美術館にアートを贈る会

アートが大好きな私たちは、
市民と美術館の新しい関係の構築をめざしています。

アートシーンのいま

2008-09-23 20:34:02 | Weblog
前号記事でご紹介した東京FM局「アートシーンのいま」で紹介されたもの(住吉智恵さん文章)をそのまま転載しますね。
東京でも同じような主旨で「Open Museum Project」というのがスタートしたそうです。



▲美術館にアートを贈る会 @大阪
ひと言でいえば、アートを愛する人たちが、みんなで選んだアート作品を、お金を出し合って買って、所蔵にふさわしい美術館に寄贈しましょう、という活動。

言い出しっぺは、大阪のアートコートギャラリーの女主人、八木光恵さん。
彼女は以前ご主人の仕事の関係でアメリカに住んでいたことがあるのですが、そのとき地元の大学でアート・マネジメントを学び、大学附属の美術館でインターンをした経験があるそうです。
そこで八木さんはアメリカの美術館がいかに市民に支えられ、市民のためのサービスというスピリットを忘れず、そして市民のサポートを得るために努力しているかを目の当たりにしました。
その後2002年に帰国してからは、アメリカで学んだノウハウを日本の風土に合わせながら、美術館と市民をつなぐ、新たな日本独自のシステム作りが出来ないか、と模索していました。

そんな八木さんが大阪にオープンしたアートコートギャラリーで2004年に企画したグループ展に、サウンドアートで知られる作家、藤本由紀夫さんが、手回しオルゴールを使ったシリーズの最初の作品を出展しました。
「HORIZONTAL MUSIC」 1986年発表の処女作です。
18個の木製オルゴールユニットが耳の高さに設置され、一音ずつ順に音を奏でていくというもの。
毎回違った組み合わせとなり、無限の音楽が水平線上に出現します。
これは処女作であるばかりか大変クオリティの高い作品で、あきらかに「ミュージアム・ピース」となるべき作品。
八木さんはこの優れた作品を何とかして美術館のコレクションに加えてほしい、と考えました。
そこでさっそくこのプロジェクトを「美術館にアートを贈る会」の活動の第一弾とすることに。
藤本さんは関西をベースにしながら、国際的にもたいへん熱心なファンが多い作家。
2003年にはヴェネチアビエンナーレの日本代表のひとりにも選ばれていますし、今年になってMOTのコレクションにも入りました。
藤本さんを支持するコレクターやキュレーター、評論家など発起人数名が主旨に賛同して集まり、彼らの声かけによって70名の出資と協力を得て、2006年3月に西宮市大谷記念美術館に寄贈が実現しました。

今後の活動としては現在、プロジェクト第二弾を実施中。
プロジェクト会員も募集中です。協賛金は一口5000円から、敷居は決して高くありませんよ。
和歌山県立近代美術館で開催された『森のなかで』展出展作のなかから栗田宏一「ソイル・ライブラリー/和歌山」を寄贈作品に選定。
続く、第三弾プロジェクト選定のための勉強会やイベントも公開予定。
アーティストのレクチャーや、コレクターのお宅訪問「アートな遠足」、美術館のバックヤードツアーなど、積極的に活動しています。

このプロジェクトでもっとも興味を惹かれる部分は、どの作家の、どの作品を選定するか、という協議のプロセス。
そこに参画するということはイコール、何十年、何百年先の時代の人々の目に触れるアートを決めること。
つまり美術史の一端をつくること、文化の担い手の一人となること、と言ってしまっても言い過ぎではないと思います。

東京のFM局で紹介されました。

2008-09-14 18:49:47 | Weblog
★このたび「美術館にアートを贈る会」の事務局を担当させていただくことになりました奥村恵美子です。このブログのリーダーとして頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

私自身は美術関係者ではありませんがアートが大好きな一人です。ヨーロッパに行きますと邸宅を美術館にしているところをゆっくりと見て回るのが好きです。また私は映像制作者なので、いま制作中の映画「MATSUTANI」シリーズの撮影場所として、美術館やギャラリーに出向くことが多くなっています。

このブログには、会の活動に関係していることや興味深いアートシーンについて随時アップしていきます。

まずは先日、東京のFM局で会の活動が紹介されたことをお知らせします。
アートコートギャラリーのオーナー八木さんが東京からメールでインタビューを受けられたそうです。

http://www.j-wave.co.jp/original/rendezvous/
この水曜日のコーナーで、9月3日号です。
どうぞご覧くださいませ。