のあ いちい ワールド

ここは、物書き「のあ いちい」の、人間世界とそれ以外の宇宙人について多くふれるブログです。

◇絵のない絵本

2008-05-23 18:52:34 | 作品案内
★心にひびく作品ーアンデルセン

「きのうのことですよ」と、月がわたしに話しました。「わたしは、家にかこまれている、小さな中庭をのぞいていました。見ると、めんどりが一羽、十一羽のひなどりたちといっしょに寝ていました。ところが、そのまわりを、ひとりのきれいな女の子が、はねまわっているのです。めんどりはびっくりして、コッコッコと鳴きながら、羽をひろげて、小さなひなどりたちをかばいました。そこへ女の子の父親が出てきて、女の子をしかりつけました。わたしはそれきり、もうそのことは考えずに、先へすべっていきました。
 ところが今夜、それも二、三分前のことですが、わたしはまたおなじ中庭を見おろしていたのです。はじめのうちは、ひっそりとしていましたが、まもなく、あの小さな女の子が出てきて、そっと、とり小屋にしのびよりました。そして、かんぬきをはずして、めんどりとひなどりたちのいるところへ、しのびこみました。にわとりたちは大声でさけびながら、羽をばたばた打って、飛びまわりました。けれども、女の子は、そのあとを追いかけるのです。わたしは壁の穴からのぞいていたので、このありさまが、手に取るようにはっきりと見えました。わたしは、このいけない子に、すっかり腹をたててしまいました。ですから、父親が出てきて、きのうよりももっとひどくしかりつけて、女の子の腕をつかんだときには、ほんとうにうれしくなりました。女の子は、頭をうしろへそらせました。すると、青い眼に大粒の涙が光っていいました。
『おまえは、ここで何をしているんだ?』と、父親がたずねました。すると、女の子は泣きだしました。
『あたしはね』と、女の子は言いました。『この中へはいって、めんどりにキスをしてやって、きのうのおわびをしようと思ってたの。だけど、おとうさんには、どうしても、そのことが言えなかったのよ!』
 それを聞くと、父親は、このむじゃきな、かわいい子のひたいにキスをしてやりました。わたしも、その眼と口にキスをしてやりました」


◇アンデルセン『絵のない絵本』  第二夜 より


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☆のあ いちい新作短編;
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★心を癒し立ち上がる勇気を与える・・

2008-05-20 14:48:36 | エッセイ
新潟地震の後、被災地の人々の心を癒し、立ち上がる勇気を与えたものに、歌があってのではないかと思いますね。
たとえば、平原綾香さんの「Jupiter」とか「千の風になって」とか。

四川省やミャンマーでも、心に深い傷を負ってしまった多くの人々の心に癒しと勇気を与えてくれるものの一つに歌があると思います。

両国とも対応が遅く、被災者の救出が後手に回り、助かるはずの命も助けられなかったという現実があります。
今でも、生きている命があるのなら救出することが先決ですが、今後の衣食住問題と心のケアの面で、世界の人々が出来ることからしていくことが大切ですね。

◆千の風になって&Jupiter

◆強がり

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◇絵のない絵本

2008-05-16 20:22:59 | エッセイ
★『絵のない絵本』アンデルセン、『白い光の午後』高樹のぶ子著

BOOK・OFFにて購入。アンデルセンのこの作品。心が休まります。積読が趣味の私のこと。狭い部屋中、床に本が積みあがっていますが、読めるのは僅かで、気が向いたときだけ。1、2ページ読んで止めているものが多い。20年も30年も本箱に入ったままのものも多い。


◆「のあ いちい」新作短編:『花びらが落ちる時』に続き、
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◆フロリダの空の下

2008-05-04 22:37:16 | 作品案内
◆「のあ いちい」新作短編:『花びらが落ちる時』に続き、
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◇『八月の光』フォークナー:毎日1ページずつ読み進める予定です。
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◆『創林社』 復刊特集ページ
『月の砂漠の歌』乃阿一葦著

☆『月の砂漠の歌』乃阿一葦著