金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【安田記念展望】 日本のマイル路線が手薄と見られた? 香港最強馬が府中マイルGⅠに参戦!

2024-05-31 02:16:50 | 競馬

 

 日本ダービーが終了して、早くも関心は来年のクラシックを見据えた2歳戦へ! となりそうですが、ちょっと今年は様子が異なります。何と言っても、週末の安田記念(GⅠ)には、香港の最強馬ロマンチックウォリアーと2023年香港マイル2着のヴォイッジバブルの2頭が参戦してきます。

 

 世界の競馬情勢を見るに、芝1600m~2400mの世界は今や日本の馬が最強と見られており、日本の有力馬が、ドバイへ、香港へ、あるいは欧州か米国へと遠征して、芝のGⅠレースで大活躍をしている状況しかし、逆に欧州・米国・豪州・香港などから、日本のGⅠレースへ遠征してくる馬は、この10~15年、非常に珍しくなってしまいました

 それは外国馬が、日本馬のホームグラウンドでは全く勝てなくなってしまったから。わざわざ長距離遠征をしても勝てないと思ったら、当然ながらもう来ませんよね。

 

 ところが、今年の高松宮記念では、香港のビクターザウィナーが抜群のスピードで3着に粘り込み、あわや勝利かという走りを見せてくれました。これがトリガーという訳ではありませんが、安田記念では、香港の2000m路線のNO.1ホース、すなわち香港最強馬であるロマンチックウォリアーが参戦してきます。

 このロマンチックウォリアーは香港の6歳騙馬で、過去に香港カップ(GⅠ)2連勝、QE2世カップ(GⅠ)3連勝のほか、豪州の伝統GⅠであるコックスプレートにも勝っている芝2000mの世界的名馬。芝2000mのチャンピオンホースが府中マイルでどうかという面はありますが、府中マイルはもともと芝1800m~2000mもこなせる馬が好走するコースですので、問題はないと思われます。

 またもう1頭のヴォイッジバブルも、香港マイル2着の実績がある5歳騙馬で、今後の香港マイル路線や2000m路線で覚醒しそうな強豪です。明らかに、香港競馬のエース格2頭によって、日本競馬の象徴的なチャンピオンコース=府中マイルを征服しようとする挑戦的試み。香港競馬サークルの意気込みを感じさせる遠征であります。

 

 迎え撃つ日本馬は、GⅠ馬の5歳牡馬セリフォス、5歳牝馬ナミュールのほか、GⅠレース常連組である6歳牡馬ソウルラッシュ

 かつて、グランアレグリアやインディチャンプ、アーモンドアイなどが犇めいていた頃に比べると、日本のマイル路線がやや手薄になったと思われているのかもしれません。

 

 久しぶりに世界のトップホースが来日して、それを日本馬が迎え撃つ構図の安田記念。

 台風の影響などで馬場の悪化が心配ですが、せっかくなので良好な馬場状態での「日香決戦」を期待したいところ。

 大注目の安田記念。スタートは6月2日(日)の15時40分。注目致しましょう!

 

 

 


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【日本ダービーが終わると・・】 2歳戦が始まり、また来年の日本ダービーを見届けたくなる!

2024-05-30 04:16:46 | 競馬

 

 第91回 東京優駿=日本ダービーが終わり、今週末から新世代の2歳戦が始まります

 

 正直言ってダービーが終わると、この上ない「脱力感」に襲われてしまうのですが、週明けに「週刊 競馬ブック」あるいは「週刊 Gallop」を購入すると、新世代の新馬戦コーナーのページについ目が行ってしまい、また来年のダービー馬、オークス馬を誰よりも早く見つけるのだ!という強い野心に駆られて、前のめりになっていくのが例年のワタクシの姿。

 特に第1週~第2週の東京開催や阪神開催(今年は京都開催)に出てくる2歳勢の中には、POGでも評判になっている将来のクラシック候補、GⅠ候補が目白押しでありますから、この2歳戦を見始めてしまうと、やはり来年のダービー、オークスまで見届けよう!と気持ちに切り替わって参ります。

 

 ご案内のとおり、自分は昨年の秋に「間質性肺炎」という厄介な肺の病気を宣告されてしまったので、いつ病気が急速に悪化して、呼吸器機能を失ってしまってもおかしくない状況におります。そのために、自分なりにそうなった時の覚悟を決めたり、さまざまな「終活」を始めて家族になるべく迷惑をかけないようにと準備をしています。

 そんな自分ではありますが、今週末から始まる「2歳戦」を見始めてしまうと、

 

 何とか、来年のダービーを見届けるまでは生きていたい

 

 と思ってしまうのであります。

 特に、2歳戦の中で「ディープインパクト級」「アーモンドアイ級」「コントレイル級」「イクイノックス級」のようなキラキラした原石を見つけてしまった場合には、もう絶対ダービー見るまで死ねない! ということになる。

 

 日本ダービーやオークスには、そう思いたくなるくらい、本当に不思議な魅力が溢れているのであります。

 今週末から、またまた凄い新馬戦が始まります。

 特に6月7月デビューの馬の中に「GⅠ馬の原石」が数多く存在します。そしてそれは、けして勝ち馬だけでなく、2着や3着、場合によっては、着外に終わった馬の中にも「原石」が存在するのが6月7月の新馬戦の醍醐味。ぜひご注目を!

 

 


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【続報】 退院後の「もなか姫」の状況です・・

2024-05-29 02:02:38 | 

 

 5月20日(月)に府中の緊急医療センターから退院した、もなか姫の状況をお伝えします。

 

 日曜日の全身麻酔の影響で、しばらくはグッタリした感じが続きましたが、自宅に帰ったあとは、ようやくユックリと眠れるようになったようで、自分の寝床の段ボール箱で静かにしています。

 また水分補給と栄養補給が途切れてしまうと、猫は3日4日くらいで動けなくなってしまうので、もなか姫が好んで食する「スープ系」のフードを用意して、少しずつでも摂取するように促しています。食欲を増進させる薬の効果もあって、少しずつですが食事を摂るようになっています。

 前回も申し上げたように、少しでも長く「もなか姫が大好きなママと一緒に居られる時間」を作れるように努めるだけであります。

 

 

 ところで、今回つくづく感じたのが、「膵臓がん」の自覚症状の無さであります。

 そもそも、もなか姫の様子が変になったのが、5月9日(木)の朝早朝の2時3時までは、いつもの固形食を美味しそうに食べていたのをワタクシは目撃しているので、その数時間あとから容体が急変し始めました。おそらく、もなか姫にしても、直前までは殆ど「自覚症状」がなかったのではないでしょうか。

 

 自分の身近なところでも、昨年膵臓がんで亡くなった2年上の先輩は、「膵臓がんステージ4」と診断されるまで自覚症状がなかったそうです。昨年末に亡くなられたメガバンクトップの方も、同じく「膵臓がんステージ4」と診断させるまで全く気付かなかったとお聞きしました。そして、通常の人間ドックの検査項目では、膵臓がんの発生も、その進行もまず捉えられないとのこと。

 すなわち、血液検査・尿検査の結果では現れにくく、超音波検査でも極めて見つかりにくい病気らしい。今回のもなか姫のケースでは、全身のCT検査(動物の場合は全身麻酔が必要になるため、普通時の検査では選択されない)をやってもらって、ようやく発見できたように、人間の場合でも「全身MRI検査」「全身CT検査」あるいは「腹部MRI検査」「腹部CT検査」などのオプション検査を追加しないとまず発見できないようです。

 

 膵臓がんや胆管がんは、唯でさえ治療方法が確立しておらず、少なくとも「早期発見」をしなければ、対処する術もない病気です。自らの変化に敏感な猫や犬ですら、末期にならないと自覚症状が出ないのですから非常に厄介であります。

 

 少なくとも末期に至って「あまり苦しまなくても良い選択肢があること」を望むというのが、今のワタクシの心境であります。

 

 


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【2021年生まれ 世代別サイヤーランキング】 最終結果 種牡馬キズナが初の栄冠!

2024-05-28 02:00:57 | 競馬

 

 表題の「2021年生まれ 世代別サイヤーランキング」とは、大激戦だった2023年のJRA2歳リーディングサイヤー争いの続きであります。すなわち、昨年のダービー翌週から始まるJRA新馬戦から、今年のダービー当日までの3歳戦すべてにおける種牡馬成績ランキングを指します。

 「世代別サイヤーランキング」は、産駒一世代だけの種牡馬ランキングなので、ベテランの種牡馬も、新種牡馬も、基本は同じ条件での比較になります。今後の種牡馬トレンドを見ていく上、旬な指標になるもの。

 

 日本ダービーが終わり、本日はいよいよ最終結果の報告です。 

 

 2021年生まれ 世代別サイヤーランキング(2024年5月26日時点)の最終結果は以下のとおり確定いたしました!

 

1位 キズナ           勝利数79勝 AEI 2.48 賞金16億31百万円

2 エピファネイア       勝利数58 AEI 2.34 賞金14億41百万円

3 スワーヴリチャード     勝利数36勝 AEI 2.41 賞金07億81百万円

4位 モーリス          勝利数44勝 AEI 1.63 賞金06億57百万円

5位 ロードカナロア       勝利数50勝 AEI 1.47 賞金06億47百万円

6位 ドルフォン         勝利数39勝 AEI 1.16 賞金05億54百万円

7位 ダイワメジャー       勝利数20勝 AEI 2.03 賞金05億44百万円

8位 リアルスティール      勝利数44勝 AEI 1.40 賞金05億44百万円

9位 ドゥラメンテ        勝利数33勝 AEI 1.12 賞金04億91百万円

10  ブリックスアンドモルタル   勝利数33勝 AEI 1.04 賞金04億56百万円

11  ハービンジャー        勝利数18勝 AEI 1.68 賞金04億36百万円

12位  レイデオロ          勝利数30勝 AEI 0.86 賞金04億23百万円

13位  ニューイヤーズデイ      勝利数38勝 AEI 1.14 賞金04億23百万円

14  パレスマリス         勝利数08勝 AEI14.59  賞金04億05百万円

15  ルーラーシップ        勝利数35勝 AEI 1.36 賞金04億02百万円

16位  ゴールドシップ        勝利数21勝 AEI 1.20 賞金03億44百万円

17  マジェスティックウォリアー  勝利数25勝 AEI 0.87 賞金03億21百万円

18位  リオンディーズ        勝利数15勝 AEI 0.81 賞金02億88百万円

19  シニスターミニスター     勝利数24勝 AEI 1.20 賞金02億77百万円

20位  デクラレーションオブウォー  勝利数16勝 AEI 0.82 賞金02億76百万円

 

 

 

 「2023年の2歳リーディングサイヤー」争いでは最後の最後で、キズナがエピファネイアを大逆転で破りましたが、2024年5月26日までの「2021年生まれ 世代別サイヤーランキング」最終結果でも、ラストの日本ダービーまで、キズナとエピファネイアの大激闘が続きました。

 

 第1位キズナ。順調に勝ち数を79勝まで伸ばすとともに、ついに念願の3歳クラシック制覇を実現しました。ジャスティンミラノが皐月賞を制覇。そしてダービーも2着。またライトバックが桜花賞3着とオークス3着。その他でも、クイーンズウォークのクイーンSジャスティンミラノの共同通信杯シックスペンスのスプリングSジューンテイクの京都新聞杯の重賞制覇があり、獲得賞金は16億円超となって、第2位のエピファネイアに1億9千万円の差をつけて完勝となりました。ここをきっかけに、種牡馬キズナは、ディープインパクトおよびキングカメハメハの跡を継ぐ大種牡馬の道へ飛躍していくのかもしれません。

 

 第2位には、エピファネイア。エピファネイアもステレンボッシュが桜花賞を制覇するとともにオークス2着、そしてダノンデサイルがダービーを制覇獲得賞金14億円超とAEI2.34は、例年であれば「世代別リーディングサイヤー」に輝くはずの素晴らしい成績でした。クラシック勝利以外でも、イフェイオンがフェアリーSダノンデサイルが京成杯ビザンチンドリームがきさらぎ賞を勝ちました。トップのキズナ同様、エピファネイアも次のスーパー種牡馬への道を歩み出したと言って良い成績だと思います。

 

 第3位は、新種牡馬スワーヴリチャード。昨年にレガレイラでGⅠホープフルSコラソンビートでGⅡ京王杯2歳Sを勝ったあとも、スウィープフィートでチューリップ賞を制するなど勢いは止まりませんでした。AEIは2.41トップのキズナのAEI2.48と僅差となっています。スワーヴリチャード産駒は、2世代目も注目であります。

 第4位モーリスは、ダノンマッキンリーがファルコンSを制しました。AEIも1.73と高いレベルを維持していて、一時期よりも安定的に産駒が活躍しています。

 

 新種牡馬の成績を見てみましょう。第3位スワーヴリチャードのほか、第10位ブリックスアンドモルタル第12位レイデオロ第13位ニューイヤーズデイ新種牡馬であり、4頭もベスト15に入る年は珍しい。特にスワーヴリチャードは、勝利数、AEI、賞金額ともに素晴らしい成績スワーヴリチャードは、2023年3月に亡くなった父ハーツクライの後継種牡馬の座を確固たるものにしたと言って良いでしょう。

 

 なお2022年のJRA2歳リーディング第1位で、2023年はJRAリーディングサイヤーに輝いた大種牡馬ドゥラメンテが、今年度は第9位と低迷しました。活躍馬はフラワーCを勝ったミアネーロ青葉賞を勝ったシュガークンくらいで、昨年度までと比較しても寂しい世代となってしまいました。

 

 ちなみに【ご参考データ】として、

2023年 JRA2歳種牡馬成績トップ10位の最終結果 は以下のとおりです。

 

1位 キズナ           勝利数32勝 AEI 1.76 賞金4億42百万円

2 エピファネイア       勝利数33 AEI 1.56 賞金4億15百万円

3 スワーヴリチャード     勝利数25勝 AEI 2.32 賞金4億02百万円

4位 モーリス          勝利数22勝 AEI 1.80 賞金3億38百万円

5位 ドルフィン         勝利数25勝 AEI 1.32 賞金2億70百万円

6 ロードカナロア       勝利数21勝 AEI 1.66 賞金2億69百万円

7 ダイワメジャー       勝利数12勝 AEI 1.71 賞金2億49百万円

8位 リアルスティール      勝利数19勝 AEI 1.68 賞金2億39百万円

9 ブリックスアンドモルタル  勝利数16勝 AEI 1.24 賞金2億21百万円

10  ニューイヤーズデイ      勝利数16勝 AEI 1.18 賞金1億91百万円

 

 

 さて来週からは、「2022年生まれ 世代別サイヤーランキング」=「2024年 2歳リーディングサイヤー」争いが始まります。

 「2024年 2歳リーディングサイヤー」はひとまず2024年末に確定いたしますが、その延長戦として「2022年生まれ 世代別サイヤーランキング」が2025年5月末まで続きます。

 次のスーパー種牡馬の趨勢を占う大事なデータであります。注目して参りましょう!

 

 


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【GⅠ回顧】 日本ダービー・目黒記念・葵S

2024-05-27 01:21:09 | 競馬

 まずは京都の葵S勝ったのは、アジアエクスプレス産駒の牝馬ピューロマジック好スタートからスピードを活かした逃げへ。前半3ハロンのラップは33秒1と速い流れに。直線に入ると、2番手からキンシャサノキセキ産駒ペアポルックスが並びかけてきますが、ピューロマジックがスピードを加速して突き放します。そのまま1馬身1/4差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分7秒1。2着ペアポルックスからハナ差の3着には3番手からロードカナロア産駒ナナオ、さらに1馬身差の4着に、8番手から差してきた1番人気のエトヴプレ

 勝ったピューロマジックは、嬉しい重賞初勝利とにかく真面目過ぎる走りが身上なので、この先、スプリント路線で大きなところを勝つには、道中でリラックスできるようになるのがテーマ。それが可能になれば、スピードの絶対値は高いので出世できそう。

 2着ペアポリックス、3着ナナオは今回のレース展開に恵まれた分はあるものの、スピードの絶対値が高いことを証明した形。彼らも将来有望な存在。4着エトヴプレの敗因は、位置取りが後ろ過ぎただけ。ここは参考外で良いと思います。

 

 

 次は目黒記念勝ったのは、5歳騙馬のキングカメハメハ産駒シュトルーヴェ後方待機で脚を溜めます。逃げたケイアイサンデラの前半1000mのラップは1分1秒9とスローの流れに。直線に入ると、先行勢が伸びあぐねる中で、残り100mのところで追込み勢が横並びで入れ替わります。ゴール直前で1番外からシュトルーヴェがクビ差だけ前に出て勝利。良の勝ちタイムは2分32秒3。2着には、中団から差してきたディープインパクト産駒シュヴァリエローズ、アタマ差の3着にはロードカナロア産駒クロミナンス、3/4馬身差の4着にサトノグランツ

 勝ったシュトルーヴェは、3月の日経賞に続いてGⅡ重賞を2連勝。58.5㎏をこなしての勝利ですので、今後も2400m以上の長距離重賞で活躍が期待できます。

 2着シュヴァリエローズも5歳を過ぎてから地力が増しています。次走も注意が必要でしょう。3着クロミナンスも同様。重賞勝利は近いと思います。

 

 

 そして東京優駿=日本ダービー勝ったのは9番人気の伏兵、エピファネイア産駒ダノンデサイル好スタートから4番手の内側でジッと脚を溜めます。逃げたエコロヴァルツの前半1000mのラップは1分2秒2と超スローの展開に。直線に入ると、先行勢の中から最内を突いてダノンデサイル、馬場の中央からは1番人気のキズナ産駒ジャスティンミラノの2頭が抜け出します。最内のダノンデサイルの伸びが良く、ジャスティンミラノが追いすがりますが差は詰まりません。そのまま2馬身差をつけてダノンデサイルが快勝。良の勝ちタイムは2分24秒3。2着ジャスティンミラノから1馬身1/4差の3着には、中団8番手から差してきたシユーニ産駒シンエンペラー、さらに1馬身1/4差の4着には、最後方からマクリ気味に上がってきたレイデオロ産駒サンライズアース、ハナ差の5着にはスワーヴリチャード産駒の牝馬レガレイラ

 勝ったダノンデサイルは、皐月賞の出走取消から良く立直してのダービー勝利となりました。開業間もない安田翔伍厩舎にとっては、初GⅠがダービー勝利となり、この上ないお祝いを手にした感じ。鞍上の横山典弘騎手は、2番手でジッと動かず、ダノンデサイルの力を溜めることに専念し、直線では最内を弾けて勝利まるでワンアンドオンリーのダービーを再現したかのような騎乗でした。それにしても、エピファネイアの産駒はクラシックレースでよく走ります。

 2着のジャスティンミラノは、前半に力んで走っていたことを除けば、ベストのレースをしたと思います。勝ち馬との差は前半の力みのみ。前々から行って、ラストは33秒9で走っているのですから、今回は勝ち馬が良すぎただけです。ものは考えようで、もしダービーを勝っていたら、秋は三冠を目指して菊花賞へ向かわざるを得なかったでしょうが、この馬には3000mは長過ぎますやはり次走は天皇賞秋⇒ジャパンカップに向かうべきでしょう。

 3着のシンエンペラーもさすがのレースでした。8番手から3着まで差してきたのは地力のある証拠。この馬は持続力が抜群なので、日本ならば菊花賞の第1候補ですし、海外ならば凱旋門賞への遠征も意義ある挑戦になると思います。

 4着サンライズアースも、切れ味よりもスピードの持続力が持ち味であることを示してくれました。菊花賞へ行くべき馬です。5着レガレイラは、さすがに位置取りが後ろ過ぎました。あとは、皐月賞上位組とは地力の差があるということだと思います。2番人気は重すぎました。

 

 なお結果的には、1着から6着まで皐月賞組が占めました今年の皐月賞のレベルの高さを証明した形。一方で、1着ダノンデサイルだけは、皐月賞を出走取消で走っていなかったので、あの厳しいレースを走らずに消耗が少なかった可能性も。いずれにしても、皐月賞のレース直前に、出走取消を判断した陣営の英断がダービーの勝利を生んだとも言えます。

 

 


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