被災、心と身体ーエコノミークラス症候群とPTSD
震災に突然おそわれると、身体と心に大きなダメージを受ける場合が多いのでは、と思います。
今回の地震では、日赤チームなどが活動をしていると思いますが、一個人としても日頃から覚えておきたいですね。
1995年の阪神大震災では、被災者の1割の人が、1年後も睡眠障害などの心の不調を訴えたと聞きます。
後になって恐怖体験が繰り返しよみがえるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ人も少なくないそうです。
しかし、専門知識を持たない人が心のケアを行うと、被災者を傷つけるおそれがあるといいますので注意したいですね。
話を真剣に聞いてもらうと心が軽くなる、と安易に考えらがちですが、海外の追跡調査で、こうした聞き取りが、逆にPTSDの患者を増やすことが分かったそうです。
米国の研究機関、国立PTSDセンターは、災害に遭った人すべてが話をしたがっているわけではない、と指摘しているそうです。
被災者が悩みを自然に話したくなった時に耳を傾ける。そして、うつ症状や不安感がひどい人には、治療につなげることが必要だという。ここでは熟練した専門家が必要ですね。
今回の巨大地震、津波を目の当たりにした当事者方たち。原発事故の恐怖を伝える報道・・。
直接体験しなかった人も、想像力を豊かにして思いやらないといけませんね。
・何があったか尋ねるなどして詳細を語らせることをしないようにすることが大切ですね。逆効果になりかねませんから。
一方、避難所3か所で調査した新潟大呼吸循環外科の榛沢(はんざわ)和彦助教によると、
足にむくみなどがある被災者の多くが、足の静脈に血の塊(血栓)ができていたことが、分かった、と。
足の静脈血栓は避難生活で出来やすく、肺の血管に血栓が流れてつまり、
呼吸困難などになる、エコノミークラス症候群=肺塞栓症、を引き起こすおそれがあるという。
榛沢助教が19、20の両日、宮城県登米、石巻両市、南三陸町の避難所で診察したところ、
・足のむくみやけががある
・車中泊を続けている
などの人に対して超音波機器で足の状態を調べたところ、
39人(平均69歳)中11人に、足の静脈に血栓ができていたという。
こまめな水分補給や屈伸などの運動、足の血流をよくする「弾性ストッキング」の着用などが有効だというが、
現状では、即実行できない状態のようですね。
少しでも快適な避難所が必要ですが、現実問題としてつらいところですね・・
皆さんは、どう思われますか??
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