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新型出生前検査で陽性、53人中絶!

2013-11-24 13:13:05 | 医療情報
3500人解析 羊水検査後陽性53人中絶 

各紙で取り上げているニュースです。

妊婦の血液から胎児の疾患の有無を判定する新型出生前診断(NIPT)の臨床研究で、診断結果が陽性反応だった67人のうち、その後の羊水検査などで陽性が確定した少なくとも54人のうち53人が中絶を選んでいたことが分かったのですね。

「NIPTコンソーシアム」(組織代表=北川道弘・山王病院副院長)が、臨床研究を実施する研究者らが参加する組織2013年4月から9月末までに検査を受けた約3500人について解析したとのこと。

新型出生前診断は、2013年4月に開始した。
染色体異常によって起きるダウン症の3疾患が対象。
陽性と判定されても、35歳の妊婦では胎児がダウン症である確率は80%程度にとどまるため、
羊水検査などを受ける必要があるという。

今回の解析対象となった約3500人の妊婦の平均年齢は約38歳で、
3疾患のいずれかで陽性反応が出たのは全体の約1.9%にあたる67人だった。

そのうち妊娠が継続し、羊水検査など確定診断を受けた62人の中で、陽性が確定し、流産もしなかった症例が少なくとも54人おり、そのうち53人が中絶を選んだというのだ。

中絶を選んだ53人:
・ダウン症33人
・13トリソミー4人
・18トリソミー16人
とのこと。


生命倫理に詳しい、ぬでしま次郎・東京財団研究員は、
「新型出生前診断の眼目は、流産リスクのある羊水検査を回避できる点にあり、中絶の人数ばかりに注目すべきではない。検査の精度を検証するとともに、ほとんどが中絶を選んだことについてカウンセリングに問題があったのか、改善すべきかを明示しないと当初の臨床研究の目的にそぐわない」と話しているとのこと。

むずかしい問題ですが、充分に検討するべきですね。

NIPT(母体血胎児染色体検査)
◆Noninvasive prenatal genetic testing =無侵襲的出生前遺伝学的検査
母体血を利用して赤ちゃんの遺伝学的検査を行う方法
米国で母体血を用いた赤ちゃんの染色体検査(母体血胎児染色体検査)が臨床検査として利用可能になっていますが、日本では、日本産科婦人科学会の指針により臨床研究として認定された施設で実施されます。

☆北川道弘(きたがわ みちひろ)山王病院副院長
東京慈恵会医科大学卒
国際医療福祉大学教授
・専門
産婦人科(周産期医療、胎児診断・治療)
・経歴
前国立成育医療センター副院長

医療機関と医師




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