ヤエヤマハナダカトンボは西表島の固有種のトンボです。
鼻が高く尾が翅より短いのが特徴で小笠原には近縁種のハナダカトンボがいます。
西表島の山奥の明るい枝沢に生息していて人目に触れることはほとんどありません。
今回はそんなヤエヤマハナダカトンボの観察記録を2回にわたって記します。
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ヤエヤマハナダカトンボ雄
2023年8月8日、西表島の浦内川の上流へヤエヤマハナダカトンボを探しに行きました。
9時出発の観光船に乗り軍艦岩まで30分、そこから遊歩道を歩いて目的地に向かいます。
途中、コナカハグロトンボやクロイワカワトンボのどを撮りながらゆっくりと進みます。
11時半にようやく目的の沢にたどり着き見ると雄が1頭枯れ枝に留まっていました。
前に来たときに確認していた産卵床の丸太もいい感じで濡れていています。
雄は落ち着いた様子でときどきコナカハグロトンボとバトルをしながら同じ枝先に留まります。
この日はドン曇りで光がなく撮影向きでも産卵向きでもなかったのですが、
とりあえず雄が1頭いて産卵床を見張っている状況に出会えて安心しました。
あとは太陽が差して雌がやって来るのをじっくり待つ感じになります。
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ヤエヤマハナダカトンボ雄
枝先に留まっている雄が移精行動をおこないました。
尾部の先端にある精子を腹部付属器に移す作業です。
雌の出現が期待されますが天気が悪く光がもないのでやや期待薄です。
ちなみに、コナカハグロトンボは石の上にもよく留まりますが、
ヤエヤマハナダカトンボは枝や葉にしか留まらない感じです。
産卵床の倒木にはときどき留まりますけどね。
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ヤエヤマハナダカトンボ雄
どうにも暇なので沢の上下に別の個体がいないか探してみました。
上流の暗い場所に雄が1頭いましたが産卵床は見当たりません。
しかも敏感な個体ですぐに上に上がってしまいます。
雌は2mぐらいのやや高い枝先や葉の上に留まることが多いのですが、
暗くて見通しが悪いので見つけることができませんでした。
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ヤエヤマハナダカトンボ雄
雌が来ないので雄を沢背景で撮ったり緑背景で撮ったりしながら遊びました。
結局、午後3時になり撤収の時間となりましたが雌は来ずで終了となりました。
この日は雌は来なかったものの狙いは間違いないはずです。
翌日もう一度ということでこの日は残念ながら終了となりました。
翌日、交尾・産卵の写真が撮れたので次回に載せます。
この日撮った脇役たちも載せておきます。
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コナカハグロトンボ
渓流での優占種でやたらにたくさんいました。
西表島に最初にヤエヤマハナダカトンボを撮りに来たとき、
この雌をハナダカ雌と間違えて嬉しそうに撮って後で間違いに気づいたのはいい思い出です。
コナカは尾のほうが長く、ハナダカは翅のほうが長いと覚えておくと雌も間違いません。
雄は見た目から個人的にチョコポッキーと呼んでいます。
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クロイワカワトンボ(シロオビカワトンボ)
特に暗い場所を好む感じで背景に溶け込んでよく見失います。
割と大きなカワトンボで近過ぎると画角いっぱいになってしまいます。
地味なのもあってなかなかいい感じで撮れないのが悩みどころです。
ストロボはやはりないほうがいいですね。
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