美術館にアートを贈る会

アートが大好きな私たちは、
市民と美術館の新しい関係の構築をめざしています。

第3弾寄贈プロジェクトの作品贈呈式

2011-04-05 14:07:23 | Weblog
2011年4月2日、滋賀県立近代美術館にて第3弾寄贈プロジェクト作品作家の伊庭靖子さんの出席のもと贈呈式を行わせていただきました。
贈る会理事長の佐野吉彦さんより、美術館館長の秋山茂樹さんに、贈呈作品目録と寄贈者名簿をお手渡しさせていただきました。


佐野理事長からは「かわいい娘を嫁にやるような気分。この作品は人と人、人とモノの関係者を考えさせるもので、何より作品に強さがある。東日本大震災のいま、人と人がどう出会うのか、向かい合うのかを考える、こういう時期だからこそ意義がある」と挨拶がありました。
秋山館長は短期間でこの募金活動が達成されたことにお礼を述べられ、この作品をこれから大切に保管し、より多くの人に見てもらえるようにすると語られました。
作者の伊庭さん自身は「このuntitledは3点いっしょでないと意味がないと思っていたし、コレクションされるのであればこの美術館しかないと思っていたので、この活動に感謝し、そしてこの活動をこれからも広げてほしいと願っている」と感謝とエールを送ってくださいました。


贈呈式のあと、特別に地下に展示された作品「untitled」を改めて鑑賞。参加者は静謐な筆致に見入りました。
今回の寄贈作品は、2007年に滋賀県立近代美術館で開催された「ダイアローグ コレクション活用術vol.2」のために制作された作品で、同館のコレクションである人間国宝清水卯一さんの陶芸作品をモチーフに作成されたものです。募金活動を始めてから1年半で目標額を達成。みなさまのご協力に心から感謝申し上げます。

最後に、贈る会の副理事長の田中恒子さんよりの力強い挨拶で締めました。「心に傷を負ったとき、本物のアートに触れると力をもらう。市民と美術館の間に作品があって、そのつながり方の模索をしている活動をこれからも応援してほしい」。

さて、次のプロジェクトは?