夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

久し振りに

2017年08月17日 21時55分36秒 | 釣り全般
渓流釣りの友達が他界してからどうしても渓流に足が向きません。
僕のお気に入りの竿は彼が監修したものですし、タモ網も餌入れも彼が自作したものをプレゼントしてくれた物。釣り場にしたって、僕が好きな場所はほとんど彼に教えていますので何処に行っても彼の姿が浮かんでしまうのです。そのたびに目頭が熱くなり視界が悪くなって釣りどころではなくなってしまいます。まだ彼の影が僕の脳内を占拠しているうちはこの状態が続くでしょう。正直言って辛いです。僕がいくら悲しんでも彼は喜ばないでしょう。彼が逝く前のように真剣に、かつ楽しく渓流釣りを楽しむ事を彼が望んでいることは解っているのです。しかし、この気持ちはどうにもなりません。この悲しみはどんな素敵な言葉をいただいてもなかなか克服できる物ではありません。唯一克服できるのは時間です。今は彼を思い出すたびに辛く思ってしまいますが、あと10年もすればきっといい思い出に変わっているはずです。早くそうなれる事をきっと彼は望んでいるでしょう。だから一日も早くあの頃に戻らないと。。。

とはいうものの、今日も渓に足は向かず、久し振りに淡水の大物釣りに行って来ました。この釣りも彼は竿のテストに使おうとしていて、彼の病気が良くなった暁には彼を案内して喜んでもらう予定でいました。延べ竿でこれを釣ろうって言うのですからほとんど狂気の沙汰としか言いようがありません。でも、アラスカでキングサーモンなどと対峙して来た彼ですから、僕のガイドさえ良ければきっと釣ってくれるおのと信じていました。そんな釣りですからこの釣りとて両手を広げて楽しめるわけではありません。でもそれでも渓流よりはいいです。そこで今日行ってみたのです。

実は、こないだの日曜日にも夕方の一時、竿を出してみたのです。しかしおりからの雨でポイントは濁流&大増水。釣り場に着いた瞬間に諦めの気持ちがして、よほど竿を出さずに帰ろうかと思ったのですが、折角来たのですからやってみましょうということで竿を出してみました。結局、何の収穫もなかったのですが、一匹だけその姿を見つけていたのです。そして今日はそいつに狙いを絞って出かけてみました。やはり夕刻のわずかな股間だけです。しかし僕の仕掛けは空を切るばかり。そして今日もダメだった。この増水じゃーしょうがない。と釣りに理由付けして最後の一投。プカプカと流れ行く餌にちょっとはなれたところから三角波が!釣り場が浅いのでこの手の大きな魚が動くと波が立つのです。そしてその波が僕の餌に襲い掛かりました。その後は順調に竿を捌いて一丁上がり。

107㎝。15.05Kg。それほど大きいというほどの魚ではありませんが、今時分の草魚はとても強いです。なかなか上がって来てくれません。思いっきり楽しめました。

とはいうものの、やはり魚が喰い付くまでの時間、彼がテストに来たらここに立って竿を出して、また
歩いて他の場所に行ったりする彼の後姿が見えるようで、渓流ほどではありませんがやはりまだ以前のように普通に釣りを楽しめる感じではありません。

でも一応釣れたので更新しておきます。