「何をするにもつながりが大事。例えばラーメン屋さんをしたいのなら、ラーメン屋さんで成功している人が知人に居る事が条件など。」「これからは安さよりも、手作りとかその人にしか作れない物が求められる」と言う言葉を思い出した。
今宵はオーナーの紹介である大手の会社を早期退職し、その方のお父様がしていた移動販売を受け継いだ人の話を聞く事が出来ました。
彼は「一匹狼で成功するにはかなりのパワーが必要。私の様に親の地盤、看板が無ければ苦労は倍増。つながりは大事、だから縁を大切にと言われるんだよ。これ、事業を始めると実感するで」と。
堀江貴文氏が就職が決まっていたスタッフの一人に、「カメラを作りたいのか、ロケットを作りたいか?」と言ってスカウトしたとか。
堀江貴文が語る、民間企業がイチからロケット開発をする難しさと宇宙ビジネスの未来
06月26日 09:07 ライフハッカー[日本版]
(前略)
堀江:うちだけですね。みんなもっとやればいいのに(笑)。実際にロケットを作って飛ばすにはお金は必要ですし、何をしたらいいかわからないという人が多いんでしょうね。 1990年代までは国がお金を出すかたちで宇宙産業が行われていました。政府から発注をされていた三菱重工(H2Aロケット、H2Bロケットなどを開発)や、IHIエアロスペース(イプシロンロケットなどを開発)のような会社しかロケットの開発はできなかったわけです。それはアメリカも同じでした。 また、ロケットの技術はミサイルにも使われます。技術的に難しく、お金もかかり、その上安全保障上の問題からも、そういう会社以外は事実上できなかったんですよ。でもその均衡が崩れてきました。それは技術を国外輸出して商売にしてしまおうというアメリカ的な動きによるものです。それが、民間宇宙利用のはじまりでした。
アメリカではIT長者のような人が当然のように宇宙に興味を持っていて、今のような動きになって競争していますが、日本の場合、おそらくそういう人たちはテクノロジーやサイエンス、宇宙に興味がないじゃないですかね。別荘を買うとか、そういう方向にいっているんじゃないでしょうか。
ロケット開発は、ノウハウが蓄積されていない
黒田:堀江さんがロケットの開発を始めてから10年ほどですよね。10年経っていかがですか?
堀江:時間がかかったなぁという印象ですね。ISTではロケットをイチから作ったんですよ。2008年に最初のエンジン燃焼実験を行ったんですが、そのときは推力30キロ級でガスバーナーみたいな小さなもので。燃焼は2秒とか3秒とかでしたかね。それでも噴流は音速を超えるわけですが。そういうところから始まって、どんどん推力を大きくしていきました。もちろんイチからと言っても、当時発表されていた論文を元に作っていくんですが、論文って肝心なところ、すなわちコア技術が書かれていないんですね。実際に手を動かして見なければわからないことが多すぎて、容易に真似できないし、何より当たり前のことも書かれていない。
黒田:当たり前、というのは?
堀江:例えば、液体水素とか液体酸素を容器に入れるにはどうしたらいいと思いますか?
黒田:ロケットの燃料ですものね、でも考えたことなかったです。もうすでにタンクの中に入っているものしか見たことがなかったですし。
堀江:タンクって、いわば燃料のでっかい魔法瓶なんですよ。もちろん魔法瓶の構造では圧力に耐えられないので、すごく強く作らないといけないわけです。ただ、金属だけだとある程度熱を通しちゃうので断熱材で覆う必要が出てきます。例えばスペースシャトルとか、外部燃料タンクはオレンジ色になっていますよね。あれは実は断熱材が酸化するとあのような色になるからなんです。最初はそのタンクを白く塗装していたのが、その白い塗装の重さもかかってくるので塗装をやめてむき出しにしようと、あの色になったんですよね」
黒田:今ではあのオレンジ色がスペースシャトルの象徴になっていますものね。H2AロケットやH2Bロケットも同様にオレンジ色の部分に燃料が入っていますが、こういう理由があったんですね。
堀江:そうなんですよ。ただ、こういうことはマニュアルにはないんですよ。“タンクは断熱するに決まってるんだろ”という認識で。これだけでもまだダメ。例えばタンクに液体酵素を入れようと思ってもマイナス百何十度の液体は入れるそばから蒸発していきます。ならば圧力をかけてタンクのなかに無理やり入れる、それでもなかなか入らない。少しずつ冷却して液体酸素を入れる。 どうやってやったらいいんだろうという、ここまでくるだけでも1カ月くらいかかったりするわけです。今のものは原始的な例えですが、こういったやってみないと分からないノウハウが山のようにあります。もっともっと高度なノウハウも含めた、蓄積なんですよ。
黒田:それをイチから見つけていく…、途方もない作業のように思えます。どうして技術が継承されていかないんでしょうか。
堀江:継承する側もモチベーションがないですからね。航空宇宙産業の課題の1つは、技術の継承だと感じます。
黒田:ノウハウがない中で、人材集めはどのように行っているのでしょうか?
堀江:例えば今の時代のITベンチャーだと、どこのVCが入って、ボードメンバー、社外役員、営業の責任者…、と成功するチームの方程式がある程度見えているじゃないですか。僕らはITベンチャーが1990年代後半にやっていたようなことをイチからやっている感じです。
(以下略)