2020年度が本日で終了いたします。昨年の今頃は、世界の株式マーケットも悲観が支配していて、年度初めは、かなり低い水準からのスタートでした。その後、先進国は何回ものロックダウンを経験して、今でも欧米の多くの人々が不自由な生活を余儀なくされています。ここへ来て、アメリカはワクチン接種率が25%に達して、ようやく人々の活動が緩和されてきてはいるようですが、それでも、経済活動は未だに大きな制約を受けています。
一方、アジア諸国は、もちろん、普段とは異なる生活を余儀なくされてはいますが、普通の経済は巡航速度で動き続けております。とは言え、飲食業やイベント業、あるいは旅行・空運・鉄道といった皆さんは、大変な思いを続けられています。業種により、状況に大きな差が発生している状況。
その中で、最も違和感があるのが、お隣の中国。上海や北京では、夜の宴会も自由、またカラオケも自由という状況で、世界の中でも、アジアの中でも、唯一、全く異なった世界になっています。世界で最も早くコロナ禍から脱する国になると思いますし、アフターコロナの世界経済を牽引する存在になるのでしょう。まるで、リーマンショック後の世界経済を牽引したことと、同じ歴史を再現するように。
もう一つ違和感があるのが、中国製ワクチンの優秀なこと。そして、まるで、この状況下になれば、最も世界から求められる製品を、大量に中国が保有していることにも違和感。ちなみに、テストなしに認可されたロシア製のワクチンが、世界一早く導入されていましたが、それも、ひょっとしたら、中国から密かに生産プロセスを教えてもらっていたのでは‥などと考えてしまいます。
欧米各国は、この状況下で株価がクラッシュなどしようものならば、それこそ中国の思う壺になるのを避けようと、バブルの発生には目をつぶって、超金融緩和を、ここから2年は止めないと宣言しました(米FRB)。その影響もあって、NYダウは史上最高値を更新中であり、実体経済を横に置いておいて、「資本主義⇔民主主義」の灯を消さないように、必死で株価を支え続けております。
さて、明日からスタートする2021年度は、民主主義の再生の始まりなのか? それとも、終わりの始まりなのか?
どう見ても、ここまま行けば、中国の国家資本主義の勝利に思えます。ちなみに、私は、けして生来の悲観論者などではありませんので‥。悪しからず。