病気や諸事情で人捜しに時間をとられすぎる。
これもなくしたい。
僕が作りたくて仕方のない料理を色々作る。
それがもっと出来れば…
アウラという店は、もっと大きく変わってくると思う。
スタッフが呟いた。
「あと何ヶ月かたったら…。予約がとれない店になりそうですね」
「え?何でそう思うの?そんなのまだ夢でしょ?」
「シェフは、そうなると思いませんか?私は、そうなると思いますよ。場所が本当にわかりにくいし、思い立ったらすぐに来れるところではないから、すぐにはならないと思いますけど…。そんなお店になると私は思います」
夢は、叶えるもの…。
そうだよね…それを目標に頑張りましょう。
aura アウラ(伊語で『そよ風』)
そよ風のように心地よく…
そんなお店があったらいいよね…と思って命名したのだから…
もっとイメージに近づかなければ…。

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