「5S」を介護現場に テキスト出版
5月24日 15:31 大分合同新聞
「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字を取った5S活動を介護現場で実践してもらうため、大分市内のコンサルティング会社が活動法やポイント、事例を紹介するテキストをつくった。無駄な動きや時間をなくし、清潔で働きやすい職場づくりに役立ててもらう。
テキストを出版したのは「タナカ情報研究所」(大分市)。これまで製造業などの中小企業に職場改善を指導してきたが、離職率の高さなど介護現場の抱える課題解消につなげてもらうために作製した。5S活動を3年間、続けた介護施設を紹介。取り組み前と後の写真を並べ、倉庫や押し入れ、廊下などが整頓された様子を掲載している。
テキスト製作を担当した同研究所の「5Sテキスト電子出版研究会」(田中満洲光代表)は68〜84歳のメンバーで構成し、介護は身近な問題という。介護現場で実践することで▽スペースを確保し、転倒を防止する▽清潔な環境で感染症リスクを減らす▽介護者の労働意欲を高める―などの効果を期待している。
田中代表(84)は「入所者も職員も笑顔になる施設づくりの参考にしてほしい」と話している。