有田芳生の『酔醒漫録』

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

地下鉄での乱闘騒ぎ

2008-12-12 05:47:38 | 随感

 12月11日(木)081211_13370001 朝の有楽町線。立ったままガルブレイスの本を読んでいた。ふと見れば「お年寄り席」に、背広を着たおそらく40代の男性が座っていた。カバンは座席の横。となり駅で高齢男性がそこに座った。そのカバンが邪魔だったのだろう。何かを言った。そこで「このヤロー!」の罵声とともに男が高齢男性につかみかかった。そこで驚くべきシーン。40代とおぼしき男性を持ち上げた高齢男性。座席の後ろの窓上方まで身体が浮かんだ男は眼を見開き驚いた顔つきになっている。持ち上げられた男は体重をかけてのしかかった。まさにプロレス。まさに一瞬の出来事だ。私をふくめて「やめろ」と止めにかかった。身体を放した2人。乱暴狼藉背広男はもとの席で気まずげな顔つきで眼をつぶる。高齢男性は私の前に。「離れた方がいいですよ」と言ったところ「いいんです」としわくちゃになったスポーツ紙を読みはじめた。何ら動じることがないことに驚く。いったいどういうお仕事だったんだろうか。人間的感性の鈍磨はギスギスした社会を進行させる。経済危機がそこにまとわりついているのだろう。平河町のヘッドオフィスで役員会。文藝春秋で石井謙一郎記者と情報交換。草野仁事務所で久方ぶりに草野さんと雑談、相談。表参道のジムで泳ぐ。都はるみさんから電話あり。来春には新曲が出るそうだ。神保町の東京堂書店。佐野衛店長と四方山話。小林信彦さんの『〈後期高齢者〉の生活と意見』(文春文庫)、つげ義春さんの『李さん一家 海辺の叙景』(ちくま文庫)を入手。佐野さんに言われた。「酒で身体を壊してもいいですけど、仕事で壊したら恥ずかしいですよ」。これは名言か。