Voice (ボイス) 2009年 12月号 [雑誌] PHP研究所 このアイテムの詳細を見る 発売日: 2009/11/10 |
目次
[特別インタビュー]わが経営の志~開拓の精神を抱き続けるために 柳井 正
【特集:2010年の中国経済】
●悲観VS楽観 どうなる景気回復
「サイボーグ経済」崩壊の始まり 上野泰也
上海万博が呼ぶ10%成長 門倉貴史
●内需拡大・成功への確信
~政府の経済ブレーンが語る成長戦略 胡鞍鋼<対談>橋爪大三郎
●成都イトーヨーカ堂の快進撃
~世界一難しい市場を攻略する法 財部誠一
●景気急落で投機マネーはインドへ
~日本企業が取るべきリスク回避の方策 白川浩道
●ハイアール、中国石油 中国企業が失速する日 柯 隆
●日本円を蹴散らす人民元 宮 正弘
●メインバンク・システムの復権
~金融規制の強化で消える資本主義の不安定性 ビル・エモット
【特集2:これでいいのか!CO2削減政策】
●25%削減はビジネスチャンス~日本が国際ルールづくりを主導する 福山哲郎
●日本経済を壊す排出権取引~2020年までに必要なコストは2兆円超! 北村 慶
●太陽光発電・これだけの不安 伊藤聡子
●2000年に温暖化は止まった 赤祖父俊一
○ JALは潰してこそ甦る~政官業の癒着が生んだ無茶苦茶な航空行政
屋山太郎<対談>中条 潮
○「郵政見直し」国民負担1兆円 ~まやかしの民営化は必ず破綻する 高橋洋一
○“勝間和代ブーム”のナゼ? ~現代人を虜にする「Google教の伝道師」 斎藤 環
○東京・杉並区“無税”自治体への挑戦 山田 宏
○海洋大国・日本の底力 上田 徳
○日本企業よ、ITを捨て去れ 遠藤 功
○さらに強くなる日本製造業 町田 尚
[巻頭の言葉]鳩山総理の知恵袋 伊藤元重
オイラはPHPのプチマニア、そしてVoiceは楽しみにしている一冊。
gooにもこのような記事がありましたので。
「郵政見直し」国民負担1兆円:高橋洋一(政策工房会長)(2)(Voice) - goo ニュース
(前略) 民主党の関係者は「民営化自体は否定しない」「国の機関に戻すことを求めているわけではない」という。だがその一方で「四分社化は見直す」というのは、詭弁だ。いま述べたように、じり貧の三事業を自立させ、しかもリテールでの兼業メリットを生かした「民営化」のために四分社化が必須だからだ。これを見直すならば、制度として「民営化」とは程遠い「まやかしの民営化」になる。こうした「まやかしの民営化」は、来年参議院選挙で郵政関係者が自由に政治活動し、民主党を応援してもらうためだ。
民営化を進めるために迎えられた西川善文社長も追い出されるように辞任を強いられ、日本通運と日本郵便の宅配便事業の経営統合も目前で頓挫。民営化を行なうことを前提に、民間の金融機関や保険会社から多くの人材も集っていたが、「郵政見直し」の話が出たことで、彼らは皆、元の会社に戻ってしまった。
残っているのは官僚ばかり。もはや、実態としても民営化には戻りようもない姿になってしまっている。こんな状況では、リスクを取って運用益を出すノウハウなどないから、今後、どのような姿になるにせよ、「郵政」はやがて何もできないで潜在赤字を垂れ流すだけの存在になり、いつか累積赤字が顕在化することは必定である。
たとえば、毎年1兆円の潜在赤字が十数年続き、十数兆円規模の累積赤字となったら、その尻拭いを誰がするのか。結局は国民の税金を投入するしかなくなるだろう。
「民営化」がいけない、「国営」がいいという信念をもつのは自由だが、それを貫くためにはコストが掛かる。そのコストをどうするかまできちっと覚悟を固めて、初めて「見識ある意見」だといえよう。「ゆうちょ」の赤字は税金で負担するというかたちにしたいのならば、そのように訴えて、国民の信を問えばいい。ただしその場合でも、「まやかしの民営化」でお茶を濁すよりも「国営化」ないし「公社化」に戻したほうがはるかにマシであろう。(以下略)