6月28日に行われた王座戦の挑戦者決定トーナメントの準決勝は、先手番の藤井聡太七冠が123手で羽生永世七冠を破り、決勝に進出しました。
戦型は、大方の予想通り、角換わり。終始がっぷり四つの熱戦が続きましたが、攻め続けた羽生永世七冠の攻勢を、ジッと正確に受け続けた藤井聡太七冠に少しずつ形勢が傾き始め、ラストは羽生永世七冠が力尽きるように投了。歴史的な天才同士の重厚な戦いの幕切れでありました。
もう一方の準々決勝は、渡辺明前名人が石井健太郎六段を104手で下し快勝。この結果、王座戦の挑戦者決定トーナメントの決勝戦で、藤井聡太七冠の八冠阻止の矢面には、渡辺明前名人と豊島九段の勝者が立つことになりました。
それにしても、藤井聡太七冠は、羽生永世七冠との対局においても、振り駒でキッチリ先手番を取りました。もう、将棋の神様は、藤井聡太の八冠ロードを祝福しているかのように見えました。次の決勝戦でも、やはり先手番を引くのでしょうか。
もし、藤井聡太七冠が挑戦者決定戦で勝利すれば、タイトル戦は五番勝負ですので、藤井聡太七冠が圧倒的に有利になります。負けるとすれば、1回勝負である次の挑戦者決定戦。それを止めるのは、渡辺明か、豊島将之か。
見逃せない準決勝第2局は、7月3日(月)であります。