夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

人の心が解らない森喜朗・・・新国立競技場の異常

2015年07月18日 01時44分43秒 | 社会
 安倍晋三首相は17日午後、2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の建設計画見直しを正式に表明した。勿論本人の本意とは別だとは思いますが、これだけ支持率が落ちた現在自身の考えをごり押しする意味はないからです。そこで安倍首相は表明に先立ち、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相を首相官邸に呼び出した。その直後白紙撤回の表明となった。
 今回の件の責任者は森さんと下村博文文部科学大臣がメインだと思いますが、呼び出されたのは森さんだけ。これが何を意味しているかは誰が考えても歴然としています。それでも昨日のインタビューでは『国立競技場に反対している人たちは、戦略的に僕を一番の悪者にしようとしてるわけですね。』ですって。この人、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長ですよ!一番責任がある役職であること、そしてその役職がどんなものなのかがまったく解っていない白痴老人みたいな発言です。要は最初から逃げに徹するために白痴老人を演じたとしか言いようがありません。まるで極悪な犯人が裁判で精神異常のフリをしているのと同じです。もうこれだけでこの人は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長としての資質を欠いているのではないでしょうか?っていうか、人間として失格です。

 加えて『(新国立競技場のデザインを見たとき)私は当初からあんな生牡蠣をドロッと垂らしたようなデザインを見せられて「へーっ、こんなのは嫌だなあ」と思ったけどね…。』ですって。ザハ・ハディド氏が渾身の力で描いたデザインにこの言い方はないでしょ。もしそう思ったってこういうとき、森さんには相手を思いやる気持ちがないのでしょうか?人間的に馬鹿です。
 今回、膨大に膨れ上がった新国立競技場の総工費ですが、関係ゼネコンに対して森さんの中に“俺についてくれば美味しい思いが出来るよ”的な考えがあったための大盤振る舞いではないかと想像します。いままでの彼の行動を見ているとそういう人だからです。それを察知したゼネコンたちは“ではお言葉に甘えて”とどんどんと吹っ掛けて来たのではないでしょうか。これは森さんだけではなく、先日書いた「新国立競技場の異常」に掲載した有識者全員にも言えることですから全員に処分が必要でしょう。
 またどうしてこんな話になってしまったのかというと、どうも「国立霞ヶ丘競技場の八万人規模ナショナルスタジアムへの再整備等に向けて」という、2011年2月15日付けで発表された国会ラグビークラブが公表した文書に大きく影響されたようです。その一部を抜粋して紹介しますと
『日本のスポーツのレガシーとして未来へ継承し、平成三十一年(2019年)に開催するラグビーワールドカップ日本大会をはじめ、首都・東京で今後開催予定のだ大規模な国際競技大会のメインスタジアムとして活用するべく、国立霞ヶ丘競技場を八万人規模のナショナルスタジアムとするなど、明治神宮外苑地区の都市計画や周辺整備を含めて早急に検討を行い一帯のスポーツ施設を再整備すべきである。』(国会ラグビークラブ顧問 森喜朗  会長 中谷元)
規模などの要因から、これがベースとなった事に間違いはなさそうです。
ラグビーにも沢山の会があるのですが、その中でこの新国立競技場の建設に大きく関与しているだろう組織はラグビー・ワールドカップ議員連盟です。その面々を見てみると

 最高顧問:森喜朗
 顧問:横路孝弘、江田五月、安倍晋三、麻生太郎
 会長:町村信孝
 会長代理:中谷元
 副会長:河村建夫、木義明、井上義久、園田博之、浅尾慶一郎、穀田恵二、下地幹郎
 幹事長:遠藤利明
 幹事:北村誠吾、馳浩、武田良太、松山政司、吉田博美、松下新平、礒崎陽輔、佐藤信秋、笠浩史、平野達男、富田茂之、柿沢未途、宮本岳志
 事務局長:中谷真一
 事務局次長:西村正美、濱村進

とのことです。
ここまで書けばすでにお分りと思いますが、こんな国会議員だらけの組織が関与したら今回の設立関係者は、森さん署名の上記の文書をも納得させるだけの物を作らにゃイカンと思うのは当然です。特に新国立競技場の建設主体である日本スポーツ振興センター(JSC:日本スポーツ振興センター)は文部科学省の天下り先としても有名な団体です。文部科学大臣の下村博文氏が東京オリンピック・パラリンピック担当大臣も兼任していることからその気持ちは尚更強いものとなったでしょう。で、ここから脱線劇がはじまったのだと思われます。
 このように総ての人が東京五輪・パラリンピック組織委員会会長であり、事の発端を作ったラグビー・ワールドカップ議員連盟の最高顧問である森氏に今後でかい顔が出来るように動いて来たわけです。そういう温床でいままで来ていた事が分からないはずはありません(もしあったら本当の馬鹿です)。それが問題が発覚して来て自分の立場が危うくなると完全なる逃げ口上&責任のはぐらかし。ここで森さんに聞きたいです。『生きてるのが辛くないですか?』って。ここで平気だなんて答えられるようだったらお孫さんに告げ口しちゃいますよ(笑。

冗談はさておき、一番の問題はその金額の変遷です。麻生さんが言われるとおり、民主党政権時代にスタートを切ったこの計画ですが、当初(民主党政権時代)は1,300億程度でやろうとして来たのが、政権が自民党になってしばらくしたら一気にその金額が跳ね上がったのです。材料の高騰、人件費の増大、消費税増税などによって跳ね上がったと言われていますが、どれをとっても倍にはならないでしょう。要は「コンクリートから人へ」をスローガンにしていた民主党の時はあまりこういうところにお金を継ぎ込むことをよしとしなかったのです。ところが自民党政権になって税金を湯水のように使えるようになったのですから(自民党という政党はそういう党です)、業者や関係者はここぞとばかりに頑張ったのです。その結果がこれだということです。自民党は古くから税金を私物的に使う党ですからこれからも国民はしっかりと見張っていなければなりません。

 誰が責任を取るのか?責任の所在は明らかではありませんが、少なくとも森さん、文部科学大臣の下村博文氏をはじめ、有識者会議のメンバー全員に対して人選を変更するのがものの道理です。また、このBlogでも先日「一旦決めたら変更は不可能なのでしょうか?」と前回書いた所ですが、菅義偉官房長官は2015年7月8日の記者会見で、総工費が「2520億円」となったことに関し、現行のデザインについて「変更は我が国の国際的信用を失墜しかねない」と発言しています。つまり、あの時点では国際的信用を失うので変更しないと明言していたのです。これは森さんのことを考えての発言だと思いますが、記者会見での発言ですから個人的な意見を述べる場ではありません。あくまでも政府の意向を伝えるだけの役です。それが今回の白紙撤回となったのですからあの発言はあくまでも菅義偉の希望的見解であって菅義偉官房長官としての発言ではありません。公私混同もはなはだしいです。自分の意見がさも政府の意見であるように発する事は犯罪に近い(もしくは犯罪そのもの)だと思います。国民に嘘の報告をしたのですからその責任もあるでしょう。よって菅義偉官房長官も更迭する必要があるでしょう。最低でもこのくらいはやらないと今回の収集はつかないと思います。

 それと、安倍首相にあっては、もしできましたら安保法も撤回してくれたら嬉しいです。

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