美術館にアートを贈る会

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市民と美術館の新しい関係の構築をめざしています。

第6弾寄贈プロジェクト・キックオフイベント(4/24) 要旨

2022-05-01 17:06:04 | Weblog

美術館にアートを贈る会・第6弾寄贈プロジェクト
「山村幸則さんの《芦屋体操第一、第二》を美術館に贈ろう」キックオフイベント(要旨)

 

 日 時:2022年4月24日(日)10:30〜12:00
 場 所:芦屋神社 参集殿
 参加者:37名(うち子供5名)
 配布資料:第6弾寄贈プロジェクトフライヤー
      日本経済新聞4/10文化時評欄コピー

 

 

1 挨拶


★ 佐野理事長による挨拶:

「第6弾をようやくスタートすることができました。美術館とアーティストと市民がそれぞれ相互理解を深め、実現までのプロセスを楽しんでほしい」

★ 芦屋神社の山西康司宮司によるご挨拶:

「この作品は約10年前にこの境内で撮影されましたが、そのときも面白いなと拝見していたことを思い出しています。この作品は視覚だけでなく五感を使った作品なので多くの人に親しまれるのではないでしょうか。背景に映っている芦屋の風景が100年200年先もアーカイブとして伝えられ、貴重なアートとして長くみなさんに愛されることを期待しています」

 

2 美術家・山村幸則さんから命を受けた「黒松の妖精」によるお話

 山村幸則さんは今朝までポンポンづくりに励んでいたので、レクチャーを任せられた黒松の妖精がお話をしてくれました。

 (撮影:山口順二)

★芦屋体操第一について

  • 2012年、芦屋市立美術博物館の展覧会「アートピクニック2 呼吸する美術」に呼ばれて参加することになったことがきっかけ。
  • 山村さんは、出来上がった作品を持っていくという方法ではなく、まず美術館や芦屋を訪れて、そこはどういうところかリサーチするところから始まる。歴史史料も調べた。
  • まずは学芸員の大槻晃実さんといっしょに芦屋川沿いを歩き、ちょうど桜が満開の時期だったので、強風が吹くたびに花びらが散り、それを追いかけるように行くと河口までたどりついた。その浜辺ではゆったりとした時間が流れていて、体操をしている人もいた。
  • 花粉の時期でもあり、周りは黄色くなるほどの花粉が飛んでいた。そこから「かふん、かふん、じゅふん、じゅふん」というフレーズが浮かんだ。
  • ある日、松の木に右足を沿わせてみて、自分が黒松になれないかと思い始める。せっかくなので、芦屋市立美術博物館の中に生育している松の木の皮をトレースして黒松の皮膚を制作した。


  • 大槻学芸員からのひとこと「子供といっしょにやってみたらどうですか?」から、ファミリーツリーというイメージで、息子を登場させ家族で練習を重ねた。
  • 芦屋体操第一は、あくびから始まり、花粉・受粉、元気なポーズ、横曲げ、枝と根を踏ん張る、枝・幹の回転、寝付きを見て空を見上げる、時間・歴史、成長、跳躍、枝先枝先、最後は木の深呼吸で終わる12の動きで成り立っている。
  • 作曲は奥さん。国民的体操のラジオ体操第一を調査してみると、伴奏はピアノで、1分間に心拍数が約70拍のゆったり心地よくつながっていく構成になっているのがわかった。大切なのは「間」。体操は「間」と「間」をつなぐもの。それらを踏まえて作曲している。
  • 映像の中には、父親や母親も登場する。

★芦屋体操第二について

  • 2016年に、ある展覧会で”はにわ”を見た途端、これはどう見ても、古墳時代から人々は体操をしていたのではないかと確信した。歴史的なものを感じたので、この風景も歴史的な史料になるのではないかと考え、撮影場所を探しながら撮影を進めた。
  • 第二には娘が登場し、女性の動きも意識しながら奥さんと練習を昼夜問わず重ねた。第二は複雑な動きになっている。特徴的なのは、2人が組みになって行う、時間軸で回ったりハートマークを作ったりする体操を取り入れたこと。
  • ギャラリーあしやシューレで開催した展覧会では、実際の松の木をお借りして会場内に設置し、お松見と題して、松を愛でるイベントも行った。

 

3 体操を実践

 椅子を片付け、参加者全員が緑のポンポンを手にいざ体操の実践へ。

 映像を見ながら、黒松の妖精の指示にしたがって、芦屋体操第一と第二を2回練習して、最後に本番として、第一を1回行いました。「3年ぶりに体操しました」という感想もいただいたりしました。

 

4 事務局より

 雨が降って足元が悪い中、たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。芦屋神社さんのご厚意のもと参集殿内で体操をすることができました。皆さんが緑のポンポンを手にした途端にテンションがあがって、元気よく体操をされている姿を見て、体操という共通体験が皆の気持ちをつないでいくような気がしました。

(ポンポンの種と発芽)

 山村幸則さんが、小さな「ポンポンの種(ドローイングと作家直筆サイン付き)」をご寄付へのお礼品としてサプライズで作ってきて下さって感激。山村幸則さんの熱い思いとともに、皆さんと一緒に育ててまいります。芦屋の魅力を発掘、発見、伝承できればと願っています。これからご協力とご支援をよろしくお願い申し上げます。

美術館にアートを贈る会 第6弾プロジェクトページ
http://www.art-okuru.org/project/index.html

動画限定公開中!
https://youtu.be/stfBFCDuZjk

 


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