まずは府中牝馬S。
勝ったのは、モーリス産駒の5歳牝馬ディヴィーナ。好スタートから引っかかり気味に先頭へ。そのまま宥めながらの逃げを選択。前半1000mのラップは1分0秒0と、ユッタリしたペースで流れる。直線に入るとスピードを加速、後続をなかなか寄せ付けません。残り200mのところから、ジャスタウェイ産駒ルージュエヴァイユとオルフェーヴル産駒ライラックの追撃を受けますが、これをハナ差凌いで勝利。良の勝ちタイムは1分46秒1。2着には、最後方から追い込んできたルージュエヴァイユ、クビ差の3着には、4番手から差してきたライラック、さらにクビ差の4着には、後方から追い込んだフィアスプライド。
勝ったディヴィーナは、嬉しい重賞初勝利。モーリス×ヴィルシーナの良血娘が、ようやく5歳になって重賞を獲りました。佐々木オーナーも喜んでいると思います。今回はMデムーロ騎手の思い切った判断が功を奏しましたが、本番のエリザベス女王杯でも、引っかかる癖が出そうで心配。
2着のルージュエヴァイユは、スローペースを最後方から2着まで迫まりました。内容的には最も強いレースをしたのはこの馬。本番ではむしろ、この馬の方が面白そう。
そしてGⅠ秋華賞。
勝ったのは、単勝倍率1.1倍の1番人気、ドゥラメンテ産駒リバティアイランド。好スタートから6番手の外を選択。逃げたコナコーストの前半1000mのラップは1分1秒9と、稍重にしてもスローペース。リバティアイランドはスローペースを踏まえ、4コーナー手前から早めに動いて、直線ではすぐに先頭に立ち、そこからスパートを開始、後続を突き放します。大外からルーラーシップ産駒マスクトディーヴァが鋭く迫りますが、これを1馬身差に抑えて完勝。稍重の勝ちタイムは2分1秒1。2着マスクトディーヴァから2馬身1/2差の3着には、3番手からハーツクライ産駒ハーパー、ハナ差の4着には、中団から差してきたドゥーラ、クビ差の5着には、後方から追い込んできたモリアーナ。
勝ったリバティアイランドは、これで史上7頭目の牝馬三冠を達成。しかも、安全運転での勝ち方で、同世代同士では圧倒的な力の差を見せてくれました。今後はジャパンカップに向かうと思いますが、王者イクイノックスとは4㎏の負担重量差がありますので、大きなチャンスだと思います。
2着のマスクトディーヴァは、直線で前が塞がり、残り200mだけで勝ち馬に1馬身差まで迫りました。現時点で世代NO.2はこの馬と言って良いでしょう。3着ハーパーは、前々の位置から上手いレース運びが出来ました。4着ドゥーラは、外を回して距離を損した分が3着馬との差。地力は示しています。